こんにちは、まちかね太です。
3月24日の中京3レース・3歳未勝利(ダ1800)に、DMMバヌーシーでの出資馬シャンパンポップが出走しました。
雄大な馬格は脚部不安と紙一重。「無事でありさえすれば」と言われながら歴史の陰に消えていった素質馬たちは枚挙に暇もなく、素質を褒められながらも頓挫を繰り返すシャンパンポップもその列に名を連ねるのでは……という不安に常に苛まれるようなこの一年でしたが、ようやく迎える事が出来たデビュー戦。
既走馬相手という事もあって直前の陣営のトーンはイマイチ上がり切らず、いかにも「叩いてから」という雰囲気を醸し出していますが、ここを叩いてなお無事でありさえすれば、残り半年を切った未勝利戦実施期間中に勝ち上がれる目も充分出てくるはずです。
無事でありさえすれば!
以下、まずは無事の完走を願って見ていたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・シャンパンポップ
シャンパンポップ
(牡3・キズナ×シャンパンルーム by Broken Vow)
栗東・武幸四郎厩舎
ここまでの戦績:初出走
レースまでの状況
2022年のセレクトセール1歳で税込み6380万円で落札されながら、税抜き価格と同額の5800万円で募集をかけられたキズナ牡馬、それがシャンパンルーム21ことシャンパンポップでした。
ノーザンファームがようやく力を入れ始めた世代のキズナ産駒で、母がBCジュヴェナイルフィリーズの勝ち馬かつ出産時年齢7歳という事を考えれば、セール出身ならむしろお手頃と言ってもいい価格。
この年の5月には母の初仔である半姉コルドンルージュ(父American Pharoah)がデビュー2戦目だった中京ダ1800の未勝利戦を4馬身差圧勝しており、母と日本との相性も悪くなさそう。
が、誰が見ても一目でわかるエグいレベルの立ち繋ぎの持ち主でもあり、正直ケガの不安は否めないところでもありました。
とはいえ自分には相馬眼など無いので出資基準に馬体に関する諸々は影響せず、よって特に躊躇いなく募集開始直後に出資決定。
当時の自分基準では本来高すぎて見送り対象だったのですが、キャッシュバックで実質3800万円募集相当となったおかげで出来た芸当です。血統面から見れば破格の価格での出資が叶いました。
ありがたや~
まあ早々に右膝に骨端炎が出ているのですが、成長痛のようなものとのことなので気にするほどでもないはず。
この1歳夏の時点から「素晴らしい馬体」「相当な馬になりそう」などと大仰にも見える誉め言葉は言われていますが、以降も更新の度に毎度同じような言葉が出てきて期待感の高さを物語ってくれます。
そして毎度「脚元さえ無事なら」系の言葉が枕詞のようにくっついているので、不安感の高さも物語ってくれます……。
無事に行きますように。
骨端炎については秋ごろには治まり、10月末にノーザンファーム早来の育成厩舎に移動。
脚元も気にして見て貰えている事もあってか大きな問題は起こらないまま順調に育成は進み、年が明けて2歳を迎えてからは遅く移動してきたにも関わらず早めの組に引けを取らないメニューにまで進んでいきました。
そして5月早々に北海道を出発。ノーザンファームしがらきを経由して5月12日に栗東の武幸四郎厩舎に入厩。
5月26日にはゲート試験にも合格し、着々とデビューへ向けての準備が整っていきます。
順調順調!
7月9日の函館芝1800戦を目標にするとの発表もあり、いよいよ……との期待が高まってきましたが、好事魔多し。
この後、続々とアクシデントが発生してしまいます。
6月半ばから微熱が続いていたようで、14日調教後に歩様が乱れ、15日には寝違えて額を切ってしまうケガ。
縫合を要しましたが、それは一週間程度で抜糸。
しかしその後トモの歩様がまた悪くなってしまい、ノーザンファームしがらきに放牧に出ることになりました。
あああ……
トモの回復には時間を要しましたが、幸いにも悪化する方向には行かずに徐々に良化。
7月末からはコースに、8月末からは坂路にも入り始め、硬い歩様は変わらずとも順調にメニューをこなしていけるようになり、9月半ばには「11月の京都でデビューさせたい」というコメントも出るくらいになりました(その次週で動きが重いため12月の阪神ダートに方針変更)。
手前の関係上右回りの方が良さそうとも言われています。
しかし、デビューへ向けての帰厩を控えた11月初頭。
左トモと右深管を痛め、歩様が悪化したとの報告が……。
おおお……
それでも治療を施されて、半月ほどで状況も改善。
その後落鉄してまた歩様が悪くなるというアクシデントはあったものの調教は進められるようになり、改めて年明け京都でのデビューに向けて進められていくことに。
冬場で馬体が絞りにくく、トレセンの負荷で一から絞るのは脚元に不安を抱えたこの馬には怖いという事で、外厩である程度絞ってから入厩するようです。
それでも年が明けて1月半ば頃には入厩との話でしたが、なんだかんだ2月6日まで帰厩は延期。
当初予定の年末帰厩からの延期の繰り返し、そして新馬戦にはどうやっても間に合わないタイミングになったこともあって、出資者サイドには少々物議を醸すことにもなりました。
予定が未定なのはこの業界慣れっこなので遅れるのは別に想定内なのですが、この件に関しては馬の状態と言うより人の調整の部分を先に考慮してから予定を発表しておけば良かっただけの話なので、ちょっとお粗末な顛末だとは思ってしまいました……が、まあそれは本題とは関係ないのでここまで。
ともかく関係者各位の苦心の末のようやくの帰厩となりましたが、その後の坂路調教後にスクミが出てしまい前途多難感あふれる再出発に。
それでも以後はコース中心の調整に切り替えたことでスクミも出なくなり、慎重に進めつつも出走へ向けての態勢が整っていきます。
そして遂に、3月9日もしくは10日の阪神ダート1800戦で、ここまで調教を付けてくれていた浜中騎手騎乗でデビューする予定が発表。
いよいよ!
しかし好事魔多し(何回目やねん)。
3月5日の早朝、寝起きの際に自分で両トモをぶつけて傷を作ってしまい、デビューは延期に。
よよよ……
ただ傷の程度は重くはなく、その気になればその週のレースにも出られる程度のものだったというのは不幸中の幸い。
その後は問題は起こらず、改めて3月24日の中京ダート1800戦にて鞍上バウルジャン・ムルザバエフ騎手でのデビュー予定が組まれました。
ずっとこの馬には普段の状態を知っている騎手の方がいいと言われていながら、いきなりムルザバエフ騎手の名前が出てきたことには正直不安もありますが(不満は全くナシ)、それだけ初戦から勝負を賭けているという事でしょうか。
まあ近々のコメントのトーンは一貫して「まずは叩いてから」という感じのものですが。
いずれにせよ、勝負駆けであろうがなかろうがまず無事に出走出来ない事にはすべては画餅に帰します。
陣営も少しでも歩様に不安などが出たら回避一択という心もちだったようですが、幸いそれ以上は何もなくレース当週を迎える事が出来ました。
本当に幸い!
ようやくようやくようやく迎えたシャンパンポップのデビュー戦、3月24日の中京ダート1800m未勝利戦の出走馬は14頭。
混合戦らしく、予想段階での人気の中心となりそうなのは外国産馬2頭のようです。
まずは前走で同じ中京ダ1800戦をハナ差2着してきた馬で、今回川田騎手騎乗のケンジョー(父Gun Runner)。
そして1400m戦中心に好走を繰り返し、2着2回3着1回の実績を持つ牝馬ガーデンカメリア(父American Pharoah)。
彼らに続く評価を受けているのが、ダートで6戦して3着3回4着3回の堅実馬レガッタ(父デクラレーションオブウォー)。
この3頭がちょっと抜けた実績を持っています。
が、それ以外のメンバーに目立った実績を持っている馬はあまりいません、というか過去2走で掲示板に載ったことがあるのがこの3頭だけです。
他に印が比較的厚めの馬は前走で芝のデビュー戦を2番人気で完敗し、ダートで巻き返しを期すオルフェーヴル産駒バスターウルフくらい。
トップはともかく全体的には層が薄めと思えるメンバー構成の中、シャンパンポップはレガッタと同程度の支持を受けているようです。
枠は6枠9番。好走率は若干低めに出ていますが、可も不可もなしと思って良いでしょう。
このコースでのキズナ産駒の好走率・ムルザバエフ騎手騎乗馬の好走率もともに問題ありません。
人気的にも初戦から好勝負してもなんらおかしくない様相ですし、もちろんそうなって欲しいですが、ここまでの経緯が経緯だけにまずは無事に走り切ってくれれば。
次に望みが繋がりますように!
ともかく無事にレースを終えてくれますように!
レース内容
週末は天候が崩れ、当日3レース時点の中京競馬場も小雨の状態。ダートは重。
シャンパンポップは546キロでパドックに登場。2月末には557キロだったことを思えば、これでも絞れているのではないでしょうか。
先入観があるせいか、パドック映像での歩様はやはり硬くは見えましたが……。
頑張っておくれ!
最終単勝人気はケンジョーが抜けて、1.6倍の1番人気。以下ガーデンカメリア(3.9倍)、レガッタ(7.0倍)までが10倍以下。
シャンパンポップも前日発売中からずっと10倍以下で推移していましたが、最終的には10.8倍の4番人気に落ち着きました。
本場馬入場、輪乗りと問題なく進み、各馬ゲートイン。シャンパンポップも問題なく収まり、大外ガーデンカメリアもすんなり入って準備完了。
ゲートオープン!
ヨシ!
シャンパンポップはおっかなびっくりという感じでトコトコッとゲートを出ましたが、鞍上の押し出しに応えてすぐに前へと走ります。
両隣の馬に締められそうな場面も一瞬ありましたが、こじ開けてそのまま直進。
先行しようとまでの勢いはありませんが、先団直後には付けられそうな位置まで上がりながら1コーナーへと向かいます。
んん?
しかし1コーナー、シャンパンポップはかなり外目を回っていく形に。
他馬に振られたわけでは無さそうなので、単純に回り切れなかった?
それでも先団の最後尾には取り付いて2コーナーを回り、向こう正面へと入っていきます。
馬群を引っ張るのはバスターウルフ。その後はそれぞれ1馬身差前後の差でスプランドゥール、ガーデンカメリア、ケンジョー、シトロンヴェール、バッジオブオナーと続いていき、シャンパンポップはその直後。
後方馬群はシャンパンポップから3~4馬身程度遅れてついてきており、レガッタはこの中。
残り1000m標識を過ぎたあたりで、後方馬群が前方馬群にグッと接近を開始。
前方馬群の最後尾外目に陣取っていたシャンパンポップにまず迫っていき、そのまま続々とシャンパンポップの内側に各馬が入っていきます。
シャンパンポップは……。
あ、あれ?
特に動きは無し。内に入られながらも自身のペースは乱していないようにも見えますが、鞍上ムルザバエフ騎手が若干腰を高くしたようにも……?
まさか故障!?
一瞬ゾッとしましたが、カメラが最後尾の馬までを映して前に戻ってくると、外側をジワジワと上昇していくシャンパンポップの姿が。
先ほどの動きは仕掛け始めか何かのタイミングだったのでしょう。
良かったー!
故障どころか外をスーッと上がって行くシャンパンポップは余裕の手応え。
ただ、外目を回っているせいもあってか前の馬たちとの差は思ったより詰まってはいません。
それでも6~7番手の位置で、最後の直線へ!
進路は当然大外。
逃げるバスターウルフとの差は4~5馬身ほどでしょうか。
前の馬たちは皆シャンパンポップより内側を走っているので進路を遮るものは無く、あとはどれだけ伸びることが出来るか。
頑張れ~!
ムルザバエフ騎手が手綱を大きく動かし、さあ加速開始!
お?
あっという間に直前に居たシトロンヴェールを切り捨て、続いてケンジョーも並ぶ間もなく交わします。
そして内目で3番手争いをしていたガーデンカメリアら3頭をまとめて撫で斬り、2番手スプランドゥールをもあっさり交わして残り200m。
マジで!?
残すは逃げ粘るバスターウルフのみ、しかしもう脚色が完全に違う!
2馬身差を迫って迫って並んで、残り100mでこれもパス!
うおおーー!!
後はもう差が広がっていくだけ。
無人の野を突き進むがごとく、後続に影も踏ませずゴールイン!
マジかよーーー!?
優勝はシャンパンポップ!
5馬身差の2着には逃げたバスターウルフが残り、更に4馬身差の3着にはガーデンカメリアが入りました。ケンジョーは4着。
結果
3歳未勝利(中京・ダ1800・重)
ムルザバエフ(57)馬体重546
1着(14頭・4人気)
所感
マジかよー!!(喜)
ともかく無事に戻ってきて次走に望みを繋げれば、あわよくば入着してくれればくらいの心もちだったのに、まさかこうも見事な圧勝劇を見せてくれるとは……!
ここまでの過程が過程だっただけに、喜びも二乗三乗。
また、2着バスターウルフはダート替わりのオルフェ産駒でしたし、3~5着には未勝利上位入線を繰り返していた人気馬が入りました。
各馬が力は充分発揮していたと思えるだけに、これを粉砕したという事はそもそもの力が未勝利レベルでは無かったという事の証左。
まして中京ダート1800で終始外々を回してこの勝ち方となれば、完全に上級レベルの力があると見ても出資者の欲目では無いハズ。
これで、本来ならば「叩いてからが本番」だったはずな訳ですから……!
怪物誕生と言っても
過言ではないのでは!
苦労に苦労を重ねてここまで道を繋いできた武幸四郎師、厩舎スタッフの皆様、外厩スタッフの皆様、育成関係者の皆様、そしてクラブ関係者の皆様に大きな感謝を。
初戦であっただけに無論レース内容には色々課題も見えましたが、「上がり35.2秒の驚異」など、のちのち語り草となりそうな種もいくつもあるレースぶり(と出走過程)でしたし、後世に語り継がれるような名馬に成長してくれたら嬉しいな……とまで言うと流石に欲目が過ぎるでしょうが、夢を見るのは自由ですから存分に夢を見させてもらいますよ!
だってドリームクラブだもの!
力強い音でポンと開栓されたシャンパンは、ここまでの苦さも全て泡となる天上の味わいでした!
これからも何度もシャンパンシャワーで勝利を祝えますように!
そのためにもまず無事で!!
本当にそれだけはお願いします!!
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(DMMバヌーシー様にはブログ運営の通知を行い認知を得ております。公式HPの写真等は使用しておりません)