一口馬主 広尾サラブレッド俱楽部

嵐は駆けた、誇りと共に アンモシエラ 決戦、誉れ高き敗北(広尾TC出資馬出走報)

嵐は駆けた、誇りと共に アンモシエラ 決戦、誉れ高き敗北

こんにちは、まちかね太です。

6月5日の大井11レース・農林水産大臣賞典第70回東京ダービー(クリソベリル賞)(Jpn1・ダ2000)に、広尾サラブレッド俱楽部での出資馬アンモシエラが出走しました。

羽田盃で2着した後、陣営は関東オークスでは無く東京ダービーへの挑戦を選択。

巷では別路線組の方が強いと囁かれたりもしていますが、ここまで女だてらにダート三冠路線の最前線を戦い続けてきた力は間違いなく本物。

同じく三冠路線を戦ってきたライバルたちが次々と故障離脱していく中、無事にダービーに辿り着いたそのタフネスも称賛されるべきものです。

無念のリタイアとなったライバルたちの分も、羽田盃組の代表として別路線組を迎え撃て!

まちかね太
まちかね太

吹き荒れろ嵐、
皆の誇りと共に!

以下、ダービー馬の称号を掴み取ることを願って見ていたレースのレポートです。

出走馬プロフィール・アンモシエラ

アンモシエラ

(牝3・ブリックスアンドモルタル×サンドクイーン by ゴールドアリュール)
栗東・松永幹夫厩舎

アンモシエラ240502

ここまでの戦績:9戦3勝(3・3・0・0・1・2)
        1着-ブルーバードC(Jpn3)
        2着-羽田盃(Jpn1)、京浜盃(Jpn2)

前走:4月24日・羽田盃(Jpn1・大井・ダ1800)2着(→レース記事はこちら) 中5週

レースまでの状況

アマンテビアンコとの激闘の末に2着に敗れた前走後、まずは不良馬場を激走したケアをするため4月27日にチャンピオンヒルズへ放牧。

幸いにもダメージは大きくなく、むしろ毛づやは更に良化しているとのことで、体調は良好なようです。
ただ、5月8日時点でも馬体重は480キロと、増量(というか回復)には苦労もしている様子。

それでも馬は元気で坂路での動きも良く、5月10日に無事栗東に帰厩となりました。

同時に、この時点まで明言されていなかった次走は東京ダービーとなると発表。

「すでに重賞を勝っている馬ですし、牝馬同士のレースはこの先いつでもチャンスがありそうですからね。(中略)引き続き牡馬を相手に、世代のダートチャンピオンの座を狙っていきたいと考えます。鞍上は坂井瑠星騎手で調整中です」(松永幹師)とのこと。

まちかね太
まちかね太

やったー!

前走のレース記事でも書いた通り、自分はダービー出走肯定派なので、この決定には諸手を上げて歓迎です。

厳しい戦いとなるのは承知ですが、東京ダービー挑戦など自分の一口ライフで二度とない機会である可能性は高いですからね。

まちかね太
まちかね太

陣営のチャレンジスピリットと
気概に感謝!

16日には鞍上も坂井瑠星騎手に正式決定。前走の横山武史騎手の騎乗も良かったですが、元々のパートナーのもとに戻った形ですし問題なし。

なお、23日の近況で関東オークスにも念のため登録はしておくということになりましたが、これはあくまで万が一ダービー時点で態勢が整わなかった場合の保険で、連闘を視野というものではないはず。
この時点で馬体重が484キロとやはり戻りが遅くはあるので、そういう点も考慮されたのでしょう。

その馬体重面の懸念もあってか直前の追い切りでの時計は羽田盃の時よりもやや軽いものに収まり若干不安もありますが、30日の近況更新では「冬毛も抜けて具合は良く、引き続き順調」「ユニコーンS組は確かに強いと思いますが、本馬はすでに大井の馬場、ナイター競馬を経験していますし、牝馬2kg減の負担重量差もありますからね。引けは取りません。レースまでしっかりと調整していきます」(松永幹師)と陣営サイドは強気に見えます。

まちかね太
まちかね太

心強い!

コメントにもある通り、世間ではユニコーンS組のレベルが羽田盃、ひいてはそこまでの三冠路線交流重賞ロード組よりも圧倒的に高いという声が大きく聞こえてきます。

羽田盃でアンモシエラを下したアマンテビアンコが骨瘤の為に回避となってしまったことで、なおさらその声が大きくなることにもなりました。

しかし制度的なアレコレはともかく、時には馬に対する誹謗中傷のような意見も目にするとあっては、こちらも気分が良くはありません。

まちかね太
まちかね太

こちとらルールに則って
サバイバルしてきたんじゃーい!

我らのみならず、岩手最強格と目されるフジユージーンが一旦出馬表明しながら寝違えのアクシデントにより回避となった際、「逃げた」などと心無い中傷を受けているのも目にしました。

まちかね太
まちかね太

戦う気が無いなら最初から
出馬表明なんかせんわ!

まったく失礼極まりない。

他者の挑戦を矮小化しあざ笑うことしかできない輩の精神構造は一体どうなっているのやら……と、話がそれました。

ともかく、アマンテビアンコやサントノーレら志半ばで戦線離脱した強敵たちの想いも(勝手に)背負い、アンモシエラが三冠ロード組代表として東京ダービーを迎える事になります。

出走頭数は羽田盃時の8頭から倍増し、フルゲートの16頭。それでもアンモシエラは相変わらず紅一点。

中心視されているのは当然、ユニコーンS(G3)覇者のラムジェット(父マジェスティックウォリアー)。
前々走のヒヤシンスS(L)勝利直後にはケンタッキーダービー挑戦も取り沙汰されていた馬であり(ポイントが足りずに出走は叶わず)、国内で改めて頂点奪取へ挑みます。
アンモシエラとぶつかった昨年7月のデビュー戦(中京1400)では、風のような末脚で突き抜け完勝(アンモシエラは6着)。
その時以来の再戦となりますが、距離延長で強みを見せてきた今のアンモシエラもあの時とは違います。

まちかね太
まちかね太

一年越しの雪辱を!

対抗格はユニコーンS2着のサトノエピック(父キタサンブラック)。
アマンテビアンコが回避したことにより繰り上がりで出走権を手にした強運と、2100m戦で勝利している距離実績が強み。
ラムジェットはユニコーンS以前はマイル以下の距離を中心に走っており更なる距離延長がプラスに出るとは限らず、その隙を突きたいところ。

アンモシエラはその2頭に続く人気となりそうでしょうか。

JRA勢は他に、京浜盃3着・羽田盃4着のハビレ(父ヘニーヒューズ)が参戦。アンモシエラと共に、サバイバル組の意地を見せて欲しいところ。

地方勢は地元南関東から羽田盃3着のフロインフォッサル(父ドレフォン)、東京湾カップ1・2着のマコトロクサノホコ(父トゥザワールド)、シシュフォス(父アポロソニック)らが戴冠を狙う他、高知から6戦無敗のシンメデージー(父コパノリッキー)が参戦。

敵ながら、彼らにも健闘を期待したいところです。

アンモシエラの枠は4枠7番に決定。最近極端な枠が多かったので、奇数枠とはいえ丁度いい所。コース傾向としては中枠が若干有利な向きがあるようなので、その意味でも悪くありません。

アマンテビアンコが回避したのは、ラムジェットらの目標となってマークされやすくなるという意味で展開面で痛しかゆしですが、スタートを決めてすんなり先行出来れば今回も上位争いは出来るはず。

むくつけき男どもを蹴散らし、目指せ頂点!

まちかね太
まちかね太

さあ狙うぞ女王戴冠!

レース内容

レース前々日に大雨に見舞われ一部のレースが中止する事態になった大井競馬場でしたが、5日の競馬はつつがなく開催。
レース時点の天候は晴れ、馬場は稍重。

アンモシエラは前走比プラス11キロの488キロで登場。意外にも大幅馬体増。
ようやくもちの木賞勝利時(つまり最後に関西で競馬した時)の馬体重に戻り、一安心……と言いたいところですが、前走に比べて直前調教が少し軽かったせいかなとも思えるので若干不安も。

また、パドックでチャカついているのもいつものことではありますが、ちょっと程度がキツいようにも見えます。

まちかね太
まちかね太

……きっと大丈夫!

最終単勝人気はラムジェットが1.7倍の1番人気。サトノエピック3.2倍、アンモシエラ4.8倍で続き、以下ハビレ19.1倍、シンメデージー26.7倍、その下は60倍以上。
だいたい想定内の人気順。

その後本場馬入場、輪乗りへとトラブルなく進み、ファンファーレも終わってゲート入りもスムーズに進行。大外クニノトキメキも枠に入って準備完了。

ゲートオープン!

まちかね太
まちかね太

おっ!?

アンモシエラ、ちょっと上に跳ねるような形に見えましたが好スタート!
そしてそのまま前へ行く構え。

羽田盃で執拗に絡んできた5番ティントレットとの兼ね合いが心配でしたが、相手は今回は控え気味でアンモシエラがあっさり先頭に立ちます。

アンモシエラを外から追いかけてくるのはサトノエピックで、早々に1馬身後ろに付けてきました。
意外に早めの動きでこちらとしてはちょっと嫌な感じ、と眉をひそめていたら……。

まちかね太
まちかね太

……ん?

なんとその後ろからラムジェットまで早々に上昇。
サトノエピックはともかく、ここまで追い込み寄りの差し競馬ばかりだったラムジェットまでこの時点で前に来るのは想定外。

意外な展開でホームストレートを終え、1コーナーはアンモシエラ先頭、1馬身差でサトノエピック、更に2馬身差でラムジェットとティントレットという順で通過。

のっけから最有力馬たちにぴったりマークされるという、アンモシエラには厳しい状況に。

まちかね太
まちかね太

……ええ度胸じゃ!
真っ向勝負、来いやあ!

こうなったからにはこちらも覚悟をキメて応援するのみ。

アンモシエラは2コーナーを回り向こう正面へ。ペースはどうやらスロー。
その分後続との差も広がらず、むしろサトノエピック・ラムジェットとの差はジワジワ詰まりながら3コーナーへと進んで行きます。

3角手前でティントレットが上位集団から徐々に後れを取り始め、脱落。

逆にアンモシエラら3頭は固まり、団子状態となって3角へ。それでも先頭はまだアンモシエラ。

3~4角中間地点、ここでラムジェット鞍上三浦皇成騎手の手綱が激しく動き始め、やや後退。

慣れない先行策でスタミナが尽きたか!?

まちかね太
まちかね太

よし、敵はあと1頭!

アンモシエラはサトノエピックと馬体を併せて激しくつばぜり合いをしながらコーナーを回って行きます!

アンモシエラとサトノエピック、並んでコーナーを回り切り、直線へ!
ラムジェットも早くもムチが入りながらもどうにか2頭の1馬身後ろを追いかけ、その後ろとの差は3馬身以上!

まちかね太
まちかね太

頑張れー!

コーナーワークで若干前に出たアンモシエラ、しかし差は殆どない!

最後の攻防開始!

アンモシエラ、粘る!
サトノエピック、迫る!
ラムジェットも1馬身遅れのまま食らいつく!

残り200手前、ここで点火したのは……ラムジェット!

まちかね太
まちかね太

なに!?

先ほどまでのもたつきが嘘のように内側で並ぶ2頭を外から一気に交わし先頭に躍り出たラムジェット、みるみる差を広げて独走態勢に入って行きます!

まちかね太
まちかね太

ああ~~~

そうこうしている内に二番手の競り合いもサトノエピックが前に出て決着。

まちかね太
まちかね太

あああ~~~

アンモシエラも最後まで懸命に粘り通し後続の追撃は抑え切りましたが、ゴール板には三番手での到達となりました。

まちかね太
まちかね太

くうう……

改革初年度の東京ダービー優勝馬はラムジェット。

6馬身差の2着にサトノエピック。更に2馬身差の3着にアンモシエラで決着。

地方馬最先着はアンモシエラから2馬身半差4着に来たシンメデージー。5着はハビレ。地元南関東勢最先着は6着のシシュフォスとなりました。

結果

東京ダービー(Jpn1)
(大井・ダ2000・稍重)
 坂井(55)馬体重488

 3着(16頭・3人気)

所感

まちかね太
まちかね太

無念!
しかしよくやりました!

結果だけ見ればラムジェットの衝撃的な走りの前に完敗ということになるのでしょうが、事実上3頭のマッチレース(3頭でもこの表現になるのかは知りませんが)の中で他の2頭に格好の目標とされる展開の中、最後までよく頑張りました。

ここに至るまでの過程を含め、牡馬相手の最前線を真っ向から走り抜いたその戦いぶりに恥じるところは何一つありません。

口さがない世間からは結局はユニコーンS組に勝てなかったじゃないか、と言われるのでしょうが、意地は充分見せてくれたと思います。
タラレバを許してもらえるなら、展開次第では2着は充分あり得たでしょう。

強豪牡馬と競り合いながら3~4角を回る、ライトに照らされた君の輝く栗色は美しかった!

この夢舞台への挑戦を選んでくれた陣営には改めて感謝を。

そして昨年からこの日に至るまでもう1年近くの間、休みらしい休みも取らずに(新馬と2戦目の間と、ブルーバードCと京浜盃の間がそれぞれ2ヵ月空いているだけ)戦い続けてくれたアンモシエラの健闘とタフネスに、限りない感謝と惜しみない称賛を

まちかね太
まちかね太

夢をありがとう!

とはいえこの先もまだまだ戦いは続きます。

騎手・調教師とも「成長している」「まだまだ成長する」と言ってくれていますし、この先は牝馬限定戦中心となるでしょうから、これからも大いに活躍を期待したいところ。

今回は馬体重が減っていませんでしたし、輸送にも慣れてくれたのでしょうか。
これからの交流重賞も多くが南関東を中心とした東日本エリアで行われることを考えれば、大きな武器となり得ます。

まずは激闘の疲れを癒すため夏休みで十分なリフレッシュを取ってもらい、万全の状態で秋へ向かってほしい。

強敵たちと真っ向勝負を重ねた経験と誇りを抱え、輝く砂嵐はまた次の季節へ吹き抜ける!

まちかね太
まちかね太

これからも楽しませておくれ。
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。

(記事中の写真・公式情報は広尾サラブレッド俱楽部様公式HPより許可を頂き掲載しております。)

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