こんにちは、まちかね太です。
1月19日の船橋1レース・3歳未出走未受賞(ダ1200)に、YGGオーナーズクラブでの出資馬コスタドラーダが出走しました。
元々はJRAデビューの予定でしたが相次ぐ頓挫で育成が順調に進まず、断念。
船橋に移籍して、改めて当地でのデビューを目指すことになったコスタドラーダでしたが、移籍後はあれよあれよと事が進み、年明け早々にデビューの日を迎えることになりました。
まだ体質不安が解消されたわけでは無いものの、能力試験の結果などから圧倒的人気に支持されそう。
「コスタドラーダ(Costa Dorada)」とはスペイン語で黄金の海岸を意味し、本馬の馬体と父名より連想されたとのこと。
父オマハビーチの名は第二次大戦ノルマンディー上陸作戦における連合軍上陸地点5ヵ所のうちの一つ・コードネーム「Omaha Beach」に由来する(はず)なので、コスタドラーダの名も上陸地点の一つ・コードネーム「Gold Beach」に由来するのでしょう(※違ったらスミマセン)。
今日この日がD-デイ!
コスタドラーダ、進撃開始!
以下、勝利と無事の帰還を願って見ていたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・コスタドラーダ
コスタドラーダ
(牡3・Omaha Beach×アヴァマローネ by Curlin)
船橋・新井清重厩舎

ここまでの戦績:初出走
レースまでの状況
2021年秋、当歳だった時期に早くも募集馬のラインナップに加えられた栗毛の持ち込み馬、それがアヴァマローネ21ことコスタドラーダでした。
当初は「馬体や脚元に異常はありませんし、何も気になる所がなく順調(22年1月31日近況)」「熱が出たり、怪我をする事もないので丈夫な馬(同2月28日近況)」と、至極順調に成長していってくれていましたが、22年3月25日の近況でちょっと気になる報告が。
「この中間に右前の膝に骨端炎の症状が出てきました」というのです。
「歩様には出ておらず、触診で強く押すと反応があるくらい」で、成長によるものでそこまで気にしなくてもいいという話でしたが、結果としてはこの骨端炎の症状は(致命的なものではないとはいえ)長く尾を引くことになり、以降頻発する体質的苦難の幕開けとなります。
骨端炎の影響は残しながらも夜間放牧・日中放牧の繰り返しで馬体自体は順調に成長したコスタドラーダは、8月1日に生まれ故郷の静内ファームから育成先の森本スティーブルへ移動。
骨端の影響で移動当初はケアから始まりましたが、落ち着いてからは順調に馴致をクリアし、9月末からはBTCの坂路に入るなど本格的な育成にも取り掛かられました。
その後しばらくは順調に育成を進められていましたが、12月14日の近況で「ソエが出たため無理せず休ませている」との報告。
2歳となった年明けから調教再開となりましたがソエの影響は結構あるようで、3月くらいまでずっと抑え気味のペースでの育成メニューに。
そして3月26日、前日の調教時に息遣いに気になる所があったため、その日の午後に念のため喉内視鏡検査を実施したところ、「披裂軟骨の動きに左右差がありグレードⅡ b」と判定されたと発表されました。
ああー……
なかなか難しい状況になってしまったなあと溜め息。
ただし、現時点で手術の必要があるというほどではなく、成長とともに改善の可能性もあることから当面は様子見とするという事で、急を要する非常事態というわけでも無さそうなのは不幸中の幸い。
同時に発見されたノドの炎症を抑えるための薬もすぐ手に入り、このまま育成自体は進めていくことが出来そう……となったのも束の間。
4月6日の近況で、左前に跛行が見られたとの報告。おそらく深管になにかしらの問題があるだろうということで、2週間の休養が決定。
しかし4月26日近況で、左前の跛行は治まってきたものの今度は左トモが少し動きが悪くなっていたため、さらに2週間の休養延長となったと報告されました。
おおう……
それでも、次の5月11日近況では運動を再開したとの嬉しい報告(同時に「先日左前の腱付近を打撲して少し腫れがあるので消炎剤と抗生剤を入れています」ともありましたが)。
状況が状況なので、立ち上げはじっくりゆっくり。
その中で6月にノドの再検査も行われましたが、判定は前回と変わらず。ノドが苦しいのが影響するのか、トモにも弱さが感じられるとのこと。
7月7日の近況では、坂路でハロン17秒を行った後にまた左前を抑えるようになったとの報告。膝に屈曲痛があり、膝の手根骨の部分に少し骨膜が出ていたようです。
ひゃああ~……
馬体も当時520キロオーバーとかなり大きくなっていたので、そのあたりの影響もあるのかもしれません。
しばらく休養を入れたのち、8月半ばにマシン運動を再開。9月になると屈曲痛も治まってきたということで、乗り出しも再開されました。
それでもそこからは徐々にではありますがペースアップを重ねていきます。
「どうしてもトモがグッと踏めない分モタれてしまう」「ウッドチップだとトモの弱さがあって踏ん張れないので極端に滑る」などトモの弱さは大きな課題ではありますが、大きな頓挫にはつながらず、10月末には坂路併せ馬で15-15を行えるように。
ふう……
一時はデビューできないのではとも思いましたが、どうにかなりそうかな?
11月21日の近況では「このまま順調に進められればですが、本州への移動という事も現実的になってきたかなと思います」というコメントも貰い、同期たちにはかなり後れを取りましたがようやくスタートラインに立つことが出来そうな感じに。
続く11月29日の近況で預託先の牧浦師が馬見に来たとの報告があり、同時に「体型もガラッと変わってきたので、一段馬も成長してくれたのかなと思います。今の所脚元も問題ありません。喉の方も、今は13-13で3ハロン39秒くらいで上がっていますけど、以前はこの時計で上がれなかったので、DDSPは成長と共に良化して少し楽になっているのかなと思います。引き続き移動に向けて積み重ねて行きたいと思います」という育成場コメントも発表され、いよいよ移動も近いかと思われましたが、急転直下。
12月8日の近況で、「本日8日(金)に船橋・新井清重厩舎に向けて出発しました」との発表が。
??
・JRAデビューを目指すにあたっては本州の育成牧場へ移動してからの調教、栗東トレーニングセンターへの入厩、ゲート試験の合格と、ここから更に段階を踏む必要があり、新馬戦期間内のデビューは難しい
・万が一移動後に何らかの頓挫があった場合にはJRAの未勝利戦期間内に十分な出走回数を確保出来ない可能性もある事から、スムーズな入厩が可能で、様々な状況に対応が可能な地方競馬からデビューを目指す
という判断で、急遽船橋移籍(JRAデビューしてないから表現が違う? ……まあいいや)が決定。
仮にも1980万円という価格で募集された馬だけに色々意見はあると思いますが、私個人としてはこの判断に特に異論はありません。
実際言われてる通りの状況だと思いますし、ダート馬だと思って出資している馬ですから。
関西人の自分としては、
見に行ける機会は激減するでしょうが……
まず走ってくれなきゃ見に行く機会もへったくれもありませんしね。
さて、そうしてようやく北海道を出たコスタドラーダは無事に船橋・新井厩舎に到着。
当面の目標は12月29日に行われる能力試験となります。
自分から走る気を見せていないなどというちょっと心配なコメントもありましたが、懸念のノドも脚元も調教段階では問題ないようで、無事に能力試験の日を迎えると、あっさりと合格。
調教師・騎手とも「動きはまだまだ」という見立てで一致しているものの、気持ちさえ入って来れば変わるとも思ってもらえているようなので、評価は決して悪くなさそうです。
こうして激動の一年を終え、コスタドラーダは3歳に。
が、年明け2度目の近況となる1月10日の更新で、騎手が「右前が少し気持ち悪い」、厩務員が「馬房からの出だしでガクンとする事がある」と言っていたという事で獣医に見てもらったという報告がありました。
特に異常は見当たらなかったという事ではありましたが……。
新年早々心臓に悪い……
異常所見は無かったとはいえ不安はありますが、大きな問題が無ければ19日の船橋競馬に出走する予定も同時に報告され、嬉しみもあります。
いよいよ……!
いや、逆?
待ちに待ったというべきか、船橋移籍からこっちものの1ヵ月程度でデビューまで辿り着いたことをトントン拍子というべきか。
あのまま中央デビューを目指していたら最速でも春先だったとは思いますので、個人的な感覚としては「あれよあれよという間に」というものになりますかね。
その後、脚元の問題も大過なさそうということで、正式に1月19日の3歳未出走未受賞(ダ1200)に笹川翼騎手騎乗で出走することに決定。
出走頭数は9頭。うち未出走馬はコスタドラーダ含め3頭となりますが、既走馬には失礼ながらめぼしい馬がおらず、人気は未出走馬が背負うことになりそうです。
その中でもコスタドラーダはグリグリの大本命扱い。
他の未出走馬2頭に能力試験で先着していることも一因でしょう。
厩舎サイドの新聞コメントは必ずしも強気ではありませんし、ここまでの状況を追ってきた自分としても一抹の不安まで拭い去ることは出来ませんが、こうも人気に推されるとやはり期待感の方が大きくなってきます。
この先が楽しみになる
レースを見たい!
しかしまずは無事に帰ってきてください!
レース内容
当日1レース時点の船橋競馬場は晴、馬場は良。
3枠3番コスタドラーダは514キロで登場。単勝人気は1.3倍と他を圧倒(10倍以下は他にアピースオブケーキだけ)。
先日のレーヌドゥールで1.0倍を体験した身としては、これくらいではビビらないぜ!
……ドキドキ。
見ている方の心境はさておき、パドックから本場馬入場、輪乗りとトラブルも無く進行。
枠入りも進み、8番カナーリオが入って準備完了。
ゲートオープン!
おっ!?
コスタドラーダ、まずまずいいスタート!
鞍上は手綱をしごき、前を取ろうとする動きを見せましたが、外からアピースオブケーキとカナーリオが行く構えを見せると競り合いには参加せず、控えて3番手へ。
しかしその後、シンキングモヒート、マルコスターと続々と外から上がってくる馬たちにも前へ行かれてしまい、位置を下げてしまいます。
……んん?
マルコスターに交わされる頃には鞍上の手がかなり激しく動いており、これは1200戦の流れに乗れていない感じか!?
あ、あら?
えっ、大丈夫?
追われどおしながらも、なんとか前の4頭の後ろに付いて5番手で3コーナーへ入るコスタドラーダ。
笹川騎手の激しいアクションに応え、3~4角中間地点ではバテたマルコスターを抜いて4番手へ上がりましたが、その前3頭との差はまだ2馬身以上。
ムチが入るコスタドラーダに比べ、先頭のアピースオブアケーキは未だ持ったままで4コーナーを回って直線へ。
なんとか~!
前を追ってこちらも直線に向いたコスタドラーダですが、4角を回る際に外目へ持ち出したこともあり、逃げるアピースオブケーキとの差はたっぷり3馬身以上はあるか。
逃げ馬との間にもカナーリオ、シンキングモヒートが残っている他、内からスルスルとウィーフィーも上がってきています。
ここからどれだけ交わせるか!?
……お?
しかしコスタドラーダ、不安をよそに外から楽々と脚を伸ばし、残り200手前でシンキングモヒートとウィーフィーを交わして、あっさり3番手へ。
道中の追走手一杯ぶりは何だったのかと思えるような脚色で、更に前を追い詰めていきます!
おお!
前に残るのは脚が鈍りかけているアピースオブケーキと、それを外から交わそうとしているカナーリオ。
更にその外から迫るコスタドラーダとの差は2馬身くらいか?
しかし脚色が違いすぎる!
グングン迫るコスタドラーダ!
こりゃ貰った!!
残り100手前で前の2頭をまとめて一気に交わし、あとは流れのままに差を広げて先頭でゴールイン!
優勝はコスタドラーダ!
2馬身半差の2着はカナーリオ、更に3馬身差の3着にアピースオブケーキで決着となりました。
結果
3歳未出走未受賞
(船橋・ダ1200・良)
笹川(56)馬体重514
1着(9頭・1人気)
所感
第一目標達成!
道中のドタバタっぷりには焦りましたが、終わってみれば力の違いを見せつける完勝劇でした。
一時はデビューも危ぶんだだけに、当初の予定とは違う地でのこととはいえこの時期にこんなに強いレースを見せてくれるとは……。
新井師を始めとした厩舎の皆様、笹川騎手、そして根気強くケアを重ねてくれた森本スティーブルの皆様、移籍の決断を下したクラブ関係者の皆様、皆様の尽力あってこその結果でしょう。
努力に敬意を、結果に感謝を!
流れについていけていなかったことに関しては、単純に距離が短かったという事もあるのでしょうが、「馬群に入ったら怯んでいた(新井師)」「砂を被ってちょっと嫌がりながらの追走だった(笹川騎手)」というレース後コメントが出ているので、気性的な問題という面もありそうです。
今後を考えると矯正していきたいところですが、今回は初戦でもありましたし今はとにかく健康第一という事もあるので、またおいおいというところでしょうか。
この後も無事にレースを重ねて、経験を積む中で慣れていってもらえると理想的ですが、まず「無事にレースを重ねる」こと自体が一つの目標になりそうな馬。
「能力としては全然抜けていた」「現状は体の弱さとどうやって付き合って行くかというのが(中略)今後の課題」という騎手コメントも出ている通り、やはり体質とどこまでうまく付き合っていけるかというのが今後のカギを握ることになりそうですね。
今回レース中にノドは鳴っていたということですが対策も示して貰っていますし、今後も一つ一つ試行錯誤しながら無事にレースを重ねていってもらえればと思います。
黄金海岸から見える水平線、その先を目指して行こう!
まずは無事に!
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報はYGGオーナーズクラブ様公式HPより許可を頂き掲載しております。)