2022年1月31日から2月6日までのワラウカド出資馬の週報です。
モーリス産駒にしてスパイラルノヴァの半妹になるインアスピンがデビュー戦を迎えました。レポートは下記。
マテウスとセルフエスティームにそれぞれ故障・疾病が判明し、マイ出資馬については踏んだり蹴ったりな週となりました……。
1/31~2/6の出走馬
インアスピン 3歳新馬(メイクデビュー)出走レポート
クラブのニューエースとなりつつあるスパイラルノヴァの半妹・インアスピンが2月6日 中京6レース 3歳新馬(メイクデビュー)に出走しました。
インアスピン
(牝3・モーリス×アップワードスパイラル by Teofilo)
栗東・四位洋文厩舎

レースまでの状況
2021年4月、各所の2歳馬たちの中で育成が早く進んでいる組にはそろそろデビューへ向けての具体的な動きが出てこようかという時期に、ワラウカドで突如追加募集をかけられたのがこのアップワードスパイラル19ことインアスピン。
2020年のサマーセールで主取りとなった馬ですが、その後の成長が著しかった事と半兄スパイラルノヴァが勝利を挙げていた事から、改めてクラブで募集するという経緯になったようです。
ファンタストクラブでの育成時には特に大きなトラブルもなく、概ね順調。
ただ、クラブも調教師も当初秋ごろにデビューの目算を持っていたようですが実際には北海道を出発したのが11月に入ってからとなり、予想よりも成長に遅れが出ていたのかもしれません。
宇治田原優駿ステーブルに到着後はデビューへ向けての調整となり、多少コズミが出たりする事はあったもののここでも概ね順調に過ごし、12月26日に満を持して栗東・四位洋文厩舎へ。
1月7日にゲート試験に合格、そのまま在厩してデビューを果たすべく調教を積み重ねていました……が。
うーん、調教タイムが上がってこない……。
どうも一杯に追い切る事が無かったようではありますが、それにしてもタイムがずっとイマイチ。
それでも新馬デビューに間に合わすべく、芝の新馬戦としては最終日になる2月6日が初戦に定められましたが、調教師のコメントは「初戦から動くタイプではない」とかそれに類する台詞が何度も出ており、明らかに勝負気配は高くありません。
2月2日の最終追い切りも坂路を騎手騎乗で55.3-40.4-25.9-12.9と、最後まで時計面はイマイチなままでした。
いざ迎えたレースは最後の芝新馬という事もあってフルゲートの16頭。
除外馬も5頭出るまずまず狭き門でしたが、この抽選はくぐりぬけて出走が確定しました。
一時期ワラウカド所属馬がネタみたいに抽選に落ちまくっていましたのでなんとなくイヤな予感もありましたが、出走できたのは良かった。
期待値が低かろうが高かろうが、まず出られなければ話にもなりませんからね。
レースで注目を集めるのは池江厩舎のディープインパクト産駒ゼッフィーロを筆頭に、モズカッチャンの弟モズベイパーコーン(父グランプリボス)、大久保厩舎のダイワメジャー牝馬ミスピュアハートあたりでしょうか。
この時期にデビューする馬にはどうにか新馬戦に間に合わせたという馬も一定数混じっており、必ずしも万全な状態でレースに向かって来れていない場合もある為、付け入る隙はなくもない……と言いたいところですが、インアスピン自身もどちらかというと「どうにか間に合わせた」グループに入るでしょうから、その点では不利はあっても利は無いですかね、残念ながら。
騎手は小崎綾也騎手。
2019~2021年まで3年連続で年間勝利数1ケタ。四位厩舎開業以来これまで5回所属馬に騎乗していますが、その全てが2ケタ人気の馬で、結果も4回が2ケタ着順、最高は7着。
鞍上が彼という事は、調教師の期待値はやはり……。
そういう事やね。うん、知っとりましたが。
枠は2枠3番。中京1600では勝率・連対率とも高めな好枠。
モーリス産駒は中京芝コースを全体的に得意としており、中でも1600は特に好相性。
産駒の初重賞制覇もこのコース(2021年シンザン記念・ピクシーナイト)でしたね。
枠や血統からのレース条件自体は良いので、あとは馬の現状の力が足りるかどうか。
正直厳しいやろうけど、見せ場くらいは欲しい……。
現実的な目標は、奨励金圏内となる9着以内かと思います。とにかく次につながるレースをして欲しいところ。
ダートに比べると差が開きにくい芝のレースでタイムオーバーはやめておくれやす。
レース内容
当日の中京競馬場は雪の影響により番組前半のレース時刻が繰り下がり、6レースも当初予定より20分遅れての施行となりました。
馬場状態は稍重。
インアスピンは馬体重484キロで登場。パドックでは歩幅は小さいものの外縁を大きく回っており、状態は悪くなさそう。
人気はゼッフィーロが3.2倍の1番人気。以下スワヤンブナート、ミスピュアハート、スーパーチーフ、モズベイパーコーンまでが10倍以下。上位拮抗という感じでしょうか。
インアスピンは29.2倍の9番人気。これでもむしろ思ったより人気があったという印象。
インアスピン、枠入りはスムーズ。他馬にややモタつく馬もいましたが大きくゴネる馬は無く、新馬としては順調に枠入りが終了し、さあゲートオープン。
あっ……。
ちょうど半数ほどが立ち遅れる形になるという、かなり特殊なスタート模様。
インアスピンも伸びあがるようなスタートになってしまい、ものの見事に出遅れ組の一員に。
鞍上はややおっつけ加減に前へ出そうとしたようですが、インアスピンは反応しきれず徐々に位置を下げ、結局後ろから3番手に。
その頃先頭集団はヴァリッド・モズベイパーコーンを中心に5~6頭程が入り乱れて併走していましたが、見た目ほどにはペースが上がらずスローな流れ。
しかしそのペースでもインアスピンは追走が苦しいのか、3コーナー頃から鞍上の手が動き出します。
……。
それでも勝負所に差し掛かっての全体のペースアップにどうにかついていく事しか出来ず、相変わらず後方の位置取りのまま直線へ。
騎手は出来るだけ芝の状態がいい所を通そうとしてくれたんでしょう、やや外目に持ち出して追い出してくれましたが末が伸びる様子はありません。
逃げるヴァリッド・モズベイパーコーンにゼッフィーロが襲いかかる頃には、インアスピンはもう完全に圏外でした……。
……まあ、覚悟はしてたし……。
レースはゼッフィーロが逃げる2頭を残り100m地点で躱し、快勝。2着はヴァリッド、3着にモズベイパーコーン。
インアスピンは自身同様レースについていけなかったアフターザレインと、暴走して止まったダフニスにどうにか先着しただけの14着という結果に。
結果
3歳新馬(中京・芝1600・稍重)
小崎(54)馬体重484
14着(16頭・9人気)
所感
はい、という訳で、ある程度予想していたとはいえだいぶほろ苦い感じのデビューになってしまいましたね。
出遅れたとはいえ他に大きな不利は無かったですから、残念ながらこれが今の力という事なのでしょう。
勝ち馬からの着差は2.7秒でタイムオーバーは免れましたが、このペースの追走に苦しむようでは現状芝のこの距離では正直どうしようもないですかね。今日より短い距離は論外。
成長すれば……という希望はありますが、未勝利戦終了までもうあと半年。悠長に成長待ちしていられる猶予は多くはありません。
母は短距離での実績馬(というより2歳での、と言った方が正確かもしれませんが)で、父もマイル王モーリスではありますが、次は距離を延ばしてみた方がいいかもしれませんね。
2000くらいだと状況が変わらないような気がするので、いっそのこと2400超級とか。
調教師は芝向きと言っていますが、牝馬にしては馬格があるのでダートに転向するのもありでしょう。
この時期、牝馬限定のダート中距離戦はメンツのレベルも低くなりがちです。
いずれにせよ、芝マイルに固執せずダメ元でも何かしらの条件変更を試みた方がいいとは思います。
新馬戦はスリーアウトのカウントには入りませんが、ギリギリになってから路線変更するよりは早めに適性を探る方がいいかと。
仮に変更した条件にも適性が無かったとしても、更に別条件を試行できる状況をキープ出来ますから。
これからシーズンが進むにつれ、未勝利戦は出走すら厳しくなっていきますからね。
なんとか早めに目途が立てられればいいのですが……。
でも、育成時に評価が低かった訳でも無いですし、条件が揃えばやれるはずです。
きっとね。
一度完敗したくらいで諦めませんよ!
出資馬たちの近況
公式HPで出資馬の近況が更新されています。
以下、各馬の現況への所感です。
3歳馬
出走したインアスピン以外の近況ですが、マテウスとセルフエスティームにバッドニュース。
端的に言って最悪。……気をしっかり持たねば……!
マテウス(栗東・昆貢厩舎)牡・未勝利

転載不可につき詳細は載せられませんが、先週予告されていたトレセンでの精密検査の結果が判明し、これまでと別の個所にも故障を発症している事が判明しました。
状況的には未勝利戦終盤に復帰が間に合うかどうかといったところ。
これは厳しい……。
とはいえ、復帰さえ出来れば未勝利クラスの馬ではないのは確実。
きさらぎ賞をマテンロウレオで制した昆調教師のコメントに、「今年の3歳世代は自信があるので横山典弘騎手を関西に呼んだ」というものがありました。
マテウスもデビューから2戦続けてノリさん騎乗。「自信のある」馬の中に入っていると思っていてもいいはずです。
いいやんね?
まずは回復を願います。
そして将来の雄飛を信じ、今は雌伏の時だと思って待つしかありません。
セルフエスティーム(栗東・寺島良厩舎)牝・未勝利

栗東在厩。
息遣いを気にしていた師が喉の状況を検査したところ、DDSP(軟口蓋背方変位)の症状が確認されたとの事。
ギェェー!!
前走後にすぐ放牧に出なかった理由はこれかーい!
呑気に続戦もあり得るかもとか思っていた自分はまだまだ楽観的すぎでした……。
DDSPは呼吸器系の障害の一種で幼馬に発症する事が多く、成長と共に自然に良化していく場合が多い症状ですが、今回は手術を勧められ、施行する事に決めたようです。
競争能力に大きな影響は無い疾患とも言われていますが、セルフエスティームの場合レースでペースアップする時に明らかにテンポが遅れていたので、その原因がここにあるという見立てなのでしょう。
手術で良化する確率は60~70%くらいで必ずしも効果があるわけではないようですが、自然治癒に任せて無為に時間を過ごしている余裕はありませんから、手術成功に賭けるという事なのでしょうね。
そこまで大掛かりな手術では無いはずですし。
私はその判断を支持します。
現状でもそれなりのレースを見せてくれているのですから、息遣いがラクになれば勝ち上がりも充分見えてくるはずです。
復帰も、順調ならマテウスよりは早いでしょう。
あと3回くらいは出走チャンスがある……と思いたい。
とりあえずは手術の成功を待ちます。
ミレーレ(美浦・大竹正博厩舎)牝・未入厩

松風馬事センター在厩。馬体重560キロ。
馬体重の増加は気力の充実によるものであり、エコー検査の結果も問題なしとの事。
また、調教師コメントでエコー検査はこの後のスケジュールを考えてケガに繋がる兆候がないかどうかの裏付けの為に行ったとあります。
検疫の関係ですぐに入厩は出来ないかもという事ではありますが、この調子だと一旦入厩さえ出来たらそのままゲート試験→デビューと進んで行きそうな感じですね。
姉レナーナを上回る素質を感じる(※姉は残念ながら未勝利ですが)とも。
1勝は出来る宣言と捉えますがよろしいか。
マテウスが故障、セルフエスティームが病気、インアスピンは惨敗とまったくいいことが無い今週の出来事の中で唯一の光。
信じて……いいんですね……?
2歳馬
みんなファンタストクラブ在厩。ダートコースでのキャンター調整、屋内ダート坂路で16-15を週2本など。
概ね順調。
ヴェイルドイントリーグ20(栗東・藤原英昭厩舎予定)牡

馬体重を落とさず順調に調整中。492キロ。
他馬を気にする面について、後ろから来られてもあまり慌てないが、横から来るとちょっと……というようなコメント。
レッツ大逃げでGO!
なお、集団調教で経験値を蓄えていけるようにしてくれるそうです。
2月4日に公式HPに新しい写真がアップされていましたね。
ちゃんとカッコよく写っていて一安心です(どういう事か気になる方は先週の週報参照)。
アップワードスパイラル20(美浦・大竹正博厩舎)牡

調教で馬体重を落としてしまっており、体がさびしく見えてしまっているようです。447キロ。
うーん……。
相変わらず動きや気持ち自体はいいという評価ですが、当面は体づくりをメインに調整していくようです。
元々早めの始動は期待されていないですが、やはり時間が掛かりそうですね。
プリンセスプリンセス20(栗東・斎藤崇史厩舎)牡

調教で落とした馬体重が少しずつ回復してきているようです。445キロ。
体力が付いてきた事で、行きたがる傾向が出て来たとの事。
現状のコミュニケーション重視の調教ペースでは乗り役に反発する場面も見られるらしいです。
短距離向きかな?
バネがあってバランスがいいとのお褒めの言葉もありました。
ポウリナズラヴ20(栗東・吉岡辰弥厩舎)牝

調教で絞った体に筋肉が付いてきたとの事。484キロ。
こちらも体力が付いてきてテンションが上がって来た為、集団調教でメンタルを鍛えていくようです。
飼い食いの不安はなし。
よく食べる牝馬は安心!
ボカイウヴァ20(美浦・林徹厩舎)牝

調教で馬体重を落として体がさびしい馬パート2。434キロ。
動き自体は素軽く、飼い葉も残さず食べているようですが、身になってこない様子。
よく食べる牝馬は安心……なハズ……。
クラブの話題
モーリスマイナー、エスタスが未勝利戦に臨みましたが共に完敗。
インアスピンと3頭合わせてクラブの出走全馬が2ケタ着順となり、なかなか受難の週でした……。
クラブ馬出走結果
モーリスマイナー、2戦目はブービー
モーリスマイナー(牡3)が2月6日東京の3歳未勝利(ダ2100)で2戦目に臨みました。
ポコッと出る感じのスタートで出遅れ、そのまま後方を追走。
3角手前で押し上げようとする素振りを見せましたが捲れず、そのまま馬群の後方に留まってしまいます。
結局直線でも伸び脚を見せる事が出来ず、14頭立てのブービー13着に完敗となりました。
前走では1着との着差7.6秒だったのが今回3.8秒と半減しているので、少しは前進していると……言えるのだろうか……。
エスタス、先行するも失速
エスタス(牡3)が関西圏に遠征し、2月6日中京の3歳未勝利(ダ1800)に出走。
雪が降りしきる中、最内枠から好発して特にムリする感もなく先行。
3番手で4角を回りましたが直線で後退、12頭立ての10着(タイムオーバー)に終わりました。
坂で急に止まったように見えましたが、根本的に距離も長いかな?
前に行けたのは好材料だと思います。
タイムオーバーになったとはいえ、今週出走したクラブ所属馬3頭の中でレースぶりとしては一番まともだったのではないでしょうか。
それでは今回はここまで。お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報はワラウカド様公式HPより許可を頂き掲載しております。)
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