つい先日となる4月23日、同期の馬たちの進捗から大きく後れを取りながらも、ようやくのデビューを果たしたワラウカド出資馬・ミレーレ。
レースは10着と完敗に終わってしまいはしたものの、牝馬ながらに500キロを大きく超える巨体を持つ馬であり、またレースぶりに能力の片鱗を見せてくれてもいたので、次走以降での巻き返しにはまだまだ希望を持っていました。
これまでの経緯上、レース後の反動を心配していましたが、レース後最初の公式HP更新となる4月27日の近況では大竹調教師の
「レース後の脚元、体調は問題ありませんでした。
どこで使うかは決めていませんが、このまま次戦に向けて進めていく予定です。
状態をしっかり見ながら予定を立てていきたいと思います」
というコメントが記載されており、ホッと一息。
しかし2日後の29日金曜日。
私がほかのワラウカド出資馬たち、故障からの復帰を目指すマテウスや育成中の2歳馬たちの近況を確認しようとHPを開くと、ミレーレの欄の更新日時も29日になっているではありませんか。
毎週金曜日はワラウカド所属馬のうちトレセン在厩馬以外の近況が更新される曜日であり、在厩継続中のミレーレの更新はないはずでした。
……。
予定外の更新がいい報告であった例はありません。
おののきながらミレーレの窓をクリックすると……。
「今朝から調教を再開したが、調教後急に歩様が悪くなった」
「レントゲンを撮ったところ、右第一指骨の骨折が判明」
「できるだけ早いタイミングで患部をボルトで固定する手術を行う予定。怪我の程度などは術後に安定したところで詳細を報告」
ああ~~~……。
前述の通りレース後の反動を懸念していた身としては、覚悟していた事態とも言えます。
予後不良級の事故でなかったのは不幸中の幸いではあるでしょうか。
故障の第一報として発信されたその近況を見た時に沸き上がったのは、若干の寂寥感と「やっぱり……」という諦観にも似た感情。
思考傾向がネガティブ寄りの私は基本的に最悪を前提にものを考えるクセがあるので、これも予想外の出来事とは言えません。
故に衝撃とかそういうものはありませんが、とりあえず心が物侘しい。
ミレーレは、心情的にはこの世代で当初最も期待していた馬であったので尚更ですね。
また第一報には、ミレーレの今後の予定については術後の報告が入り次第ご報告とありましたが、手術が完璧に上手くいったとしても、未勝利戦終了まであと4か月という時期的なものを考えると、9割方ファンド解散という結論になるのは避け得ないことはこの時点で覚悟しました。
それでも屈腱炎などではないですし、故障の程度次第ではワンチャン地方転出してのファンド継続の目もあるかと思って調べたところ、たどり着いたのがこの記事。
中日スポーツWEB2020年11月20日配信記事「馬の「第1指骨」ってどこ?レシステンシアの骨折箇所を獣医師記者が解説 「第1」といっても親指じゃない」
2年前にレシステンシアが故障したときの、復帰後に故障がもたらす影響を論じた記事ですね。
当記事によると、故障からの復帰率は平均59%。
復帰できた場合に競走能力に影響する可能性は低いという事ではありますが、復帰までの平均休養期間は265日。
という事は、約9か月。
アカンなぁ……。
個人的には1年くらい余裕で待ちますけど、初戦10着、かつ体質的に明らかに丈夫ではない未勝利馬(=今後資金回収の見込みが立ちにくい)に対し、この状況でファンド継続というのは金融商品的観点からするとまず無理筋。
ペットじゃないですからね。
残念ながら、本当に覚悟を決めなければならないようです。
そして5月1日に、患部をボルトで固定する手術が無事終了、経過に問題はないとの報告がありました。
とりあえずは良かった。
しかし同時に、今後6か月程度は安静の上、復帰までは1年程度かかる見込みという事で、退院後に中央登録抹消手続きを行い、それに伴ってファンドを解散する旨も発表されました。
結局予想通り、まあそりゃそうでしょうね……。
クラブ側は5月分の維持費徴収は行わずに引退精算に入ってくれるという事で、出資者の負担を減らしてくれるその姿勢には感謝いたします。
が、それはそれとして。
やっぱり辛いですなぁ……。
覚悟はもうしていたとはいえ、現実に突き付けられるとやっぱり寂しい。
結局1走しかすることはできませんでしたが、「デビューできるの? やっぱり無理なの?」とドキドキハラハラしながら毎週の更新を見守っていたので、ある意味かなり楽しませてもらったとも言えますからね。
オルフェーヴル産駒の大柄(過ぎる)栗毛牝馬。
血統表内にオルフェと相性がいいとされるMr.Prospectorを複数本、Sadler's Wellsの血も持っていて、母は米G2勝ち馬。
自分の趣味にこれほどまでに合致する馬はいないという感じの馬で、迷わず出資を決めた馬。
名前がスワヒリ語で「永遠」を意味するという「ミレーレ」に決まった時には、競馬史にその名を永遠に残すような活躍をしてくれたらいいなあ、などと夢想したものでしたが、残念ながら夢は夢のままで終わってしまうようです。
ワラウカド関係者以外の多くの競馬ファンには、存在したことすらすぐ忘れ去られる、あるいはそもそも認識すらされていないだろう一介の未勝利馬。
それでも、私にとっては最初の出資馬として永遠に心に刻まれるメモリアル・ホースです。
体質面に不安を抱えていたのだと思いますが、それでも頑張ってデビュー戦を走りぬいてくれたミレーレ、ありがとう。
最後は残念な形になってしまいましたが、難しい状態にある馬を丁寧にケアしながらデビューまでたどり着かせてくれた、大竹調教師を始めとした厩舎・外厩・育成関係者の方に感謝を。
そして、私とミレーレにつながる機会を与えてくれたクラブにも、厚くお礼申し上げます。
我が出資馬としてのミレーレはここで終幕ですが、今後しばらくはクラブ公式から術後の状況を報告してもらえるようです。
ケガを治した後にまた競走馬として、あるいは繁殖馬としてミレーレ自身の物語は続いていくかもしれません。
いつかまた、その永遠の物語の一端を目にすることが出来ればなあ、と願っています。

(記事中の写真・公式情報はワラウカド様公式HPより許可を頂き掲載しております。)
