こんにちは、まちかね太です。
4月28日の佐賀6レース・デイリースポーツ杯JBC協会協賛・佐賀皐月賞(フィレンツェファイア賞)(ダ1800)に、YGGオーナーズクラブでの出資馬トレベルオールが出走しました。
2月の飛燕賞で2着とした後に軽い脚部不安を発症し、それ以来のレースという形で迎える事になった佐賀三冠初戦。
とはいえ現時点での体調は良さそうで、人気の一角として堂々この晴れ舞台に臨みます。
立ちはだかるは、これまで全国区の戦いに討って出ていた佐賀の同世代最強馬ウルトラノホシ、そしてここまで2度苦杯を嘗めさせられてきたトゥールリー。
高い壁ではあるでしょうが、この地の頂点を狙うなら避けては通れない相手。
それでもトレベルオールの今までのレースぶりから、距離延長さえ吉と出てくれれば彼らと伍して戦える見込みは充分にあります。
やってやるぞ下剋上!
以下、金星を掴むことを願って見ていたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・トレベルオール
トレベルオール
(牡3・オルフェーヴル×トレサンセール by Rip Van Winkle)
佐賀・真島正徳厩舎

ここまでの戦績:11戦4勝(4・2・0・2・0・3)
前走:2月4日・飛燕賞(重賞)(佐賀・ダ1400)2着(→レース記事はこちら) 中11週
レースまでの状況
トゥールリーを半馬身差まで追い詰め、もう少し距離が延びれば逆転の目も、と思わせてくれた前走・飛燕賞でしたが、レース2日後となる2月6日の近況更新で心配な情報が出てきました。
「歩様は全然問題ないんですが、先日馬場が悪かったせいか少しナカスジがモヤっとしてる(真島正師)」というのです。
その後の更新では冷却ケアで治まったので乗り出しを開始したとありましたが、結局「相変わらず球節の少し上の部分がモヤっとしてちょっと熱がある(真島正師)」ということで念のためレントゲン検査を行ったところ、副菅骨の下の方の細くなっている所に少し剥離している箇所が見られたとのこと。
オゥフ……
ただ触診では痛みは無く、獣医の診断では飛燕賞のレース中に発症したものではなく以前から剥離はあったのではとの見解。
「痛みもないので剥離自体は恐らく大丈夫だと思いますが、剥離している部分が腱とか筋に触って熱を持ってるんじゃないかと思います(真島正師)」ということで、大事を取って次開催の出走は見送るものの、調教は様子を見ながら進めて行くとの方針と発表されました。
逆に言えば、軽度とはいえ脚部不安を抱えたままで飛燕賞ではあのパフォーマンスを見せてくれたという事。
それはそれで
凄い事では。
とはいえ現在進行形で脚部不安が発症しているのも事実。調教を進めて行ける程度のものとはいえ安心は出来ません。
当然現場はもっとその思いを強く持っていたようで、2月21日の近況更新で、ほんの少し熱が残っている程度で問題なく調教できているもののの「本音を言えば1カ月くらい休養させればだいぶ良くなるとは思うんですよね(真島正師)」という調教師コメントが。
休ませると佐賀皐月賞には間に合わなくなるかもということながら、春の最大目標となる栄城賞(5月26日)に万全で向かうためにも休養を挟む方向に傾いているようです。
そして2月26日の更新で、淡路のフォレストヒルに移動して獣医師と相談しながら様子を見て乗り進めてもらうというコメントが発表され、翌27日にトレベルオールは淡路へ出発しました。
到着後も馬は落ち着いていたようですが、患部については「左前球節の内側と前っ面の部分にポコっと腫れと熱感があって、球節を曲げてみると散々触られている事による条件反射なのか、まだ圧痛があるのかで少し気にする所はあります(牧場担当者)」とのこと。
とはいえ歩様には問題ない様子。
結局熱感はあるままながら、獣医師からはこのまま進めて問題ないという所見も出て、早速坂路18秒を入れるなどの調教を開始することに。
幸いにも以降も悪化の兆候は無く、この状況を受けて調教師からは4月の頭に佐賀に戻して佐賀皐月賞を目指すという予定も出されました。
ふう、良かった良かった。
とりあえず深刻な状況になる事は無いと見て良さそうなので、ホッとひと息です。
フォレストヒルでの調整はその後も順調に進み、「気性面でも難しい所を見せる事もなく良い子なので気になる所はありません」との言葉も。
……それはホントにトレベル君のお話でございましょうか?
どなたかと取り違えて
おられませんか?
と思ってしまいましたが、どうやら間違いなくトレベルオールへのコメントである様子。
「北海道での競馬を見るとなんだったのかなと思います」とのコメントに、あの頃を懐かしく思い出したりも。
もうすぐ一年か……
時が経つのは早いものです。
あの頃は(レースでは)手の付けられない狂馬だったトレベル君も、いまや良い子として褒められるくらいに更生してくれましたよー!
と、デビュー戦を見た直後の自分に言って安心させてやりたい。
そうして、馬体重が増えにくかったり馬っ気を出してきたりといった不安要素も若干ありつつも概ね順調に過ごしたフォレストヒルでの日々を終え、佐賀に帰厩したのは4月6日。
7日の更新では、佐賀皐月賞での鞍上は吉原寛人騎手に依頼すると発表。
Good!
史上初めて地方競馬14場(ばんえい除く)すべてで重賞制覇を成し遂げ、全国にも名を響かせる金沢の名手。
これは陣営も本気で勝ちを視界に入れているようです。
トレベルオールはその後も順調に調整を重ね、体調は良さそう。
23日の一週前追い切りでは最後止まるような形にはなったものの時計自体は悪くなく、3ヵ月近い休み明けとはなりますが充分な状態でレースに臨むことが出来そうです。
そして遂に佐賀皐月賞の出走メンバー12頭が確定。トレベルオールも無事その中に名を連ねています。
佐賀三冠の初戦となるレースだけあって、ライバルは当然強力。
予想段階で大本命扱いされているのはウルトラノホシ(父ホッコータルマエ)。衆目一致の佐賀三歳世代最強馬。
昨年の全日本2歳優駿挑戦(6着)以降も交流重賞を連戦し、ブルーバードC(Jpn3)4着、雲取賞(Jpn3)6着と健闘。
ブルーバードCでは勝ち馬アンモシエラ(羽田盃2着)からコンマ2秒差、雲取賞では5着フロインフォッサル(羽田盃3着)とクビ差の勝負をしており、全国レベルの強豪とも遜色ない走りを見せて来ています。
鞍上がトレベルオールをよく知る石川倭騎手というのも怖い点。
2番手評価はトゥールリー(父ダノンレジェンド)。
飛燕賞でトレベルオールに二度目の勝利を果たした後もホワイトスター特別を制し、破竹の六連勝を達成。
しかしその後古馬混合のコーラル賞を6着に敗れ、園田に遠征したネクストスター西日本(重賞)でも6着敗退。
やや勢いを落としている状況ではありますが、現実にトレベルオールがまだ勝てていない、はっきりと格上の相手。
トレベルオールはこの2頭に次ぐ3番手評価といったところでしょうか。
自身も休み明けとはなりますし、距離も初体験(北海道時代に1700は経験していますが)なので客観的に見れば不安要素もそれなりにありますが、距離延長はいい方向に作用する可能性の方が高いはずですし、出資者目線では好勝負は必至。
ウルトラノホシとトレベルオールは今回が初対戦となりますが、現状では相手は雲の上の存在なのは間違いありません。
しかしウルトラノホシは今回急仕上げで臨んできたようで、陣営のコメントも今一つ歯切れが良くない感じ。
付け入るスキはあるはずです。
トゥールリーに対しては前走で勝負になるメドは立てており、距離延長はトレベルオールの方に利するでしょう(多分)。
展開次第ですが、逆転の目は充分あるはず。
無論相手はその2頭だけでは無く、近走中距離戦中心に堅実に走り今回トレベルオールと遜色ない評価を受けているケンタッキーグレイ(父トゥザワールド)など油断できない相手は他にも居ますが、その大半は既にトレベルオールと対戦歴のある馬たち。
距離が今回とは違うとはいえ、現状の対戦成績ではトレベルオールの方が格上と言える相手が多いのは事実。
彼ら彼女らを軽視するわけではありませんが、ここでの勝利を欲するのであればまず上位2頭を倒さなければ話にならないでしょうから、この2頭相手にどこまで戦えるかが焦点。
前へ行くだろうトゥールリー、好位から中位につけるだろうウルトラノホシを、トレベルオールは後ろから見る形でレースが展開すると思われるだけに、初騎乗となる鞍上がどこでゴーサインを出すかが勝負の分かれ目になるかもしれません。
頼んます!
2頭を始めとしたライバルたちを、大外からまとめて撫で斬ってくれることを夢見て!
いざ出陣!
レース内容
残念ながら当日は仕事だったので録画観戦に。
6レース時点の天候は晴れ、馬場は稍重。
トレベルオールは前走比マイナス4キロの442キロ。正直減ってほしくは無かったですが、許容範囲内でしょう。
最終単勝人気はウルトラノホシが1.1倍で圧倒。トゥールリーが6.1倍で続き、トレベルオールは8.4倍の3番人気。4番人気ケンタッキーグレイは既に20倍越え。ウルトラノホシ勝ち確と見られていることが良く分かります。
それらを確認した後、レース映像へ。
大外フークファンタジーが渋々ゲートに入る様子が映り、準備完了。
ゲートオープン!
んんっ!?
ほぼ横一線の飛び出しながら、トレベルオールは周囲から半馬身ほど立ち遅れた感じか。ウルトラノホシは更に出が悪く、一頭だけ一馬身ほど遅れたスタートに。
それでもウルトラノホシはそこから外目をスルスル上がって行きましたが、トレベルオールはそのまま最後方に構える様子。
一方トゥールリーは一度ハナに立ちかけましたが、内からアマルフィーが押して来ると譲って2番手に控えます。
馬群は最初の3コーナーへ。
ここで先頭組にカシノルーカスとフークファンタジーが競りかけていき、前は4頭が競るような形に。トゥールリーには面倒な展開になったか。
ウルトラノホシは先団グループから4~5馬身ほど離れた4番手争いの位置にまですんなり上昇。
トレベルオールも外目から少し上がり、2頭抜いて10番手で4角を通過、ホームストレッチに入ります。先頭からは10馬身くらいか。
ハナ争いはコーナーワークで決着がつき、枠順そのままアマルフィー、トゥールリー、カシノルーカス、フークファンタジーの順で直線を走り抜いて1コーナーへ向かいます。
馬群はコーナーを回り、向こう正面へ。コーナーから後続との差が縮まり始め、2角手前でフークファンタジーが後退。
代わってウルトラノホシが先団に取りつき、その内からは激しく手綱を押されながらデッドフレイも上昇し、新たな先団を形成して向こう正面を通過。
トレベルオールは相変わらず後方堅守の構えでしたが、向こう正面に入ってから少しずつ上昇していく気配を見せます。
3角手前、アマルフィーやカシノルーカスの手応えが悪くなり後退を開始。代わって内からデッドフレイが仕掛け、一気に先頭へ。
トゥールリーは外目からずっと2番手をキープ。ウルトラノホシは前の2頭を射程に入れる3番手へ上がり、更に前との差を詰めながらコーナーを回っていきます。
一方、少しずつ位置を上げていたトレベルオールは、コーナーで外からグーッと一気に上昇。
キタキター!
前の3頭から置かれ始めた他の馬たちを外からまとめて追い抜き、一気に4番手まで浮上。
並んで最終コーナーへ向かう前3頭への追撃を開始!
行けー!
直線に入り、ウルトラノホシがデッドフレイ・トゥールリーを一瞬で引き離して一気に抜け出し。
独走の構え!
トレベルー!
トレベルオールも大外から脚を伸ばしている!
が、ウルトラノホシの脚には追いつけないか!?
くぬぅ!
そして2番手争いに残っているデッドフレイもトゥールリーも渋太い!
頑張ってー!!
鞍上のムチに応え、トレベルオール走る!
しかし内目を通るデッドフレイが止まらずそのまま2番手を力走、これを捉えるのも厳しいか!?
くうう!
それでも少し勢いを失くしたトゥールリーに外から並び、交わして、3番手に浮上したところでゴールイン!
……トゥールリーには勝った!
優勝は人気に応えたウルトラノホシ。1馬身半差の2着は10番人気の伏兵デッドフレイ。
トレベルオールはそこから1馬身半差の3着で入線しました。トゥールリーは更に半馬身差の4着。
結果
佐賀皐月賞(重賞)
(佐賀・ダ1800・稍重)
吉原(56)馬体重442
3着(12頭・3人気)
所感
残念、ですが
頑張ってくれた!
ウルトラノホシは仕方ないとしても、正直なところ2着には来てほしかったというのも本音ですが、軽くとはいえ頓挫明けの状況で三冠初戦で3着に来れたのは充分称賛に値するでしょう。
トゥールリーにも初めて先着出来ましたし、距離にも対応。
収穫も充分あったレースだったのではないでしょうか。
まあ今回でデッドフレイという新たなライバルも誕生しましたが(今回がトレベルオールとは初対戦。デッドフレイもトゥールリーにはここまで2戦2敗だったので、トレベルと同じような立ち位置だったとも言えます)。
展開上当然とはいえ、上がりタイムはメンバー最速の39.3秒。この距離でも変わらず末を発揮することが出来ました。
これでも今回は初距離で少し戸惑ったところもあったかもしれませんし(最初の3~4角でやや気負っていた?)、戦後の調教師コメントにもありましたがこれくらいの距離の経験を重ねていけばもっといい走りも望めるでしょう。
しかも今回は最後手前を変えていなかったという事なので、そこを修正できればデッドフレイとの差は無いも同然。
次走は栄城賞に直行となりそうですが、そこでの逆転は十分可能なはずです。
鞍上はどうなるかわかりませんが、レース後コメントのニュアンスからは吉原騎手継続の可能性もあるのかな?
もしそうなってくれれば騎手も2度目となりますし、その点でも上積みが期待できるでしょう。
今回が休み明けだったこともあり、単純に叩いての状態アップも望めますし、敗れたりとはいえ栄城賞に向けての視界は良好なのではないでしょうか。
まあ、当然ウルトラノホシがその前に立ちはだかってくる訳ですが……。
いやあ、お強かった!
レース後の談話ではこれでも六割程度の仕上がりだったとのこと。
その割合の妥当性は置いておいても完調では無かったことは間違いなく、その状態で完勝された以上、やはり現状一枚も二枚も上手の相手であると認識せざるを得ません。
しかしレース前にも言った通り、この相手を越えなければ佐賀のトップには立てない以上、諦めずチャレンジを続けていく他ありません。
すぐにどうこうというのは難しいかもしれませんが、トレベルオールもまだまだ成長を続けてくれるはず。
挑戦は始まったばかり。
いつかはきっと、あの星に手が届くところまで行けるはずと信じて!
……もちろん次走で早速届いてもいいのよ?
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報はYGGオーナーズクラブ様公式HPより許可を頂き掲載しております。)