こんにちは、まちかね太です。
2月24日の阪神9レース・すみれS(L・芝2200)に、ワラウカドでの出資馬ヴィレムが出走しました。
昨年12月に初勝利を挙げてから、はや2ヵ月以上。満を持して迎える3歳初戦となります。
休み明けでの格上挑戦という形になりますが、1勝馬の身であるヴィレムにとっては春のクラシック戦線に参入する為にはここでの賞金加算、要は勝利がほぼ必須。
ライバルには当然2勝馬や既にオープン級で実績を残している馬たちが顔を揃えているものの、更に先を見据えている以上、ここで泣き言は言っていられません。
願うはただ勝利のみ!
その力は十二分にあるはず。ここを通過点に、いざクラシックへ!
以下、見事大舞台へ名乗りを上げることを信じて見ていたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・ヴィレム
ヴィレム
(牡3・キズナ×ポウリナズラヴ by Mizzen Mast)
栗東・藤原英昭厩舎

ここまでの戦績:2戦1勝(1・1・0・0・0・0)
前走:12月9日・2歳未勝利(阪神・芝2000)1着(→レース記事はこちら) 中10週
レースまでの状況
見事な初勝利を飾った前走後も馬体に異常はありませんでしたが、新馬から2戦続けて使ったこともあり、12月15日に吉澤ステーブルWESTへ放牧に出ました。
移動当初は馬体重が減っており回復にやや手間取ったようでしたが、リフレッシュが進んだ年明け以降は馬体も戻り、調整も順調にペースアップ。
緩さは残しつつも雰囲気がグッと上がってきたとのコメントも出され、馬見に来た藤原師もその良化ぶりを喜んでいたとのこと。
それもあってか1月17日に急遽栗東へ帰厩することに。
そして帰厩後最初の近況更新となった1月24日のレポートで、2月24日のすみれS(L・阪神・芝2200)を目標にすると公言されました。
ふむふむ。
これ以前からスポーツ紙などで「ヴィレムの次走予定はすみれS」という情報は出ていましたが、公式からの発表はこの時が初。
藤原厩舎はかつてエポカドーロであすなろ賞→スプリングS→皐月賞というローテを採って成功させていますし、今春のクラシック戦線を目指している僚馬ファーヴェントはきさらぎ賞から始動(結果として敗れはしましたが)。
それらを鑑みるとすみれSでの始動は1勝馬が皐月賞を狙うタイミングとしてはやや遅く、春はダービー目標で皐月賞狙いでは無いのかなとは思います。
ヴィレムの帰厩タイミングからはあすなろ賞やフリージア賞に間に合わせることは可能だったでしょうし。
近況にも「前走からの上積みは感じていますが、おそらく暖かくなったら更に大きく成長すると感じていますので、そのタイミングでより上のレースに出られるよう頑張って行きたい(藤原師)」とあるように、今すぐ最上位級の舞台どうこうとまでの雰囲気はありません。
しかし、それは「すみれSが単なる経験値積みの為の叩き台」という捉え方ともノットイコール。
前述の2レースの他にも同週の水仙賞や2週後のゆきやなぎ賞など、2000~2400m級の1勝クラス戦は前後に多く編成されていましたが、敢えてメンバーレベルが上がるリステッドのすみれSを使ってきたこと。
そして1月31日の近況で発表された今回の鞍上は短期免許のオレリアン・ルメートル騎手、つまり継続騎乗不可の騎手を宛がってきたこと。
1勝クラス戦の大半が長距離輸送を要するのでそれを嫌ったという見方も出来るでしょうが、「より多くの賞金加算を狙ってここを勝ちに来た」と考える方が自然。
ここを勝った上で、「暖かくなってからの更なる成長」が来る日を余裕を持って待ちたいという事なのではないでしょうか。
もしその日が早めに来たなら、あわよくば皐月賞にも出走可能となるかもしれない賞金を積めますし。
この先を有利に立ち回るための布石!
……などという自分の妄想が当たっているのか見当はずれなのかはさておき、2月に入ってからもヴィレムは順調に調整を進めていきます。
7日・14日の追い切りではルメートル騎手に騎乗してもらい、レース1週前となる14日にはCW6Fを3頭併せで81.7 - 65.9 - 50.8 - 35.6 - 22.4 - 11.4を計時。
騎手騎乗・終い少し失速加減とはいえ、文句なし。
レース当週21日の追い切りは流す程度のものとなりましたが、良い調子で本番を迎えることが出来そうです。
そしてレースの出馬表も確定。
出走頭数一桁になることも珍しくないレースですが、今年はヴィレム含め10頭がエントリー。とはいえまだまだ少頭数の範疇です。
しかし好走の力があると見なされている馬は多く、なかなかに多士済々なメンバー構成。
一応の中心扱いとなるのはメリオーレム(父シュヴァルグラン)でしょうか。
昨年ヴィレムが未勝利を勝った日に同距離で行われたエリカ賞を制し、これもヴィレム同様それ以来の出走となる馬。メンバー中では格上と言える2頭の2勝馬の内の1頭です。
それに次ぐ評価を受けているのはミカエルパシャ(父エピファネイア)、ジューンテイク(父キズナ)あたり。
前者は1勝馬ながら前走若駒S(L)2着、前々走東京スポーツ杯2歳S(G2)5着とオープン好走を重ねており、後者はメリオーレムと同じく2勝馬であり、そして前走は朝日杯FS(G1)で4着と上位戦での実績もある格上馬。
新聞紙上では、ヴィレムはこれらの上位馬と同等もしくはそれ以上の評価を得ているようです。
ただしそれ以外の馬たちにも散発的に印は回っていて、その中にはかつてヴィレムと戦ったジンセイやウィープディライトの名もあります。
まったくの無印扱いという馬はメンバー中1頭くらいしかいません。
相手にとって不足なし!
枠は8枠10番に決定。前走に引き続きの大外枠となりました。好走率的には可も不可もない感じではありますが……。
まあ前走で逃げを打ったミカエルパシャとサンライズアースが8・9番枠とすぐ内に入る並びになったので、相手の動きを見ながら運べるという点では悪くないでしょうか。
鞍上はこのコース未経験。キズナ産駒のコース好走率はそれなりに良く、総体的にはデータ的なコース相性はそう悪くもないはず。
ともかく勝つぞー!
そして王道へ!
レース内容
この週はぐずついた天気が続きましたが、幸いレース当日は雨も雪も降りませんでした(翌日の前日発売は中止されていましたが)。
9レース時点の阪神競馬場の天候は晴、芝は良。
ヴィレムは前走比マイナス10キロの516キロで登場。細いようには見えませんが、休み明けでの大幅マイナス体重をどう取るか。
パドックでは相変わらず二人引きでしたが概ね落ち着いており、あまり荒ぶる姿は見られませんでした。
単勝人気は一時かなり割れ加減となりましたが、最終的にメリオーレムが3.2倍で1番人気。3.6倍でミカエルパシャが続き、以下ジューンテイク(6.0倍)、ホウオウプロサンゲ(7.2倍)までが10倍以下。
ヴィレムは12.5倍の6番人気。
!?
まさかの人気薄。前日発売の時点から低評価でしたが、締め切りが近づけばもっと評価が上がると思っていました……が、結局そのまま。
前走で先着したジンセイ(同じく12.5倍ですがこちらが5番人気)よりも下の人気とはどういうことやねん。
まあ人気が走るわけでは無いのでいいですけども!
でも見返してやろうぜ!
その後本場馬入場・輪乗りまではつつがなく進行していきましたが、枠入りでウィープディライトがかなりゴネるなどして若干手間取ることに。
それでもどうにか全馬が無事ゲートに収まると大外ヴィレムも枠に向かい、準備完了。
ゲートオープン!
うむ!
ヴィレム、悪くはないスタート!
立ち遅れ気味だった隣のサンライズアースに馬体を寄せられたようにも見えましたが大きな影響はなく、7番ウィープディライトや8番ミカエルパシャらと共に前を目指して行く構え。
しかしスタートが良かったのは人気の3番メリオーレムや6番ジンセイなど、より内側の馬たち。
その中からジンセイがダッシュを付けて一旦は先頭に立ちましたが、外枠の馬たちが前へと押し寄せてくると競ろうとはせず、すんなりと譲って下がりました。
結果的にミカエルパシャが簡単にハナを奪取。その外から付いていったヴィレムが1馬身差で2番手。2馬身ほど空いてジンセイ。
以降半馬身~1馬身ほどの差でウィープディライト、メリオーレム、ホウオウプロサンゲ、ジューンテイク、カーネルタザイトと続いていき、ダッシュが付かなかったサンライズアースは馬群から4馬身遅れるブービー、更に4馬身差の最後方がショウナンハウルと、10頭の位置取りがあっさり決まって1コーナーへ入ります。
ヴィレムにとってはなかなかいい形になっているのでは?
ヨーシヨシ!
各馬それぞれの間隔は開いたり詰まったりしつつも馬順は入れ替わらないまま向こう正面へ。
1000m通過は60秒くらい。
3コーナーへと向かう流れの中、徐々に後ろの馬たちが前との差を詰めに掛かりますが相変わらず全体的な馬順に大きな変わりは……と思ったところで、後方から動きを見せた馬が!
後方2番手を追走していたサンライズアース鞍上デムーロ騎手が仕掛け、すぐ前のカーメルタザイトに外から並びかけ交わしたかと思うと、そのまま止まらず一気に上昇。
中団の馬たちをひと息にまとめて交わし去り、そのまま先頭グループにも肉迫。
なんじゃ~い!?
遠慮も何もなく脚を伸ばし続けて、ヴィレムはおろか逃げていたミカエルパシャをも抜き去り、逆に1馬身差を付けて先頭へと躍り出ました!
ヴィレムはその動きに反応。
自身も共に前に出ようとする動きを見せ、一度はミカエルパシャを抜いて2番手に上がったかに見えましたが、鞍上に抑えられたか一瞬減速。そしてそれが完全にアダに。
一度勢いを落としてしまうとそのままズルッと後退。
サンライズアース・ミカエルパシャに一気に1馬身以上置かれ、更に引き離されていくような形になってしまいます。
それはあっか~ん!!
ムチが入りながら4コーナーを回っていくヴィレム、しかし前との差をもう一度詰めることは出来ず、それどころか内からジンセイに抜かれ、外からもウィープディライトが並びかけてきました。
これは苦しい……!
あああ~~~……
直線に入ってからも止まらずにジリジリ頑張ってはいますが、他馬の脚色と比べれば見劣りが明らか。
もはや……これまで……
そのまま内から外から次々交わされてしまい、後方まで下がったところでゴールイン……。
優勝は脅威の捲りを最後まで残したサンライズアース。1馬身半差の2着に直線で外から追い上げたジューンテイク。更に3馬身差の3着にメリオーレム。
ヴィレムは8着での入線となりました……。
結果
すみれS(L)
(阪神・芝2200・良)
ルメートル(57)馬体重516
8着(10頭・6人気)
所感
こんな……ハズじゃ……
人気が無さすぎると思っていましたが、まさか人気よりも下の着順になってしまうとは……。
皆様馬券がお上手ですね……(勝ち馬は7番人気でしたが)。
万一負けるとしても掲示板を外すとは思っていなかったので、さすがにショックです……。
人の見る夢は
概して儚いもの……。
まあずっと現実逃避していても仕方がありませんので、一応レース内容の振り返りも。
前目に付けた馬が全滅(ミカエルパシャ6着、ジンセイ4着、ウィープディライト10着)したことを考えれば、展開は確実に逆風だったとは言えるでしょう。
スタート後にスムーズに2番手に付けられてシメシメと思いましたが、甘くなかった。
ラップを見れば2ハロン目が10.6。前に行くのにそれなりに脚を使っていた上、3コーナー手前からのサンライズアースの奇襲により脚を溜める余地が小さくなり、余力を奪われた形になってしまったのでしょうか。
そうだとしても逃げ馬にも追いつけていないので物足りなさは残るのですが、休み明け(ついでに馬体減)という事も踏まえれば同情の余地はあります。
騎手からは距離が長かったというような意見も出たようです。
ちょっと特殊な展開でしたので、今回の結果だけで一概に距離適性をどうこう言う事は出来ないようにも思いますが、その意見が的を射ていたならこの結果はある意味当然とも言えるのでしょうが……。
まあここが3戦目というキャリアの浅い馬だけに、そもそも適性がまだわからない部分が多く、今回の所はペース・展開・距離のどれが主因だったのかは判じかねるところもあるでしょう。
休み明けでは走らないタイプの馬かもしれませんし。
個人的にはミルコに殺された(展開負け)と思っていますが。
あの捲りがなければペースがどうあれ前走のような走りは出来たのではないかなあ。
まあ少なくとも力関係が
敗北の主因ではないはず。
そのはずです!!
さて、気を取り直して。
今後の巻き返しは信じていますが、現実として今回負けてしまったことで、春に大舞台に立ってほしいという願いが叶う道は遠のいてしまいました。
少なくとも皐月賞に関しては(まだ若葉Sに出て権利を取る、などという方法も残っているとはいえ)相当厳しいでしょう。
この後変わり身を見せてくれるようならダービーへの夢はまだ残っているとは思いますが、鞍上の距離提言もありますし、今回の結果を受けて陣営がどういう判断をするのか。
このまま中長距離目標にやっていくのか、距離短縮を図るのか。
大レース目指して今後も強気に行くのか、一旦コツコツ路線に軌道変更するのか。
今回は夢破れたとはいえ、ヴィレムが遅かれ早かれ大成することは疑っていませんので、いずれ玉座に至るために最良の選択が為されることを祈っています!
でも路線はどうあれ、無事なら
とりあえず続戦はしてほしいかな!
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報はワラウカド様公式HPより許可を頂き掲載しております。)