こんにちは、まちかね太です。
10月9日の東京5レース・メイクデビュー東京(2歳新馬)に、ワラウカドでの出資馬キングズロアが出走しました。
米国重賞ウイナーの母を持つ高額の外国産馬。元々期待値が大きくなる背景を持つ馬ですが、その上調整過程も至極順調で藤原師の評価も高そうとなれば、こちらの期待も嫌が応にも高まろうというもの。
5月末に入厩・ゲート試験合格してからおよそ4ヵ月。調教にも悪いところは無さそうで、満を持して迎える待望のデビュー戦となります。
当然、初陣から好勝負間違いなし!
府中に響け、王者のWar cry!
以下、ワクワクしながら迎えたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・キングズロア
キングズロア
(牡2・Kingman×Kitten’s Roar by Kitten’s Joy)
栗東・藤原英昭厩舎

ここまでの戦績:初出走
レースまでの状況
2022年の募集でラインナップされた外国産馬3頭のうちの1頭となるKingman産駒の牡馬、それがキトゥンズロア21ことキングズロアでした。
外国産といってもパカパカ海外牧場の出なので、自家生産馬ということになるでしょう。
母キトゥンズロアは米国のG2ウイナーで、カナダG1で2着の実績もある活躍馬。子供は長子ウィンザーロアに続いて、キングズロアも(更には22年産の弟も)クラブで募集されることになりました。
ラインナップ当初から気になっていましたが、高額が予想されたことから(結果8000万円募集)、同様に気になっていた同期ファハンミューラ21(カポデテュティカピ、結果8500万円募集)への出資を優先する為、こちらは出資断念するつもりでした。
予算が……
ちなみにカッピー(以下文中でカポデテュティカピはこう呼称します)をキングズロアより優先した理由は、カッピーが栗毛だったからというただその一点に尽きます。
しかし、いざ募集詳細が発表されてみると2頭とも1/1000募集となっていたので、1/500で予算割していたカッピーの分を半分回す形でキングズロアにも出資することが出来ました。
ありがたや。
まあ外国産馬・高額ということでどちらにせよギャンブル感は高いわけですが、2つ手札があればどちらかは当たってくれるんじゃないかなあ、などという甘い考えもあったりなかったり。
ともかく、そんな経緯で我がチームの一員になったキングズロア。
募集時のハリーコメントでは「デビューは2歳の夏の後半から秋の初旬ごろ(8月~9月)頃になるのでは」と言われていましたが、
ほ~ん、出来たらええっすな~
と、これまでのクラブ馬のデビュー状況からあまり当てにはしておらず、「なんとか2歳中にはデビューしてほしいな」くらいの気持ちだったのが正直なところ。
ところがこの後、キングズロアは本当に順調に育成が進んでいくことに。
ファンタストクラブに移動したのは例年の世代と大して変わらない1歳12月末でしたが、2歳2月から坂路調教を開始すると3月には16-15をこなすまでに進捗。
日々の中では疲れが出る時もあったようですが、少し休めば大丈夫な程度のもので頓挫は全くなく、精神面などにも手こずる部分は見られないという優等生ぶりを披露。
4月7日の近況では、藤原師の「中距離タイプの馬という印象」「バランスの良い馬体をしていますし、スピードも期待できそう」「早めに始動させようと思っていますので、来週本州の方に移動させることにしました」というコメントが発表されました。
マジすか(喜)!
これはいい方に予想外の展開。
とはいえ昨年のヘリックスの事例もありますので、まだまだ油断はできないと思ってもいましたが、その気持ちもいい意味で裏切られます。
4月11日、ファンタストクラブを出発して吉澤ステーブルWESTへ。
5月25日、栗東入厩。
5月31日、ゲート試験合格。
この間も頓挫は一切なしで、「ワラウカド出資馬は頓挫するもの」と覚悟しているこちらからしてみればびっくりするくらい順調。
こうして入厩当初の予定であったゲート試験合格まではあっさりクリアとなり、予定を繰り上げてさっさとデビューさせるかどうか、藤原師も少し迷われていたようです。
結局、福永技術調教師に敢えて調教進度を伝えずに騎乗してもらった結果、「ポテンシャルの高い馬で、中身もデビューさせることはできるレベルにあるものの、デビューを急がずもう少ししっかりさせた方が良い」という意見を貰ったことが決め手となり、避暑も兼ねて北海道であと1ヶ月半から2ヶ月ほど乗り込みを重ねていくという方針に決まりました。
ちょっと残念。
夏早々にデビューできるかなと期待したのでそんな気持ちもありますが、後々のためにその方がいいと言われるのであれば否やはありません。
ということで一旦ファンタストクラブに戻ることになり、出発予定日の6月13日朝。
ここで左前脚に腫れが見られ、移動を取りやめ獣医師チェックが入ったとの報告。
えー!?
結局跛行もなく、触診でも痛みはなく、エコー検査・レントゲン検査でも異常は無かったという事で、「ミスステップなどで軽く捻ったような症状」という診断でしたが、当然そのまま移動は延期して様子を見ることになりました。
初めての頓挫と言える状況でしたが、症状は幸い尾を引くようなものではなく、その後順調に回復して7月7日に改めてファンタストクラブに向けて出発。
3週間も日程が後ろにズレてしまったのは痛恨ながら、大きな問題にならなかったことには一安心。
そんなキングズロア、ファンタスト移動当初は硬さなどもあったようですが、ケアされてそれもすぐに解消。
北海道でさえ例年にない暑さに見舞われた中、体調を崩すこともなく順調に調整を重ね、8月23日に再び吉澤ステーブルWESTへ戻るために北の地を出立。
熱発などもなく無事に到着すると、そのまま9月1日にはすぐに栗東へ帰厩しました。
そして9月7日の近況更新で、「10/9 東京5R新馬戦を中心に前後の番組も視野に入れて進めたい」とデビューのおおまかな予定が示されました。
いよいよ……!
募集時のハリーコメントのデビュー予想より結局遅くはなりましたが、誤差の範囲内。
ワラウカドのこの世代は既にシームレスとサクソフィーナがデビューしている(しかもともに初戦3着好走)という事もあり、(もちろん上手くいっていない馬も居はしますが)全体的に順調です。
キングズロアはその後も順調に調教を重ねられていき、9月20日の近況で正式に10/9 東京5R新馬戦(芝1600m)を目標にすると発表されました。
「本日坂路で自分で跨って動かしてみたのですが、中身がしっかりしてきており、 期待通りの成長をしてくれていると感じます」と、藤原師のコメントも上々のものです。
期待しても良さそう!
関西馬が関東でデビューするからには、それは勝ち負けを視野に入れてのものなのは間違いありませんので、初戦から大きな期待を寄せても良さそうです。
翌週には鞍上が戸崎圭太騎手に決定したと発表。
ん~~
個人的に相性の悪いジョッキーなので(出資馬に騎乗した際に人気以上の着順に持ってきてくれた事が一度もない)、その名を見た時にはちょっと怯みましたが、関東のトップジョッキーなので不足は無いでしょう。
調教にも乗ってくれているので、好騎乗を期待させてもらいたいと思います。
それからも日々は順調に過ぎ、遂に迎えたデビュー当週。
目標のレースはフルゲートに満たない13頭立てとなり、キングズロアも問題なく出馬確定。
キングズロアはかなりの高評価を受けているようですが、互角以上の評価を受けている馬も1頭存在します。
その名はアンドアイラヴハー(父No Nay Never)。
ルメール騎乗、キャロット所属という鉄板バックボーンを持つマル外牝馬。陣営サイドも強気の様子で、いかにも強そう。
他にはセレクトセール高額落札の関西馬ダノンデサイル(父エピファネイア)、調教が良さそうなファビュラススター(父エピファネイア)、3頭目のマル外メティエダール(父American Pharoah)などが人気サイドのようです。
しかし新聞の印の付き方を見る限りは2強プラスその他という感じになっているので、やはりキングズロアにとって新馬勝ちに向けての一番のライバルとなるのはアンドアイラヴハーで間違いなさそう。
打倒ルメール!
枠は3枠3番。若干外枠優勢傾向のあるコースですが、大差はないので問題はないでしょう。
ダノンデサイル以外の人気馬が軒並み6枠より外に行ったのは相対的に気にはなりますが。
戸崎騎手の過去3年コース実績は充分以上に優秀。ただしルメール騎手の方が輪を掛けて優秀ではあります。
Kingman産駒の過去3年コース実績は8戦のみながら、1勝2着1回3着2回とそれなりに優秀……に見えますが、3着以内は全てシュネルマイスターが記録したものなので、一般的な傾向として数えていいものかは不明。
コースデータ的としては、なんだか問題ないようなそうでもないような微妙な感じになってしまいましたが……。
まあデータがどうであれ、実力ひとつで好走してくれるはず。
頑張っておくれ~!
東京新馬戦を勝利し、王道へと進んでほしい!
レース内容
レース当日の東京競馬場はあいにくの雨模様。5レース時点の芝は稍重でしたが、映像では雨量は結構ありそうな感じにも。
キングズロアは502キロでパドックに登場。輸送を経たにも関わらずの雄大な馬体ながら、若干余裕がありそうにも映ります。とはいえ新馬戦ですしこんなものでしょう。
それより、イレ込みというほどではないものの、2人引きで始終チャカチャカしていることの方が少し気になります。
最終人気はアンドアイラヴハーが2.0倍で一歩抜け出たものに。キングズロアは3.9倍と少し離れた2番人気。更に離れて以下ダノンデサイル(8.3倍)、ファビュラススター(8.8倍)と続き、この4頭が10倍以下。
その後も本場馬入場から輪乗り、枠入りとトラブルなく進行。新馬戦の割にゲートもスムーズで、大外ヘブンズサウンドもすんなり入って準備完了。
ゲートオープン!
ん!
ポーンと飛び出た7番レグノの他、外側の方でスタートが良い馬が何頭かいましたが、キングズロアもまずまずのスタート。
鞍上戸崎騎手が手綱を小刻みに動かすと、キングズロアは素直に応えて二の脚を利かせ、前目へ上がって行きます。
よーしよし!
……ん?
ハナに立ったレグノ、それに外から並びかけていこうとするアンドアイラヴハー・メティエダールらに内側から並びかけていこうとしていたキングズロアでしたが、レグノから半馬身、アンドアイラヴハーにはほぼ並ぶ位置まで押し上げた直後、鞍上が手綱を絞る動き。
なんで~!?
当然位置取りは後退。引っ掛かり気味のピーエムドレミやケイケイ、外からジワリと上がって行くファビュラススターらに抜いていかれ、一気に7番手ほどにまで下がって3コーナーへ。
3角手前から馬群を引っ張るのはアンドアイラヴハーに変わり、彼女の先導で馬群は4コーナーへ向かいます。
キングズロアは中団内側でじっとしたまま。周囲に馬が多く、捌けるか不安な形。
大丈夫か~?
大きな順位変動はないまま馬群は4コーナーを回り、直線へ。
逃げるアンドアイラヴハーを巡って、まず外から並びかけていこうとするのはメティエダール。更にその外からピーエムドレミ、ファビュラススターらが追い上げの構え。
キングズロアは直線入り口で外に持ち出すのに出間取り、一歩出遅れています!
おお~~い!
それでもどうにか馬場の中ほどに持ち出し、近くにいたファビュラススターらが先に行ったことでスペースも確保。
残り400、さあここからが勝負!
どこまで迫れるか!?
しかし……。
なん……だと……
キングズロア、伸びない!?
正確には、自身は止まっていないもののジリジリとしか伸びていない感じ。
すぐ前のポジションにいたファビュラススターが一気の脚で先頭に迫っていくのに全くついていけず、あっという間に置き去りに。
残り200手前、先頭グループ3頭との差は既に5馬身。
バテて前から脱落してきたピーエムドレミはこのままいけば交わせそうですが、後ろから2頭ほどキングズロア以上の脚色で伸びてくる馬たちも見えます。
これでは……。
あああ……
キングズロアは、結局そのまま流れ込む形でゴール。
前3頭の争いを制し、優勝したのはファビュラススター。半馬身差の2着にアンドアイラヴハー、更に1馬身差3着にメティエダール。
キングズロアは後ろから来た2頭に交わされ、6着入線。掲示板に届くことが出来ませんでした……。
結果
メイクデビュー東京(2歳新馬)
(東京・芝1600・稍重)
戸崎(56)馬体重502
6着(13頭・2人気)
所感
巷に雨の降るごとく……
わが心にも涙降る……
大きな期待を抱いていただけに、回ってきただけ・見せ場なしというこの結果はツラいものがあります。
ポジションを取らずに後方へ下がり、結果直線入り口でモタモタする羽目になったこともあるので、もう少し上手く乗ってほしかったというのは本音としてありますが、前3頭とは着差もあったので、上手く運べても好勝負・あるいは逆転するところまで行けたかはなんとも。
(調教師コメントでは、騎乗ぶりに結構オコな気配は感じられましたが……)
消えも入りなん心の奥に……
ゆえなきに雨は涙す……
……というわけで、大した理由もなく期待馬が完敗してしまって心わびしくなってしまいましたが、まあよく考えてみれば大型馬の初戦ですし、こういう事もあるでしょう。
着差も着順も全然絶望的な水準ではありませんし、ここを叩いたことでレース慣れするなりして上向いてくれれば次戦ですぐに巻き返したってなんらおかしくもないはず。
雨馬場がイヤだったのかもしれませんし、馬群を気にしたというのなら次で対策も取ってくれることでしょう。
この敗戦も、次に生かせるなら無駄にはならない!
他クラブの話ではありますが、この世代の出資馬ではホルトバージが初戦7着から次走で、レイデラルースが初戦12着から3走目でそれぞれ巻き返して勝ってくれているという事実もありますし、キングズロアもそうしてくれると信じるだけです。
ただし、戸崎騎手については一言モノ申したく。
上では騎手を責めすぎないようなことを書きましたし、実際レース直後はそう思っていましたが、後から騎手のレース後コメントを見てしまったので。
「本当はもう少しポジションを取りたかったんですけどね。その後のリズムは良かったんですが、追ってもそのリズムが変わらなかったです」
……は?
下・げ・た・の・は、アンタじゃろが~~い!!
キングズロアのせいみたいに聞こえるじゃないのよ!!
良かれと思って採った戦術が嵌まらなかったのは仕方ない。
しかし、結果的に嵌まらなかった戦術を採った理由づけに、後からこんな馬のせいみたいな言い訳をされるのは不快です。
Mon coeur a tant de peine !
ともかく、キングズロアはレース後、骨膜を気にするという事で放牧に出ることが決まったようですが大事はないとのことなので、次走で早々に巻き返してくれることを期待します!
次も期待するのでヨロシク!
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報はワラウカド様公式HPより許可を頂き掲載しております。)