こんにちは、まちかね太です。
6月29日の福島11レース・第74回ラジオNIKKEI賞(G3・芝1800)に、YGGオーナーズクラブでの出資馬トレサフィールが出走しました。
府中1800で未勝利・1勝クラスを連勝し、勢いに乗っての重賞初挑戦。立場的には間違いなくチャレンジャーだと思いますが、前走が鮮やかな完勝だったこともあってか、上位人気に推されて迎える事に。
ここ3戦で見事な騎乗を見せてくれた横山和生騎手の都合が合わず鞍上変更となるのは痛手ですし、府中と福島では問われる適性も変わるでしょうが、コース形態・開催初週の馬場はトレサフィールの前に行く脚質には合っているはず。
展開や枠順などの運にも恵まれれば、勝ち切るまであってもおかしくありません。
勝利の女神よ
微笑んで下さい!
ギリシャ神話の翼ある勝利の女神ニケは特にスポーツ競技での勝利を象徴し、勝利者にシュロ(月桂樹とも)の冠を与えてその栄光を称えるとのこと。
レースが終わった後の勝者の栄冠に、蒼耀石が燦然と輝いていることを祈って!
以下、三連勝での重賞制覇を願って見ていたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・トレサフィール
トレサフィール
(牡3・サトノダイヤモンド×トレサンセール by Rip Van Winkle)
美浦・稲垣幸雄厩舎

ここまでの戦績:4戦2勝(2・1・0・0・0・1)
前走:5月10日・3歳1勝クラス(東京・芝1800)1着(→レース記事はこちら) 中6週
レースまでの状況
鮮やかに連勝を飾った前走直後の調教師コメントで、次走目標として「あくまで状態を見ながら」という注釈付きながら6月9日のラジオNIKKEI賞(G3)挑戦が掲げられました。
おおー!
稲垣師について自分は、姉トレブランシュの若い頃の使い方のようにあまり冒険に出るタイプではないと思っている(トレサフィールも皐月賞TRは回避してますし)こともあり、てっきり間隔をたっぷり空けて古馬混合の2勝クラス戦に進路を向けるものと予想していたので、意外な選択に思えました。
しかしこちらとしては重賞挑戦してもらう方が当然ワクワクドキドキ感が大きくなるので、この選択は大歓迎!
楽しみ!
これぞ一口馬主の醍醐味というもの!
なおレース後にトモに疲れは見られたものの、未勝利戦勝利直後の時ほどではないとのこと。
5月17日に森本スティーブル美浦エリアに放牧され、リフレッシュメインの調整を経て5月30日に美浦に戻り、改めてラジオNIKKEI賞に向けての調教が開始されました。
6月4日の調教師騎乗での坂路追い切りでは「全体的に背中の動きも小さいですし、ストライドの伸びも物足りない印象」と(例によって)辛口評価ではありましたが、これから良くなってくるだろうとの見込みも同時にコメントされていましたし、まずは順調。
問題は、この日の近況更新で横山和生騎手がラジオNIKKEI賞と同日に行われる函館記念の騎乗予定が入って乗れなくなってしまったとの報告があった事。
そんなご無体な~
「和生も気に入ってくれていて本当は乗りたかったそうなんですが函館記念の方がどうしてもという事だったようなので(稲垣師)」とのことですが、理由はどうあれフられてしまった事には違いなく、ポジティブな材料には成り得ません。
ピンチヒッターとして登板するのは、和生騎手の父である横山典弘騎手。
実績には文句のつけようがない大御所なので不安はない……と言いたいところですが、スウィープフィートのここ2走を見ているだけにやはりそう楽観は出来ません。
どうしても手が合う合わないはありますし、また明らかに未完成なトレサフィールについては「教育騎乗」が炸裂する可能性も覚悟はしておかないと。
親子間での乗り替わりという事で「馬の情報の共有やその後の事を考えても一番スムーズな乗り替わりになるんじゃないかと思います(稲垣師)」というのはその通りだとは思いますので良い方向に行ってくれる蓋然性ももちろん高いですが、プラスに出るかマイナスに出るかは蓋を開けてみるまではわからない。
シュレーディンガーの
横山!
まあいずれにせよこちらに出来ることは信じる事のみ、どうぞよろしくお願いいたします!
さておき、トレサフィール自身はその後もレースに向けて順調に調教をこなしていきます。
12日に南Wで追い切り、重馬場で65.1-49.9-35.8-23.0-11.2(直線強め)の好時計を披露。
19日の1週前追い切りでは横山典弘騎手騎乗で南W併せ馬(G前仕掛け)で65.8-51.1-37.1-23.5-11.2(強めの古馬1勝クラス馬を1.0追走0.2先着)。
騎手は乗る前のイメージと実際跨がってみての感触はだいたい一致したとのことで、これが結果に繋がる一助となればいいなあ。
そして迎えたレース前週の日曜、ラジオNIKKEI賞の特別登録馬も発表。
何頭もの馬にチャンスがあると見なされる混戦模様ながら、どうやらトレサフィールはその中でも最有力候補の一角とされているようです。
某サイトの予想オッズではなんと1番人気。
マジで?
逃げ先行タイプなので楽に前に行かせてもらいたいですし、4~5倍台の1番人気とかぶっ飛ぶ予感しかしないのでやめていただきたいのですが。
とは思いつつも、出資馬が重賞で人気に推されるのはやっぱり嬉しくもあります。
人気サイドということもあり週中のスポーツ紙の記事でも露出が多く、予想系の記事では開幕週のコースやハンデといった状況、データ的なアレコレなどからの色々な見解が飛び交ったりもして、肯定的な意見には「そうでしょうそうでしょう」、否定的な意見には「そうは言っても今回は違うかもよ?」などと思ったり、どちらの見方であっても楽しませていただくことが出来ました。
そんな中で迎えた最終追い切りは坂路単走で51.2-37.2-24.4-12.3。
「最後の1ハロンになると以前からそうですが、体を伸ばした時のトモの踏ん張りがもう一つで、スッと動ける脚ではない(稲垣師)」との言葉もあり、体の緩さも含めて体の成熟度が十分ではないという状況も踏まえて相変わらず厳しめの陣営コメントではあるものの、「脚の持続性は感じる」「無理をせず追い切りを終えられた」とポジティブな内容もあり、現状の中では良い状態で重賞の舞台に臨むことが出来そうです。
なおスポーツ紙などでの調教師コメントでは、あくまで挑戦者であり今後の伸びしろに期待、という点は強調しつつも「開幕週の馬場で前に行ける脚質なのは好条件」とクラブコメントよりもう少しマイルド、というか若干強気にも聞こえるような内容でした。
それなんてツンデレ?
まあなんだかんだ言ってしっかり期待してもらえているようです。
厩舎のJRA初重賞制覇も掛かっているので、さもありなん。
というわけでいよいよ迎える第74回ラジオNIKKEI賞(G3)。3歳世代限定重賞としては唯一となるハンデ戦に集ったのは14頭。
上位人気はかなり拮抗しそうで、印は前走白百合S(L)で勝ち馬から僅差の2・3着としてきたセンツブラッド(父ルーラーシップ、56キロ)やバズアップビート(父エピファネイア、55キロ)、スプリングS(G2)2着でメンバー中実績最上位のフクノブルーレイク(父ウインブライト、57キロ)、前走1勝C勝ちのビーオンザカバー(父ハービンジャー、55キロ)、1勝馬ながら過去3戦全て3着以内・ルメール騎乗のモティスフォント(父モーリス、54キロ)あたりに分散。
前述の通りトレサフィールも彼らとともに上位人気集団を形成しています。
ハンデは55キロで、同じく前走1勝C勝ちのビーオンザカバーやエーオーキングと同じ。まずは妥当なところでしょうか。
枠は7枠11番に決定。
あれっ女神さまっ!?
勝利の女神にそっぽを向かれたのか……?
過去圧倒的に内枠有利なデータが残っているこのレースで外枠に。トレサフィール陣営としては敢えて逃げに拘ることは無いとしているとはいえ前目に行くことは間違いないので、週中に逃げ戦法を匂わせていたショウナンマクベスが更に外(8枠14番)に入るという並びもイヤ~な感じ。
サトノダイヤモンド産駒の過去3年コース実績も正直イマイチで、横山典弘騎手は過去3年このコースでの騎乗自体がほとんどなし。
コース相性データとしてはかなり厳しい感じになってしまいましたが……。
とはいえこのレースの出走馬の内、現在のクラス分けでオープン級の馬はゼロ。3勝クラスのフクノブルーレイクの他は2勝クラス7頭・1勝クラス6頭と言う構成なので、実質的には世代限定2勝クラス戦のようなもの。
仮にここではなく古馬混合の2勝C戦に出ていたとしても、前走・前々走の勝ちっぷりを考えれば臆することなくぶつかっていけたはずなので、ここで尻込みする理由にはなりません。
多少の不運など素質で覆せ!
そして輝く栄光をその手に!
レース内容
一応6月とはいえもはや真夏並みの気候。11レース時点の福島競馬場は晴、芝は良。
トレサフィールは前走比プラス4キロの472キロでパドックに登場。馬体は仕上がっていると思いますがやたらチャカチャカしており、落ち着きのなさが目立ちます。とはいえ前走時もそこそこチャカついてはいたのでまあいつも通り、問題ない……と思いたい。
人気はやはりかなり割れましたが、最終的にはトレサフィールが5.0倍で1番人気の座に収まりました。
うん、こんなオッズの1番人気とかぶっ飛ぶ予感しか(以下略)。こうなったからには仕方ないので、どうにか人気に応えてもらいたい。
以下センツブラッド(5.7倍)、バズアップビート(7.4倍)、エキサイトバイオ(7.6倍)、ビーオンザカバー(8.1倍)、モティスフォント(8.1倍)、フクノブルーレイク(8.8倍)まで、トレサフィール含む7頭が10倍を切る混戦模様。
チャカつきとか人気とかそこはかとなく不安を漂わせながらも、その後本場馬入場・輪乗りなど進行はつつがなく順調。
枠入りも全体的にスムーズでトレサフィールもすんなりゲートイン。大外ショウナンマクベスも収まり準備完了。
ゲートオープン!
んんっ!?
トレサフィール、ゲートが開いた直後に蹈鞴を踏むような怪しいステップ!
少しバランスを崩したように見えましたが即態勢を立て直し、すぐ二の脚を利かせて挽回。内側から前に行こうとしていたスナークピカソを制し、外から上がってくるショウナンマクベスを後ろに従えて一気にハナを奪取。
単騎先頭で1コーナーへ入ります。
ヨーシヨシ!
ヒヤリとしましたが結果オーライ、後続に1馬身半~2馬身の差を付けてコーナーを回って行くトレサフィール。2番手ショウナンマクベスは鞍上が抑え気味で、競りかけて来る様子は見られません。
こんなに楽でええのん?
バズアップビートやセンツブラッドなど、ライバルの中でも有力どころは先団直後の5~6番手あたりを追走してきています。
向こう正面に入ってからもスイスイ一人旅は続きます。1000m通過は59.7と表示。遅くはありませんが、開幕週の馬場としては早すぎるという事も無いでしょう。トレサフィールとしては悪くない流れ。
しかし3コーナー、小回りコースだけに後続の仕掛けも早く、ショウナンマクベスが外から半馬身差まで差を詰め、プレッシャーを掛けてきました。
その後ろからはスナークピカソも手綱が動いて詰めて来る構えを見せ、その内ではセンツブラッドが虎視眈々。
しかしトレサフィール鞍上横山騎手もまだ持ったまま。半馬身のリードをキープしたまま最終コーナーへ!
頑張れ!
4コーナー出口で手綱が動き、ここで仕掛けられたトレサフィール!
しかしショウナンマクベスを突き放せず、それどころか並ばれる!?
あれ、苦しいか~!?
残り200、トレサフィールとショウナンマクベスの間に突っ込んでくる青い勝負服、センツブラッド!
3頭での先頭争いの中から抜け出していくのは、センツブラッド!
ああ~~
それでもトレサフィールもまだ頑張っている!
まだレースは終わってないぞ!
少しでも上位に!
頑張れー!!
しかし残り100、ショウナンマクベスの更に外から後続が次々と強襲!
彼らの勢いが……!
あああ~~
トレサフィールはゴール手前で後続の波に一気に呑み込まれて……。
優勝は、最後にキレたエキサイトバイオ。1枠1番と53キロの軽量を活かし、1勝馬の身から戴冠。
半馬身差の2着にセンツブラッド、更にクビ差の3着にこれも1勝馬のインパクトシー(53キロ、8番人気)で決着。
トレサフィールは4着ビーオンザカバー(3着と半馬身差)からクビ・アタマ差の6着となり、僅かに掲示板に残れず。
結果
第74回ラジオNIKKEI賞(G3)
(福島・芝1800・良)
横山典(55)馬体重472(+4)
6着(14頭・1人気)
所感
無念、今日は輝けず……
ちょっと不安だった横山典騎手は、置かれた状況の中で勝ちに行く良いレースをしてくれたと思います(疑いをぬぐい切れず失礼いたしました!)。
スタートこそ少し怪しくはあったものの、それ以外は悪くない流れに見えましたが、残念。
ラップ的には2ハロン目で速くなっていますが無理して行ったようにも見えず、全体的なペースも開幕週と見ればそう速いとも思いませんでしたが……。
と、やっぱり勝利を期待していたので残念な気持ちの方が強くはなってしまいますが、勝ち馬からの着差はコンマ3秒。
先着された5頭の内ハンデが自分以上だったのはセンツブラッドだけですし、必ずしも実力負けという訳でもないでしょう。
展開のアヤ的な部分は大きいと思われます。
例えばショウナンマクベスと枠が逆、道中の位置取りも逆だったら、とか(枠は更に不利な大外にはなりますが)。
今回は運が向かなかった!
今回はたまたま勝利の女神がどっかに飛んでってしまいましたので1番人気も飛ばす結果に終わりましたが、(枠も含め)何回かやり直せばそのたび順位は変わるんじゃないかな?
ハンデキャッパーさん、見事なお仕事でした!
ええ、負け惜しみですとも!
まあ「無理して行ったようには見えなかった」とは書きましたが、実際には「気持ちの強さの方が出ている感じで(引っ掛かっているわけではないが)道中力みが見られる」「返し馬からもう少し落ち着いてくれれば」という内容のレース後コメントが出ているので、着差が僅かだったことも考えれば自分自身に負けたという側面も大きいのでしょうか?
「ここ3走続けて逃げる形で競馬をしている分、競馬に対して気持ちを強く出すようになっている」ということで、「一歩間違えると抑えが利かない馬になりかねなくて、今は不安な所を彷徨っている(稲垣師)」という言葉が出てくるくらいですから、これまでも結構紙一重の所に居た様子。
同じ日のレースに出ていた半姉トレブランシュはやはり気性面に懸念があり、かつて不振から1000直で復活した過去を持つものの現在では1000直しか走れないと言われるまでになっていますから、同じ轍を踏まないように気を付けてもらうのは先々を考えると非常に重要。
そのあたりの懸念から馬を一から作り直したいという事情に加え、昨夏デビュー前に体調を崩したこともあるので、今後は北海道の森本スティーブルに放牧に出されるとのこと。
レース翌日の朝に口の右側から出血していたとの心配な報告もありましたが、はっきりとした原因は不明なものの午後には出血も収まったとのことで、幸い大事は無さそう。
馬を作り直して自己条件からやり直す、というプランなので、仮に順調でも年内はあと秋の東京開催の最初と最後に1回ずつ走る、くらいの出走ペースになるような気はしますが、フィジカル・メンタルともに万全なら2勝クラスでもいきなりから好勝負出来ると思いますので、まずはゆっくり疲れを取って存分にリフレッシュしてもらえれば。
その分、次に出てくるときには即勝利を期待させてもらいますので、その時は宜しく!
次こそは勝利の冠に青玉の輝きがあらんことを!
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報はYGGオーナーズクラブ様公式HPより許可を頂き掲載しております。)