こんにちは、まちかね太です。
11月27日の阪神2レース・2歳未勝利(芝1200)に、広尾サラブレッド俱楽部での出資馬テラステラが出走しました。
ここは、8月の札幌でデビューから2戦を3→7着(共に1番人気)として以来の3戦目。
札幌での2戦はレースに至るまでの過程がやや拙速だった感がありますので、結果に関してはある程度大目に見れる……と言いたいところですが、2戦ともにレース内容があまりよろしいものでは無かったというのも正直なところ。
距離・ペース・展開に違いはあれど、どちらのレースでも「スタート直後から押してガーッと行ってしまい、ある程度前目に行ったところで抑えられてブレーキ。4角手前で手応えをなくし、最後はバテないもののあまりシュッとした反応を見せないままダラダラ伸びてゴール」という似通ったレースぶりでの敗退となっており、まずはそこを修正してまともなレースの形にしてもらうところから始めないと、という感じでした。
初戦で変なレースをしてしまったのが尾を引いた印象。
前走後は本州に移動してチャンピオンヒルズでフォーム改善などに取り組み、満を持して迎えた3ヵ月ぶりの復帰戦。
ライバルも強そうですが、テラステラにとってはまずは自分自身が前走までの課題を克服できているかが焦点。
以前と変わらないレースぶりのままなら今回も苦戦は必至でしょう。
しかし、力は確実に上位の物を持っている馬。まともに走る事さえ出来ればいきなりからアッサリがあっても決しておかしくはないはず。
出てくるからには修正されているはず!
……デスヨネ?
以下、期待と不安を等分に持って見ていたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・テラステラ
テラステラ
(牡2・モーリス×ステラリード by スペシャルウィーク)
栗東・矢作芳人厩舎

ここまでの戦績:2戦0勝(0・0・1・0・0・1)
前走:8月21日・2歳未勝利(札幌・芝1500)7着(→レース記事はこちら) 中13週
レースまでの状況
8月21日の前走7着後、24日に栗東トレセン、同日に島上牧場を経由して、26日にチャンピオンヒルズへ移動。
リフレッシュも目的の一つだったこともあって、移動後最初の2週で続けてショックウェーブ照射されたり整歯されたりするなど、体のケアをしながらの調整。
しかしこの時点で「まだハミをグーッと取って走りたいだけ走り、疲れたら勝手にやめてしまうような感じ」と、まさに実戦での状況そのままの課題を指摘されており、「トモの疲れを完全に取ってあげた上で、走行フォームの改善にも努めていければ」と抱負がコメントされていました。
なにとぞよろしく
お願いいたします。
それさえ矯正できればすぐ勝てる……というのは出資者としての欲目かもしれませんが、そこまで実情とズレた願いでもないはず。
しかしその後、9月14日の近況更新で、「若干右前のソエが気になり始めた」というコメントが。
デビュー前の6月にも両前にソエの兆候が出て一息入れており、その時はすぐ治まっていましたが、やはりそうそう簡単に完治してはいなかった様子。固まり切るまでしばらくは持病としてお付き合いしていく必要がありそうです。
とはいえ今回もそう重い容態でも無かったようで、2週間ほど調教ペースを落とされはしたもののフォーム改善調整などは滞りなく進められていた様子。
9月末にはソエも落ち着き15-15も開始されるなど、それ以降は概ね順調に進捗していきました。
「まだ見た目は子供っぽい印象」「まだ馬体が幼く、兄たちに比べると成長過程がゆっくりといった印象を受けます」と、(早くから結果を残している兄たちとの比較上での)肉体的な成長の遅さを指摘されながらも、「思っていたほどテンションが高ぶるようなことはなく、意外にも真面目に黙々と走るタイプなのかも」「併せ馬だとテンから行きたがりそうな感触なのにそこから我慢が利きます」と、気性面での成長も見られる様子。
レースでもその通りに
動いてくれれば。
10月半ば以降は半マイル56秒での登坂を毎週こなし、動きもよく状態も良化したという事で、11月10日に満を持して栗東へ送り出されました。
が、栗東帰厩後最初の近況更新となった11月17日の調教師コメントでは「普段からテンションが高く、もう少し落ち着いてくれればという思いもあります」と言われてしまい、気性面での課題が解決したわけではないことが示唆されてしまいました。
環境変化の影響もある気はしますが。
しかし、調教でCW6F79秒台で駆けたことを評価されてもおり、矢作厩舎らしく次走予定もすぐに決定。
11月26日の阪神芝1400戦もしくは翌27日の阪神芝1200戦に、どちらであったとしても坂井瑠星騎手鞍上で向かう事が発表されました。
デビュー戦の時同様入厩から約2週間での出走となりますが、今度は前回と違い外厩できっちり乗り込んできた後。
拙速感は感じられず、普通に勝ち負けも狙えるはずです。
課題さえ克服されていれば。
その後も順調に調整され、無事に迎えたレース当週、出走が決まったのは27日の1200戦。
個人的には1400戦の方が馬自身の適性にはあっているのではと思っていましたが(CT型ですし)、26日の1400戦は明らかにメンバーレベルが高かったので、より好勝負になる確率の高い方を選んだという事でしょう。
矢作厩舎らしい選択。
レース直前の24日の近況では「感触は良好」「体も含めて夏の北海道の時よりも確実に良くなっています」「復帰初戦からやれないものかと期待しています」と、良いコメントが並んでいます。
叩き台という訳ではなく、休み明けから充分勝負になりそう。
レースは16頭立て。
先ほど前日の1400戦はレベルが高いと書きましたが、こちらも決してレベルが低いメンバーという訳ではなく、前走新馬戦で2着のカリブルヌス(父ビッグアーサー)、同じく3着のゼットカレン(父シャンハイボビー)、デビューから2戦4→2着のヴァルトラウテ(父レッドファルクス)、デビューから3戦全て3番人気以内のソフィアエール(父Kingman)など、警戒すべきライバルは数多くいます。
テラステラも上位人気の一角を占めてはいますが、戦前評価としては3~4番手くらいでしょうか。
枠順は大外8枠16番に決定。
端的に言って最悪。
阪神芝1200は典型的な内枠有利・外枠不利なコース。いきなりから結構なハンデを喰らってしまったと言っていいでしょう。
モーリス産駒もこのコースでの成績ははっきり悪く、正直不安。
しかし鞍上坂井騎手はこのコースを比較的得意にしており、今回の出走馬の騎乗騎手中では勝率・連対率・複勝率すべてでトップ。
前走での騎乗はお世辞にも褒められたものではありませんでしたが、ここで汚名返上してくれることを願います。
まあ枠や騎手がどうであれ、テラステラ自身が前回と同じような「ガーッといって勝手に止める」走りを繰り返してしまえばどうにもならないわけですが。
という事で、今回のレースでの焦点は、相手関係やコース相性がどうとか以前にテラステラ自身がどれだけ課題を克服できているかという一点に尽きます。
課題が克服されてさえいれば、結果は勝手についてくるはず。
成長した姿を見せておくれ!
レース内容
当日は仕事があったので録画観戦。
2レース時点の阪神競馬場は晴、芝は良。
テラステラは前走比+2キロの474キロ。
パドック動画に映っている部分では舌を出しながらかなり物見している様子でしたが、イレ込んでいるわけでもなく状態は良さそう。
人気は4.1倍で、カリブルヌス(3.8倍)に次ぐ僅差の2番人気。思ったよりも人気していました。
以下ゼットカレン(5.1倍)、ソフィアエール(5.6倍)、ヴァルトラウテ(6.6倍)まで10倍以下で、6番人気以降は20倍台後半まで跳ね上がっており、上位5頭による優勝争い濃厚というオッズでした。
それらを確認した後、いざレース映像へ。
大外のテラステラがスムーズにゲートインする姿から映像開始。
ゲートオープン!
んぬ!?
カメラの角度のせいかもしれませんが、テラステラは若干スタートが良くなかったように見えます。
が、出遅れと言うほどの物でもなく、鞍上坂井騎手は最初だけ何度か手綱を動かしましたが、ある程度行き脚がついたと見るやあとは馬任せで流れに乗ろうとしているようです。
この辺り、促していって行き過ぎた前走の反省点を活かしていると言えるでしょうか。
とは言え、今回これが功を奏するかはまだわかりません。
テラステラが大外から中団馬群の外目に上がっていく間に、前方では最内のソフィアエールが好スタートから一気にハナを奪い、ゼットカレンが押していって2番手を確保しており、この人気サイド2頭がレースを引っ張る形に。
テラステラは先頭から5馬身ほど後方の馬群外目、6~8番手くらいの位置を追走。
その後ろにヴァルトラウテ。カリブルヌスは後方3番手から徐々に前に押し上げていこうという構え。
1200m戦のレースは、あっという間に3コーナーから4コーナーへ。
テラステラはやや頭が高い走りにも見えますが、これまでのようにこの辺りでレースを止めそうになる雰囲気はありません。
4コーナーへ向けて鞍上の手が徐々に動き出し、セオリー通りの外回しで前へ迫ろうとしますが……。
ううむ……!
周りの馬たちも一斉に同じようなタイミングで動いた為か思ったほど順位を押し上げることが出来ず、道中と変わらず横並びの6~8番手集団くらいの位置で直線に向くことに。
何より、5馬身前を逃げるソフィアエールは持ったまま。1馬身差でそれを追うゼットカレンも手応えは良さそうです。
テラステラもジワジワ伸びて内側の馬たちを確実に躱していってはいるのですが、前の2頭に止まる気配はありません。
勝ちは厳しいか~?
残り200、テラステラは4番手まで上がってきましたが前の2頭との差は然程詰まらず。
ソフィアエールは完全に逃げ切り態勢に入り、ゼットカレンはやや手応えが怪しくなってきましたがそれでも止まり切りはしていません。
この時点でゼットカレンの3馬身ほど後方にいるテラステラに、連対の目はもう無さそう。
ならば3着!
焦点は3着争いに移行。
テラステラの内側で、先行策から3番手に粘っていたのはハイインザスカイ。
それを巡って外からテラステラ、内からヴァルトラウテが迫っていくという展開。
3頭とも手応えは残っていますが、坂井騎手の大きなアクションに応えてジワジワ脚を伸ばすテラステラに最も勢いがあります。
差せ差せ~~!!
残り100、最内のヴァルトラウテには勢いで完全に上回り、未だ1馬身前にいるハイインザスカイにも一完歩ごとに差を詰めていくテラステラ。
残り50、馬体を完全に並びかけるところまでいきましたがハイインザスカイも止まらず最後の最後まで抵抗、結局そのまま2頭鼻面を揃えてゴールイン!
どうだ!?
わずかに躱しているようにも見えましたが……。
レースはソフィアエールが2馬身1/2差で逃げ切り完勝、2着は2番手からそのまま流れ込んだゼットカレン。
そこから1馬身1/4差の3着争いを制したのはテラステラ!
4着ハイインザスカイとの着差はアタマ差でした。
うむ!
結果
2歳未勝利(阪神・芝1200・良)
坂井(55)馬体重474
3着(16頭・2人気)
所感
それなりに上々な結果では。
勝てる力がある馬だけに3着という結果は微妙と取れなくもありませんが、前2走とは違い、今回はきっちりレースの形になっていました。
大外枠という事もあって終始外々を回らされる展開になりましたが、前に馬がいなくても引っかかって暴走することもなく常識的なレースぶりで、最後は射程圏にいたライバルを捉えきっての3着。
前回までのハチャメチャなレースぶりを矯正し、大きな進歩を見せてくれたと言えるでしょう。
内枠の先行馬2頭の行った行った展開になったこともあり、大外枠はやはりかなり不利に働いていたと思いますから、それを踏まえても及第点以上を与えても問題ないと思います。
ただまあ、1200はやはり少し短い印象はありましたかね。
騎手のレース後コメントで「行きたがるところを抑えながら」だったと言われているので、距離を伸ばしたら以前のように暴走してしまう恐れもあるのかもしれませんが……。
しかし調教師のレース後コメントでは「相手関係も踏まえて1200mに投票しましたが、今日の競馬を見る限りでは1400mで良いかと思います」というものが出ているので、やはり見え方は皆同じなのでしょう。
伸び脚はジリ気味に見えましたが(レースの上がりは3位ではあるのですが)、距離を伸ばすことでもう少し楽に前に行き、前受けの形でそれでも今日と同じような脚を使ってくれればすぐに勝ち上がれると思います……が、まあそんなに物事が簡単・かつ都合よく運ぶわけもないですかね。
でも勝ち筋は見えたかな?
騎手には「まだ本気ではありません」、調教師にも「見ての通りまだ全力で走っていないですね」と言われてしまっており、実際レースでも舌を出して走っていたようですが、裏を返せばまだ上昇の余地があるという事でもありますので、また新たな課題となりましたが今度も克服してくれることを願います。
とりあえず、今回のレースは前回までの課題に一応の解答を出し、また距離適性を図る目安にもなるなど、今後の指針を策定する上では有意義なレースだったと思います。
前回のレース後には軽く絶望感を覚えもしましたが、改めて光も差してきました。
「このままでも未勝利戦は勝てると思います」という調教師の言葉を、早めに現実にしてくれることを願います。
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報は広尾サラブレッド俱楽部様公式HPより許可を頂き掲載しております。)