こんにちは、まちかね太です。
3月2日の阪神11レース・チューリップ賞(G2・芝1600)に、YGGオーナーズクラブでの出資馬スウィープフィートが出走しました。
3歳初戦だった前走・エルフィンS(L)で痛恨のクビ差2着に敗れ、桜花賞へ出走するにはここで3着以内に入って優先権を得る以外に道は無いという状況で迎えるトライアルレース。
スウィープフィートだけでなく出走するほぼ全馬が同様の状況、背水の陣で臨んでくる過酷なサバイバルゲームとなる中での生き残りを賭けて、陣営は鞍上をこのレース6勝(重賞昇格以前も含む)を誇るレジェンド・武豊騎手に変えて挑みます。
ここまで苦楽を共にしてきた永島まなみ騎手とは一旦手が離れてしまいますが、であればこそ尚更結果を出さなければならない場面。
後日「彼女と共に戦った日々があったから今日がある」と言うためにも……。
生き残るぞー!!
以下、必ず桜への切符を掴んでくれると信じて見ていたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・スウィープフィート
スウィープフィート
(牝3・スワーヴリチャード×ビジュートウショウ by ディープスカイ)
栗東・庄野靖志厩舎

ここまでの戦績:5戦1勝(1・2・1・0・0・1)
前走:2月3日・エルフィンS(L)(京都・芝1600)2着(→レース記事はこちら) 中3週
レースまでの状況
前走エルフィンSではいつもよりスタートも上手く切り、レース中盤からは前目の位置を取り直線では内を突く、という今までとは一味違う戦いぶりを見せてくれましたが、勝利には僅かに届かず勝ち馬ライトバックからクビ差の2着に惜敗。
これまでの課題をクリアした一面もあるレースではありましたが、永島騎手自身がレース後に「今回は私の進路取りの判断の差が出てしまったと思います。すみませんでした」というコメントを残しているように、こと勝ち負けという一点だけで見れば芝の状態が悪い内を突いたことが敗因と言われても仕方のない部分はあったでしょう。
この結果スウィープフィートは本賞金の加算に失敗し、一介の1勝クラス馬の地位から抜け出すことは叶わず。
2ヵ月後に迫った桜花賞への出走を果たすには非常に苦しい立場に追い込まれました。
元々「エルフィンSからチューリップ賞を経て桜花賞へ」という青写真だったとはいえ、チューリップ賞で万が一にも3着を外すことは許されない状況に。
そしてレース後最初の近況更新となった2月6日のレポートで、「レース後も多少の疲れ程度で続戦に問題はなく、在厩で3月2日のチューリップ賞に向かう」という改めての次走予定と共に、「チューリップ賞のジョッキーは武豊騎手が空いているようなので、武豊騎手に依頼する予定です(庄野師)」と、鞍上変更も発表されました。
是非もなし。
永島騎手はここまで5戦全ての鞍上にあり、人気を下回る着順になったことは一度もありませんが、ここ数走は自分自身で示した「スウィープフィートが現実的に大きなところを狙っていける馬である」という期待感に見合うだけの結果を出し切れませんでした。
紙一重でしたが……
鞍上継続へのラストチャンスだったエルフィンSで惜敗と言う結果になった以上、これはやむを得ない判断でしょう。
それでも若手騎手の中では間違いなく期待株の一人。これも糧にして、一回り大きく成長してくれることを願っています(誰目線やねん、というツッコミは置いといておくれやすw)。
そしてこの大事な場面でバトンを受け継いだ武豊騎手は、若手ホープとは真逆の既にカンスト近い経験値を積んでいるレジェンドジョッキー。
チューリップ賞でも1988年のシヨノロマンを皮切りに(36年前。当時デビュー2年目)通算6勝。更にそのうち2勝は昨年、3年前と至近のもの。
その腕は衰えを知らず、背水の陣を預けるに不安はありません。
ユタカ・マジックを見せてくれ!
こうして桜花賞への切符を獲る為の準備は着々と進む中、スウィープフィートの調整も「馬の状態的には一度使って上向いている感じがあります(2月14日近況、庄野師)」というコメントが出るなど順調に進行。
2月21日には武豊騎手を背に追い切られ、坂路併せ馬で53.6-38.8-24.3-11.9を計時。
鞍上は「口向きもそんなに難しくない」と話していたそうで、さすがの貫禄です。
28日の最終追い切りはやや軽めでしたが、ここまでしっかりやってきているので予定通り。問題なくレースに向かう事が出来そうです。
良い馬だ、桜花賞の乗り馬を確保したい、という騎手コメントも報道で伝わり、武騎手も手応え充分な様子。
どうぞ遠慮なく!
共に桜へ参りましょうぞ!
そして運命が決まるチューリップ賞の出馬表も確定。出走頭数はフルゲートに届かない16頭。
1勝馬である以上、場合によってはこの時点で除外という事も普通にあり得た事なので、まずはラッキー。
新聞の印を見れば、人気の中心となりそうなのはタガノエルピーダ(父キズナ)でしょう。
昨年10月の新馬勝ち直後に阪神JFに挑もうとしたものの除外。牡馬相手の朝日杯FSに進路変更し、ジャンタルマンタルからコンマ2秒差の3着と健闘してきた女丈夫。ここはそれ以来のレースとなります。
それに続くのはミラビリスマジック(父キズナ)、スティールブルー(父ルーラーシップ)辺り。
前者は中山マイルで新馬・菜の花賞(1勝C)を連勝中の無敗馬。後者はアルテミスS(G3)3着、フェアリーS(G3)4着と重賞で好走を続けている実績馬です。
また、昨年11月のベゴニア賞(1勝C)2着以来となるガルサブランカ(父キズナ、イクイノックスの半妹)も引けを取らない人気はありそう。
スウィープフィートは2番手グループに続くあたりの評価で、全体としては4~5番手扱いしている予想家が多そうです。
ちょっと軽く見られているような、
妥当なような……
上位人気馬は強力でしょうが、休み明けだったり関東からの初遠征だったりと不安要素もそれぞれにあり、スティールブルーが3戦しているだけで他の3頭はキャリア2戦と経験も浅く、付け入るスキは充分あるはず。
今回で6戦目となるスウィープフィートは経験値で対抗したいところ。
もちろんそれ以外の馬にも油断していいわけでは無く、紅梅Sで1・2着してきたワイドラトゥール(父カリフォルニアクローム)・セキトバイースト(父デクラレーションオブウォー)、シンザン記念4着のラーンザロープス(父キズナ)、新潟2歳S2着のショウナンマヌエラ(父ジャスタウェイ)など、伏兵扱いされている馬にも実績馬は潜んでいます。
もっとも、これらの中で現状の本賞金で桜花賞へ出走出来そうなのはワイドラトゥールだけで、彼女にしても後発のトライアルレースやフラワーCなどの結果次第では確実とは言い切れません。
出走全馬にとって、桜へ進むために凡走は許されないレース。
さあいざ天王山!
枠は3枠6番に決定。内寄りなので立ち遅れた場合に包まれるのが若干怖いですが、好走率的にはそこそこの枠。
何より偶数枠なのは、ゲート不安のあるスウィープフィートにとっては良いでしょう。過去5戦で偶数枠だったのは快勝した未勝利戦のみ。ぜひ再現を!
一方、武騎手の過去3年コース好走率は今回の騎手中では中の上レベル、スワーヴリチャード産駒に至っては勝ち星なしのコース。
まあレジェンドの実績と経験値を以ってすれば問題ないでしょう。
スワーヴリチャード産駒はまだ8戦しか走っていませんし、これも気にするほどでもないでしょう。
多分きっとそのハズ!
ともかく3着以内に入るのに不安感があるというほどのコース相性データはありません(断言)!
必ず桜へ行くぞー!
名手の導きに願いを!
信じる者に救いあれ!
レース内容
週の後半は天気が崩れがちでレース当日も空模様はスッキリせず、それどころかちらほら小雪が舞い散るような有様。
3月に入りましたが、かなりの寒さの中でレースを迎える事になりました。
11レース時点の天候は曇り、芝は稍重。
スウィープフィートは前走比プラス4キロの466キロで登場。前走が休み明けで体重減でしたので、これはいい傾向でしょう。
ちなみに他の馬には大幅馬体減の馬が多く、有力馬でもミラビリスマジックやガルサブランカは10キロ減。出走馬中プラス体重なのは、タガノエルピーダなど他に3頭だけでした。
各馬ここに向けて仕上げてきたと見るか、調整失敗と見るか……。
有力馬にはどちらかと言うと
後者の方が多い気はする……ような?
相対的に見てスウィープフィートの好走率は上がったかも?
しかしパドックでのスウィープフィートはなかなかにハイ。
前走時は結構落ち着いていましたが、今日は始終小脚を使うような歩き方をしており、時折危ない挙動も。
とはいえ全体的にはイレコミというより気合乗りと取って良さそうな感じですが、パドックで3回ほど目が合った(ような気がした)時にはいずれもキツく睨みつけられたような印象を受けました。
目力充分やね!
元気があってヨシ!
最終的な単勝人気はタガノエルピーダが1番人気(3.0倍)となり、以下スティールブルー(4.1倍)、ミラビリスマジック(6.2倍)、ガルサブランカ(7.4倍)と続きました。
スウィープフィートは9.7倍でギリギリ10倍以下という評価。
まあ想定通り。
その後本場馬入場、輪乗りへとトラブルなく進行。枠入りはガルサブランカが少しゴネるなど、嫌がる馬が複数現れて少々手間取りましたが、スウィープフィートはすんなりゲートに収まりました。
最後に大外タガノエルピーダがトコトコとゲートに向かって全馬の準備が完了。
ゲートオープン!
あじゃぱ!?
スウィープフィート、出遅れ!
いや、そこまで言うほどでもないのかもしれませんが、ともかく好スタート組からは1馬身ほど遅れる形でスタート!
鞍上は無理に押していくことはせず、馬群から離れた後方3番手にさっさと位置どりを決め込みます。
なんか阪神JFの時の光景がフラッシュバックして来たぞ!
いやいやいや、まだ大丈夫!
まだ大丈夫!まだ……
私が心の中で念仏を唱えている間に、前方集団も位置が決まってきました。
好スタートから前を窺ったワイドラトゥールやミラビリスマジックを制し、外からハナを奪っていったのはセキトバイースト。更に外からエラトーが続いていき、ワイド・ミラビリスはその後ろに控えました。
タガノエルピーダやスティールブルーが差なく続き、ガルサブランカは馬群の中ほどを追走。
600m地点を通過。変わらずセキトバイーストがエラトーに1馬身差を付け逃走中。タガノエルピーダは外から早くも位置を上げ、エラトーの直後3番手まで上がってきました。
スウィープフィートは相変わらず後方3番手ですが、いつの間にか長く伸びてきた前方馬群の最後尾に取りついています。
阪神JFの時と違い、掛かっているような様子はありません。
ヨシヨーシ!
馬群は3~4コーナーへ。
馬順は変わらずセキトバイースト、エラトー、タガノエルピーダで通過。その後にごった返す馬群の後方外目を回るスウィープフィート。
まだ仕掛けないか?
残り600を切り、馬群はセキトバイーストを先頭に4コーナーを回り、最後の直線へ!
スウィープフィートも大外を回り、直線へ向きます!
後方3番手は変わらずとはいえ、先頭との差は10馬身も無い!
ここから末脚を、
あッ!?
しかし目の前にいたイツモニコニコが外に膨れるような動きを見せ、更に内側からラヴァンダが外に張ってきたため、スウィープフィートはそれらを避けるためかクビを大きく外側に振り、ヨレるような形に!
イヤー!!
勝負所で踏み遅れてしまうのではと肝を冷やしましたが、スウィープフィートはすぐに立て直してそのまま大外を疾走。
そして内外回りの合流地点に差し掛かると、ここから一気に加速開始!
来たー!
伸びる! 伸びる! 伸びる!!
前に居た10頭ほどを大外から撫で斬り一閃!!
残り200、既に前に居るのは逃げ粘るセキトバイーストただ1頭。
しかしこの勢いは……!
(勝った!!)
ゴール手前数十メートルくらいのところに居た私は、もうそこからモニターは一切見ませんでした。
目の前を走り抜けていく馬たちを、特に外を走る鮮やかな栗毛馬をひたすらに注視。
彼女たちが目の前のターフをドドドドッと駆け抜けて、その先頭に栗毛馬がいる事を見届け……。
……ヨッシャ!
ガッツポーズ!
優勝はスウィープフィート!!
1馬身1/4差の2着には逃げたセキトバイーストが粘り切り、3着は後方から脚を伸ばしたハワイアンティアレ。
タガノエルピーダは4着、スティールブルー10着、ミラビリスマジック6着、ガルサブランカ8着とスウィープフィート以外の人気馬は総崩れ。
セキトバ9番人気、ハワイアンはブービー15番人気だったこともあり、三連単は170万円近い高配当になりました。
結果
チューリップ賞(G2)
(阪神・芝1600・稍重)
武豊(55)馬体重466
1着(16頭・5人気)
所感
伝説級の魔法を見た……!
スパートを掛けてから先頭に並びかけるまでの脚は、まるでワープしたかのような強烈なものでしたね!
まさに魔法を見ているかのようでした!
後で映像を見返すとそこからセキトバイーストを交わすのには若干手間取ったようではありましたが(現地に居た時は意識してなかった)、最終的には完勝と言える着差を付けていますので、文句なしでしょう!
鮮やかなユタカマジックを見せつけてくれた武豊騎手、色々と難しい面もある馬をここまで導いてくださった庄野師はじめ厩舎スタッフの皆様、一緒にスウィープを育ててくれた永島騎手、外厩・育成関係者の皆様、クラブ関係者の皆様、ありがとうございます!
(庄野師はバースデーだったとのことで、あわせておめでとうございます!)
そして今回で6戦目と言う昨今では厳しめのローテの中、見事な脚で魅了の魔法を繰り出してくれたスウィープフィート、おめでとうありがとう!!
君を愛してるー!!
(状態異常:チャーム発動中)
桜の権利を取るどころか、この鮮やかな勝ち方で一気に本番の有力候補と目されることになるでしょう!
自分にとってチューリップ賞といえば、競馬を始めた初期のころに好きだった馬たちがよく勝っていたレース。
アドラーブル、ユウキビバーチェ、オレンジピール……。目を閉じると思い浮かぶ、懐かしの栗毛美女たち。
30年の時を経て、自分の出資馬(しかも栗毛馬)がその列に名を連ねることが出来ようとは。
感無量です!
チューリップ賞勝ち馬はその後も活躍する馬が多く、過去10年の勝ち馬11頭(同着1回)中9頭はその後にも重賞タイトルを取っており、うち5頭はG1も制覇。
最近は短距離系の活躍馬が多いですが、かつてはオークスでの好走馬も多く輩出していたレースでもあります。
そういう歴史も踏まえた上で、実際問題ここでG2を勝てたことは、目先の桜花賞のみならず今後に向けては本当に大きい。
これでオークスはもちろん、秋華賞にもフリーパスとなる賞金を積めましたし、出る気になればエリザベス女王杯にだって出られるでしょう。
権利取りに汲汲とする必要が無くなり、ローテも余裕を持って組むことが出来ます。
スウィープフィートも桜花賞のみならず、その先でも更なる活躍をしてくれることに期待!
一方、今回人気を分けたライバルたちとは明暗が激しくなりました。
大幅体重減の関東馬たちはいずれにせよ続戦は不可能だったかもしれませんが、叩いて順当に良化すれば本番でも強敵だったであろうタガノエルピーダは、これでほぼ桜花賞に出走する事は出来なくなりました。
スウィープフィートももしエルフィンSを使っていなかったら、違う結果になっていかもしれません。
しかし桜花賞に向けては、ここで一旦調子を上げてしまった事がどう出るかはまだわかりません。
人間万事塞翁が馬!
2週間ほどリフレッシュ放牧に出すとのことなので本番まで10日競馬という形になるのかな?
ともかくどうにか調子を整えたまま桜花賞に向かえますように……!
庄野師、宜しくお願い致します!
その目線で考えるとむしろ状態に余裕を持って臨める秋の方が本番かもしれませんが、桜花賞での鞍上も(公式HPでの正式表明はまだですが)ほぼ武豊騎手になるはず。
武騎手は桜花賞でも歴代最多の5勝を誇るレジェンド。
また鮮やかにユタカマジックを炸裂させてくれることを期待させてもらいたいです!
スウィープフィートとレジェンドジョッキーが歩むクラシックという夢の旅路。
我ら出資者にもどうか最後までお供させてください!
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報はYGGオーナーズクラブ様公式HPより許可を頂き掲載しております。)