こんにちは、まちかね太です。
7月27日の札幌6レース・3歳以上1勝クラスに、広尾サラブレッド倶楽部での出資馬ストラテージュが出走しました。
初勝利を挙げた6月29日の未勝利戦後に一旦放牧を挟みはしましたが、すぐに戻って中2週で臨んだ昇級戦の前走では見せ場充分の5着。
一戦ごとの成長は顕著で、この調子ならいずれこのクラスでも通用するだろう目算も立ちましたが、陣営は「いずれ」を待たず即座に連闘を敢行してきました。
電撃の1000m戦は施行舞台が少なく、出走機会を逃せないという事情もあるのかもしれませんが、
さすがの矢作イズム!
動く時には風のように迅速に、行動を起こすならば烈火のごとく!
……ただ、ローテがきついのはやっぱり心配ではあります。
というわけで以下、更なる前進と無事の帰還を願って見ていたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・ストラテージュ
ストラテージュ
(牡3・モズアスコット×シンボリバーグ by ダイワメジャー)
栗東・矢作芳人厩舎

ここまでの戦績:6戦1勝(1・0・0・1・1・3)
前走:7月20日・3歳以上1勝クラス(函館・ダ1000)5着(→レース記事はこちら) 連闘
レースまでの状況
昇級戦だった前走では直線狭い所を突いて頑張り、勝ち馬から0.4秒差、3着馬からアタマ・ハナ差の5着に健闘。
レース後の調教師コメントに「札幌のダート1000m戦は手薄になることもありますので、このまま函館に置いて、馬の状態を窺っていく」とありましたので近々に続戦することはわかっていましたが、翌週の1勝クラス戦の想定が手薄と見るや早々に連闘での挑戦が決まりました。
23日に函館競馬場から札幌競馬場へ移動。
ほんのひと月ほど前には本州に居た馬が、この1ヵ月ちょっとの間に函館移動→レース2回→外厩移動→札幌移動→函館移動してレース→札幌移動というハードスケジュールでの転戦をしているのでちょっと不安な部分もありますが、状態には問題ないという厩舎コメントを信頼します。
まあ矢作厩舎所属馬に対してこの手の連戦を心配する方がナンセンスというものかもしれませんが……。
馬の方も同厩同期のアスゴッドと異なり、短期連戦を重ねてもメンタル面に問題が出ているような報告は無いので、その辺タフなのでしょう。
というわけで連闘で臨む27日のダ1000m1勝クラス戦、出走馬はストラテージュ含め9頭。
想定段階よりは増えましたがフルゲートにも届かず、(失礼ながら)質量ともにお手頃なメンバー構成です。
中心視されているのは米国産3歳牡馬ジャスパーソレイユ(父Mitole)。
初の1000m戦となった前走で勝ち馬とコンマ1秒差の2着となり、3着には3馬身差を付けています。今回のメンバー中で近走同級で勝ち負けしている馬は他にほとんどおらず、実力的に一枚上と取れることもあって圧倒的人気になりそう。
彼とはとはやや評価に差がある2番手グループを構成するのは、前走でジャスパーに3馬身千切られた3着当事者であるエコロレオナ(父City of Light)、前走7月6日の小倉ダ1000戦4着から転戦してきたペレグリン(父バンブーエール)など。
前走で3着争いを演じたストラテージュも、この2番手グループの一角と見做されているようです。
枠は8枠9番に決定。大外になりますが、データ上は外枠有利なコースなのでむしろ好枠。ストラテージュはこの距離のテンの速さにスムーズについていけるかには若干不安があるので、それを踏まえても悪くは無さそう。
モズアスコット産駒の札幌ダ1000コース出走はこのレースが初。
鞍上古川奈穂騎手の過去3年コース実績は函館ダ1000ほどの好成績ではありませんが別に悪くも無く、またコース経験という点では他の減量ジョッキーよりも数をこなしており、経験値は上位と言えます。
総合的に見て、コース相性データ的には決して悪くは無いはず。
ジャスパーソレイユにスイスイ先行されればそのままあっさり押し切られてしまう可能性が高そうですが、戦績比較的にもそれ以外の馬相手なら未だ成長途上のストラテージュでも太刀打ちすることは充分できるでしょう。
ここで好走して今後への礎に!
レース内容
当日6レース時点の札幌競馬場の天候は晴れ発表でしたが、前日の雨が残りダートは不良。
ストラテージュは前走比マイナス2キロの458キロでパドックに登場。ブリンカー装着で周回する姿にイレコミや顕著な硬さなどは見られず、陣営の言葉通り状態に問題は無さそうです。
最終単勝人気はジャスパーソレイユが1.7倍で1番人気。以下ペレグリン(4.4倍)、エコロレオナ(5.2倍)と続き、ストラテージュは6.4倍の4番人気。まずまず妥当なところでしょうか。
なお、5番人気以下は20倍以上とだいぶ離れています。
その後もトラブルなく本場馬入場、輪乗り、枠入りへと順調に進行。大外のストラテージュも最後にすんなりゲートに収まり全馬準備完了。
ゲートオープン!
んっ!?
ちょっとバラついたスタートになり、青い勝負服も見えなくて一瞬焦りましたが、大外のせいで他馬に隠れていただけでストラテージュは好スタートを切っていた模様。
鞍上古川騎手が手綱をしごき、それに応えてストラテージュは前目に上昇。ハナを奪ったピクラリーダ、1馬身差で続くエコロレオナ、その1馬身少々後ろに続いていく形に。
追走に苦労していたように見えた前走よりは随分スムーズに3番手の位置を取れました。なお、人気のジャスパーソレイユはストラテージュの直後を内目を通って続いてきています。
馬群はあっという間に3コーナーへ。
前の2頭は順位変わらず、エコロレオナから2馬身差となった3番手をストラテージュと内から上がってきたジャスパーソレイユが並走して追いかけます。
逃げるピクラリーダはリードを2馬身差まで広げながら4コーナーへ。
追うエコロレオナは逆にジャスパーソレイユ・ストラテージュに差を詰められつつあり鞍上の手も大きく動き始め、やや厳しそう。
逆に、コーナーを外から上がって行くストラテージュの手応えは良さそうだ!
いいぞいいぞ~
4コーナーから直線へ、先頭はピクラリーダ!
1馬身差まで詰めたのは、鞍上の檄に応え一瞬の劣勢を覆してスパートを始めたエコロレオナ。その更に外からストラテージュも来る!
内に進路を取ったジャスパーソレイユの手応えは存外芳しくなく、ここで脱落か!?
残り200、逃げるピクラリーダに迫る、エコロレオナ、ストラテージュ!
ストラテージュは未だ3番手、しかし勢いは前の2頭を上回るか!
イケる!
やれ!!
残り100手前、ついにピクラリーダが屈し、勝負は2頭に絞られる!
ほぼ並んでいる2頭、しかしまだ内のエコロレオナがクビ一つリード!
差せぇぇーーー!!
粘るエコロレオナ、追い詰めるストラテージュ!
競り合う!
並んだ!
勢いのままに、ストラテージュが僅かに前へ出る!
よおおぉぉーーし!!
そしてそのままゴールへ!
優勝はストラテージュ!
クビ差の2着にエコロレオナ。更に3馬身半差の3着にはピクラリーダ(7馬人気)が逃げ粘りました。1番人気ジャスパーソレイユは7着敗退で決着しています。
結果
3歳以上1勝クラス(札幌・ダ1000・不良)
古川奈(52)馬体重458(-2)
1着(9頭・4人気)
所感
疾きこと風の如く、
侵略すること火の如し~!
積極果敢な連闘策が功を奏し、未勝利勝ちから僅か1ヵ月で1勝クラスも突破!
北海道シリーズ参戦前は勝ち上がりも危ぶんでいたのに、あっという間に2勝クラスにまで駆け上がりました。
ストラテージュの成長力(持ち時計も不良馬場とはいえ一気に1秒更新)もさることながら、多少強引なローテでも勝機を逃すことを良しとしない陣営の戦略の賜物でしょう。
もちろんアスゴッドのようにそれでメンタルが煮詰まる場合もあるのですが、ストラテージュはやはりその点タフなのでしょうかね。
厩舎の属性と馬の特性が合っているようで何より。
さすがは軍師様!
そして今回も初勝利の時同様、古川騎手のエスコートが勝利の大きな要因だったでしょう。
こちらが1番人気馬であったかのような堂々たる横綱相撲、お見事な騎乗ぶりでした!
というわけで頑張ってくれたストラテージュを始め、古川騎手、矢作厩舎の皆様、クラブ関係者の皆様には改めて大きな感謝を捧げます!
まあ今回はメンバーにやや恵まれたのは事実でしょうし、枠や展開、鞍上の好騎乗などなにもかもが上手く運んだ側面はあると思いますので、2勝クラスに入って即通用するかと問われれば些か弱気な返答をせざるを得ません。
しかしここ数走一戦ごとに顕著な成長を見せてくれているストラテージュなら、経験を重ねれば上のクラスでもきっとやってくれるはず。
これからにもますます期待!
……なのですが、好事魔多し。
レース後のJRA発表で、ストラテージュがレース中に鼻出血を発症していたことが発表されました(8月27日まで出走停止)。
メンタルは良くてもフィジカルの方が保たなかったのか……?
のちのクラブ発表では(そうだろうとは覚悟していましたが)内因性のものだったということで、つまり肺出血ということでしょう。
肺出血は再発しやすく、繰り返すようなら引退にも繋がりかねない危険な症状。
なんたること……
しかし、程度は決して重くは無いとのこと。
29日にシュウジデイファームへ放牧に出され、31日の近況では「比較的新しい治療法である気管内へのPRP投与により対処していく(石川代表)」とのことで、40日ほどは舎飼いで安静を保って療養に努めることになるようです。
28日の更新では「2ヵ月ほどの夏休みを与える」という方針だったので、この治療法を行う事によってリハビリ期間を含めればそれより確実に復帰が遅れそうなことについては「少し休養が長く感じるかもしれませんが、これくらい休ませた方がより効果的のようです」と了承を願う旨のコメントも出ていますが、無論問題はありません。
そもそもからして肺出血は安静が当然な訳ですし、無理して早めに再始動する意味もどこにもありません(なにせもう2勝馬!)ので、気兼ねなくじっくりと治療に専念していただきたい。
其徐如林、不動如山!
動くべきでないときは静かに動かず、守るべき時は山のようにどっしりと!
まずはしっかり病を癒し、いずれ万全で戻ってきた日にはまた疾風烈火の戦いを見せてくれることを願います!
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報は広尾サラブレッド俱楽部様公式HPより許可を頂き掲載しております。)