こんにちは、まちかね太です。
4月8日の中山5レース・3歳未勝利(芝2000)に、広尾サラブレッド俱楽部での出資馬セントアイヴスが出走しました。
今年頭にデビューしてから、軽い頓挫も経験しつつもずっと在厩し続けてダートで3戦。
頑張ってくれていますが着順は使うたびに落ちていってしまい、前走では遂にワンナウトを貰ってしまう事態に。
陣営はここで目先を変え、今回は芝を試す事になりましたが、元々目標にしていた福島のレースには出られず直前で中山戦になった事など不安も多く、正直大きな期待までは抱きづらい状況。
それでも……なんとか……
以下、どうにか見せ場の一つもあればと祈るような気持ちで見ていたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・セントアイヴス
セントアイヴス
(牡3・サトノアラジン×クエストフォーワンダー by Makfi)
美浦・中舘英二厩舎

ここまでの戦績:3戦0勝(0・0・0・0・0・3)
前走:3月12日・3歳未勝利(中山・ダ1800)11着(→レース記事はこちら) 中3週
レースまでの状況
軽い頓挫を繰り返しながらも「フレグモーネや腹痛が後を引くようなことはなく、かえって馬は良くなってきたのではないか」(中舘師)と、むしろ状態良く迎えた感じだった前走でしたが、最後まで息が続かず11着。
これまでで最悪の着順・着差の完敗を喫し、ワンナウトとなってしまいました。
「結果的には仕上げては頓挫、仕上げては頓挫の繰り返しになったことが少なからず影響したものと思われます」というレース後の調教師コメントにはツッコミどころしかありませんが、頓挫の影響で重め残りだった事が響いたというのが陣営の見立てであったようです。
それでも距離や馬具の変更など今後へ向けての対策も考えてくれるということで、諦める風ではないのは幸い。
レース後のセントアイヴスはやや疲れ気味だったという事で状況次第で放牧も検討されたようですが、幸いにも回復は早く17日にはコース入りを再開。
在厩で続戦していくことになりました。
次走目標として上がったのは4月8日の福島芝2600戦。
ここまでのダート3戦で思うように成績が伸びていないという事もあってか、「芝コースに入れてみて、その感触次第では」という条件付きながら、芝レースへの挑戦を示唆。
「サトノアラジンの産駒は日本だとダートを得意とする馬が多いのですが、海外では芝のG1馬を複数出しています」(中舘師)というのもその理由の一つとして挙げられています。
だがしかし、ここは日本である!
2021年夏にサトノアラジン産駒が日本でのデビューを迎えてからJRAの芝では前週までに15勝を挙げていますが、全て牝馬産駒によるもので牡馬の勝利は一つもなし(更に、うち13勝は1400m以下)。
牡馬産駒の活躍はダート中距離に偏っているので、正直福島芝2600が血統的に合っているのかと言われると疑問もあります。
だがしかし、何もしないよりは遥かにマシである!
現実問題としてそのダート中距離でイマイチ目途が立たないからこその選択であるわけですから、私個人としてはチャレンジすることには賛成です。
現状ダート中距離では勝ち負けには遠いですから、あくまで勝ち上がりを狙うならギャンブルは必要でしょう。
セントアイヴス自身の道中のズブすぎる反応を考えれば、芝をこなせるかどうかはともかく距離延長は悪くない選択だと思いますし。
しかし3月30日の近況更新で目標の福島戦には出走希望馬が多そうで出られるかわからないという話が飛び出し、実際レース当週の水曜の出走想定では除外対象に。
あちゃ~……
出られない場合は同週の別レースに向かうという感じだったので再度ダート戦になるのかと思いきや、想定段階で出走頭数が少なかった8日中山の芝2000戦に回れる事となりました。
距離が短くなったのは誤算ですし、「稽古の感じからすると芝向きとは言い切れないのかもしれません」(中舘師)と陣営も弱気ですが、とにかく芝のレースを試せるのは幸運だったと言えるのでしょう。
馬の状態自体は「前走を使って一回リセットされた感じ」という事で、今度こそ問題なさそう。
そんなゲームみたいな……
とはちょっと思わなくもないですが、信じさせてもらいます。
さて、そんなこんなで迎える目標のレース。想定時点では一桁頭数だったかと思いますが、蓋を開けてみればフルゲート18頭が埋まりました。
有力馬は掲示板常連のスピーディブレイク(父マクフィ)、前走デビュー戦で3着してきたオクタヴィアヌス(父ドゥラメンテ)、ここ2戦4着続きのハガネ(父ルーラーシップ)、ここがデビュー戦のエディストーン(父ハーツクライ)など。
とはいえ想定頭数が少なかったことからもわかるように元々ここ目標だったという馬は多くなさそうで、層はそこまで厚くなさそう。上位馬と下位馬の差ははっきりしていそうなメンバー構成です。
まあセントアイヴス自身が「元々ここ目標ではなかった実績下位馬」に該当するので大きなことは全然言えませんが、初めての芝挑戦としては比較的恵まれた構成ではあるでしょう。
枠は4枠7番。勝率はやや高めで連対率・複勝率も悪くなく、奇数というのを差し引いても悪くない枠番。
が、サトノアラジン産駒は先述の通り当然コース未勝利で、鞍上吉田豊騎手も過去3年1勝もしていないコースなので、そのあたりからは推せる材料は全く無いのは事実ではあります。
しかしその辺のデータ以前に、今回は正味かなり分の悪いギャンブル。賭けに出ること自体には賛成とはいえ、どうにか今後に希望を持てるような見せ場の一つも作ってくれれば御の字というのも正直な話。
どうにか8着以内に入ってアウト帳消しにしてくれれば万々歳。
贅沢言わないので
できる範囲で頑張って!
次へ繋がる走りが出来れば……!
レース内容
グリーンチャンネルWEBで観戦。当日5レース時点の中山競馬場は曇、芝は前日の雨の影響が残り稍重。
セントアイヴスは前走と変わらず498キロでパドックに登場。前走時に重いと言われていましたが、元々福島予定だったこともあってか馬体重はそのまま。
そういう目で見ると太く見えなくもない気もしますが、今日もノッシノッシと悠然と歩いています。別に悪いところは無さそうです。
人気は上位からオクタヴィアヌス2.8倍、スピーディブレイク3.2倍、エディストーン4.9倍と続き、最終10倍以下の評価はこの3頭だけ。
セントアイヴスは94.1倍の10番人気。
……まあ妥当かな。
流石に強気なことは言えません。
発走前に他の出走馬2頭(キャナルロックスとプラニスフェリオ)が右前脚落鉄し、打ち直しの為に発走時間が遅れるというアクシデントがありましたが、その後はゲート入りまで比較的スムーズに進行し、セントアイヴスも枠へ入ります。
最後に大外枠ボンフェットがゲートインし、準備完了。
ゲートオープン!
よし!
セントアイヴス、なかなかいいスタート! ゲートでの反応は以前から確実に改善されています。
ただし二の脚まではつかず、鞍上はやや促し加減でしたがそれでも外から上がっていく各馬に次々と抜かれていき、1コーナーに入る頃には中団後ろの位置取りに。
しかし芝での追走に苦労しているような様子は無く、逃げるナイトブレーカーからの差は7~8馬身程度。凝縮された馬群の中を内目のコース取りでしっかり走っています。
悪くない感じ!
人気馬は中位辺りに点在し、セントアイヴスのすぐ外にも人気の一角スピーディブレイクがいます。目標としてはちょうどいいのではないでしょうか。
一旦隊列が固まると、そこから大きな動きは無いまま集団は3コーナーへ。
そろそろ動き始める馬が現れ、にわかにざわめき出す馬群。
セントアイヴス鞍上吉田騎手もアクションが大きくなって仕掛けようとしているのが見て取れます。
が。
んん~
残り600標識に差し掛かった辺りでは、どうにも反応が鈍い!
隣にいたスピーディブレイクにはあっという間に2馬身置いていかれ、外からは8枠の馬たちが勢いよく被さってきました。
先頭との差自体はそんなに開いていないように見えますが、周りの勢いには付いていけていないように見えます。
ダメか~?
この時点で一旦諦めかけましたが、セントアイヴスは止まっていたわけではありませんでした。残り400標識あたりからやっと行き脚がついたか、じわじわと加速を開始。
やや外側へコースを取りながら4角をカーブし、コーナーワークもあって外から被さってきた馬たちを抜き返し、10番手くらいで直線へ向きます。
……お?
前の馬群は混戦状態。馬は多いものの先頭との差は5馬身くらいか。
直線に入って馬場のいい外目に進路を取りながら、ムチを入れられスパート態勢に入るセントアイヴス。ビュッと反応している様子は無いものの、止まりそうには見えません。
前から脱落してきた馬たちは交わせそう!
8着以内行けるぞ!?
希望が見えてきたその時にカメラが先頭争いにフォーカスしてしまってセントアイヴスは画面から消えてしまいましたが、残り200地点で再び引きの映像になった時には、外から坂を力強く駆け上がるセントアイヴスの姿が!
前には7頭くらい残っていますが、脚色が怪しい馬も数頭。
行ける! 掲示板行ける!
先頭を争うオクタヴィアヌスやハガネ、プラニスフェリオ、スピーディブレイクからは3馬身遅れていますが、コース内側を通っているエディストーンたちよりは明らかに勢いがあります。
交わせー!!
ズンズン脚を伸ばし、エディストーンらを追い詰めていくセントアイヴス。
最後のシーンは再び画面が先頭争いに行ったために映りませんでしたが、決着後のゴール板前固定カメラで前4頭に続いて映ったのは青い勝負服!
よっしゃ!!
レースを制したのはハガネ、クビ差2着にオクタヴィアヌス、1馬身差3着にスピーディブレイク。
セントアイヴスは5着。見事掲示板に載ってくれました!
結果
3歳未勝利(中山・芝2000・稍重)
吉田豊(56)馬体重498
5着(18頭・10人気)
所感
大健闘!
正直厳しいと思っていただけに、勝ち馬から0.7秒差の5着と言う結果は大健闘と言っていいでしょう。
これまで最悪の結果だった前走から一転、初めての芝だったここで着順・着差共にこれまで最良の結果となりました。
当然アウトカウントも消え、それどころか次走優先出走権ゲットです。
良きかな。
もちろん、直線でのコース取りが内目を通った馬より有利に作用したことや、そもそも相手関係がややラクだったことは事実でしょうし、勝負所で反応が鈍くなるのは芝でもダートでも変わらなかったように課題も残ったままではあります。
しかし、今後に向けて大きく希望が持てる一戦だったことは間違いないでしょう!
まあ陣営のレース後コメントはかなり辛口で、「これ以上に上がりが速い競馬になるとどうか」(吉田豊騎手)、「スパッと伸びているわけではない」「稍重馬場にも助けられた」(中舘師)と、特に最後のキレには不満がある様子ではあります。
上がりは4位(36.9)ですが、1位だったスピーディブレイク(36.4)には道中同じような位置にいながら3角からスッと離され、結局そのまま差を詰められずに終わりましたから、満足いかないのも理解は出来ます。
それも結局は「勝負所の反応が鈍い」という問題点に収束するような気はしますが。
とはいえ「さらなる距離延長や追走を楽にするためのチークピーシズ等の着用など、また色々と考えていく」(中舘師)という事なので、いい方向に行くことを期待したいと思います。
ゲートなど確実に成長している部分もありますので、他の部分でもこれから成長していくことはきっと出来るでしょう。
さて、優先権は取ってくれましたがずっと在厩し続けていることもあってか現時点では続戦は明言されず、今後の様子を見てから次の方針が決まるようです。
未勝利戦終了まで残り5ヵ月弱の現状では流石に強気になり切れはしませんが、この先希望を持ってレースを見ていくことが出来そうで良かった。
あわよくばサトノアラジン牡馬産駒の芝初勝利を挙げてくれる事を期待したいと思います!
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報は広尾サラブレッド俱楽部様公式HPより許可を頂き掲載しております。)