こんにちは、まちかね太です。
今回は、現在広尾サラブレッド倶楽部で(おそらく)7月になる本募集に先駆けて募集をかけられている1歳馬について、少し書いてみたいと思います。
3月26日募集開始予定で先日全容が発表された「広尾サラブレッド倶楽部リニューアル15周年記念2023年2歳馬特別募集」(全部書くと長いな……)で募集されるエンパイアブルー21、ゼロカラノキセキ21の2頭と、昨年11月から募集されているステラエージェント21、デプロマトウショウ21、サンライズシェル21,サンドクイーン21の6頭が対象になりますね。
馬体を見る目も血統を読む力も無いので、ただ事実を書き連ねて感想を並べていくだけになりますが。
買い・見送りの評価もするつもりはありません。
なお、募集価格の参考値ともなる種牡馬の種付け料に関しては、種付け当時ではなく募集時の相場でないと意味が無いと思いますので、最新のものを記載します。
あと、本募集で募集されそうな馬の予想も少しだけ。
よろしければ最後までお付き合いください!
※以下文中敬称略。各種実績は記事執筆時点の物になります。
広尾サラブレッド倶楽部リニューアル15周年記念特別募集対象馬
まずは3月26日募集開始の2頭から。
なお、特別募集に関しては早期出資によるポイント特典(いわゆる早割)の設定が無いので、付与されるポイントは会員ランクによるポイント(0~30%)と通常出資の3%分だけ(人によっては母馬出資者還元5%もあり)なので、その点は注意されたし。
エンパイアブルー21

| 父 | マジェスティックウォリアー(種付け時15歳) |
| 母 | エンパイアブルー(出産時9歳) |
| 母の父 | エンパイアメーカー |
| 性別 | 牡 |
| 誕生日 | 4/11 |
| 生産牧場 | 木村秀則 |
| 調教師 | 矢作芳人 |
| 募集価格 | 3300万円 |
| 遺伝子型 | TT型(晩成長距離) |
父・マジェスティックウォリアー
2005年生まれの米国産馬。父A.P.Indy、母Dream Supreme、母の父Seeking the Gold。
母Dream SupremeはテストSなどG1・2勝を含む重賞6勝。他の産駒にEvolutionist(ジャイプールS-G3・3着)。
自身の競走成績はアメリカで7戦2勝、7Fの2歳G1・ホープフルSに勝利。
デビュー2連勝後に5連敗して引退した早熟馬。
2009年からアメリカで種牡馬入りし、Princess of Sylmar(ケンタッキーオークスなどG1・4勝)、ベストウォーリア(南部杯-Jpn1連覇)、エアアルマス(東海S-G2)など、重賞ウイナー10頭を輩出。
2016年から日本で供用され、現3歳までの3世代でサンライズホープ(シリウスS-G3)、スマッシャー(ユニコーンS-G3)と重賞ウイナー2頭を輩出。
エンパイアブルー21は日本供用5世代目の産駒になります。
2021年JRA総合リーディング21位、2歳リーディング38位。
良績はダートに偏重しており、地方競馬でのアーニングインデックス値はかなり高め。
2022年種付け料:180万円(受胎確認後)。
イーストスタッド繋養。2021年の種付け数は112頭の人気種牡馬。
母・エンパイアブルー
2012年生まれの日本産馬。父エンパイアメーカー、母レフィナーダ、母の父サンデーサイレンス。
母レフィナーダは中央23戦1勝、地方(名古屋)4戦1勝。中央での最終クラスは1000万下(現2勝クラス)。エンパイアブルー以外の産駒にJRAで勝利した馬はいない。
自身の競走成績はJRA10戦2勝。最終クラスは1000万下。
体質が弱く2年近い休養期間があるなど使い込めなかったが、1000万下で2着が3回あり、同級では明らかに上位だった。
なお、現役時は広尾の所属馬。
エンパイアブルー21は第2仔。
生産牧場・木村秀則
広尾TC関連の母馬を数多く預かって頂いている、メインの預託先。
2021年JRAリーディング56位。
代表生産馬はパンサラッサ(中山記念-G2など重賞2勝)、キングエルメス(京王杯2歳S-G2)、クレッシェンドラヴ(福島記念-G3など重賞2勝)など。
調教師・矢作芳人
広尾民に神と崇められるリーディングトレーナー。
2021年JRAリーディング2位。
代表管理馬はコントレイル(クラシック3冠などG1・5勝を含む重賞7勝)、ラヴズオンリーユー(ブリーダーズカップフィリー&メアターフなどG1・4勝を含む重賞5勝)、リスグラシュー(有馬記念などG1・4勝を含む重賞6勝)、マルシュロレーヌ(ブリーダーズカップディスタフ-G1など重賞(Jpn含む)5勝)など。
騎手は所属騎手を起用する事が多い。
所感
矢作厩舎預託馬という事で、特別募集の目玉はこの馬なのでしょうね。
元々2頭だけですけど。
高柳瑞樹厩舎に預託予定だった全兄が2400万円募集だったので、3300万円募集のこの仔との差をどう見るかというのがポイントの一つとなるでしょう。
私個人としては価格の事よりも、根本的にこの馬が完全にダート向き血統である事の方が気になります(当然兄についてもその部分が気になっていました)。
広尾TCは地方競馬の馬主資格を取っていないので、3勝クラスやオープンクラスでやや頭打ち感が出て来た時に南関東などの賞金水準が高い地方競馬へ移籍して現役続行し、あわよくば当地で天下を取る事を目指すという、最近ノーザンF系のクラブなどにも目立ち始めた競走馬としての寿命を延ばす方策が使えないんですよね。
3勝クラスもオープンクラスも馬の数が多く、特に短距離戦とかだと1レースにえげつない頭数の出走希望馬がひしめき合って、予定のローテ通りにレースに出る事すら至難ですから。
非出資馬ですけど、グランソヴァールなんかは1400以下の短距離戦に出ていたら3勝Cでもまだまだやれていたとも思ってますし。
でも出たくても出れないんですよね……。まあ今年から3勝Cに関しては出走順位決定方法に多少の改善があったとはいえ、クラス在籍頭数が過多なのは変わってませんからね。
芝もこなせると思って出資したけど結果的にダート馬でした、と言う場合はともかく、最初からダート一本の血統に出資する場合は、こと広尾のような地方馬主資格のないクラブではある程度の覚悟が必要になって来ると思うのです。
あくまで私の場合は、ですが。
1勝を挙げるのは当然の目標なので置いといて、そこから先を重賞上位常連級(=賞金不足で除外される危険性が少ない)のスーパーエリートとなり得ると見るか、逆にレース数の多い1勝Cあたりでコツコツ細く長く稼ぐ馬になれると見るかのどちらかの見立てであれば、出資を検討できる存在になり得る、というのが、私の広尾所属・純ダート血統馬に対するスタンスです。
あとこれはこの馬に限った話では無いですが、プラスビタール遺伝子検査の結果と血統イメージが合うかどうかというのは結構重要視しています。
広尾の募集でこの検査結果を明示してくれるのって、かなり好きなんですよね。
色々想像を膨らます事が出来ますから。
しかし、重要視するというのは遺伝子検査の結果を信奉しているとかではなくて、のちのちストレスを感じにくくする為です。
何故ならこの検査結果、各調教師の方々にも当然伝えられているはずですが、正直レース選択に反映している方は多くないように思えるんですよね。
別に結果が出ていれば、誰もそんな事は気にしないでしょう。遺伝子型TTの馬が短距離戦を使っても、好勝負していれば誰も文句は言わないと思います。
せいぜい将来距離を伸ばしたらもっとやれるはず、という期待を抱くくらいでしょうか。
しかし、例えば遺伝子型CCの馬が2000m以上のレースばかりを使って惨敗を繰り返した時、出資者はこう思うのではないでしょうか。
CCなんだから距離短縮しろよ!
遺伝子検査の結果くらいちゃんと見とけやワレェ!
と。
しかしその馬がハーツクライ×Sadler's Wellsなんて血統だったりしたら……。
調教師がそういうレース選択をする事の理由もわかってしまいます。
でもやっぱりモヤモヤしたものは残るでしょう。
そしてもしそのまま、一度も短距離戦を使われる事なく引退してしまったとしたら、「短距離戦を使ってくれたらもしかしたら違う未来があったかもしれないのに……」と、モヤモヤ感がずっと残ったままになってしまいかねません。
人間、上手くいかない時ほど、その理由を求めたがるものですからね。
自分(の選択)は間違ってない、上手くいかないのはオレのせいじゃない、と。
私もそうそう出来た人間では無いので、実際出資馬のアンジアン(TT型)がダート1400でデビューと決まった時には「うーん……」と思ってしまいましたから。
まあ、あの時は距離適性うんぬん以前の状態だったのでそこまで気にはなりませんでしたが。
なんにせよ、血統イメージと遺伝子検査の結果が合致していれば、その辺のストレスを被る危険性は減少するでしょうから、私はプラスビタール遺伝子検査の結果と血統イメージが合うかどうかというのは結構重要視している訳です。
と、前置きが超長くなりましたが、翻ってエンパイアブルー21の遺伝子検査の結果はTT型。
マジェスティックウォリアー×エンパイアメーカーのイメージは……。
マイル寄りの中距離系かな?
個人的な印象ですが。
うーん、やや乖離しているかな。
しかし天下の矢作調教師ですから、距離どころかもしかしたら芝馬にして来るなんていうウルトラCをぶち込んでくるかもしれませんので、イメージどうこうはあまり気にしなくていいのかもしれません。
そしてここまで書いて気づいたのですが、
エンパイアブルー21個体の話をなんにもしとりませんね?
まあ、私に馬体を語れるほどの相馬眼はございませんので……。
冬毛モコモコですけど、別に悪くは見えませんよ?
測尺が出るまで様子見するのは……ムリかな?
ゼロカラノキセキ21

| 父 | ホッコータルマエ(種付け時11歳) |
| 母 | ゼロカラノキセキ(出産時8歳) |
| 母の父 | キンシャサノキセキ |
| 性別 | 牝 |
| 誕生日 | 3/15 |
| 生産牧場 | 木村秀則 |
| 調教師 | 尾関知人 |
| 募集価格 | 1500万円 |
| 遺伝子型 | CC型(早熟短距離) |
父・ホッコータルマエ
2009年生まれの日本産馬。父キングカメハメハ、母マダムチェロキー、母の父Cherokee Run。
母マダムチェロキーはJRAで46戦4勝、最終クラスは1000万下。ホッコータルマエ以外にJRA勝ち馬を4頭出しているものの、みな1勝止まり。
自身の競走成績は39戦17勝(うち地方19戦11勝、海外3戦0勝)。チャンピオンズCなどG1(Jpn1)10勝含む重賞14勝。
3歳から7歳までの長きにわたり、日本ダート路線のトップホースとして活躍し続けた。
2017年から種牡馬入り。
現3歳世代までの2世代は共に地方での世代別アーニングインデックスが記事執筆時点で1.6を超えており、地方向けダート種牡馬としてかなり優秀。
ゼロカラノキセキ21は4世代目の産駒。
代表産駒はレディバグ(兵庫ジュニアグランプリ-Jpn2・2着)、ママママカロニ(ゴールドジュニア1着)、ギャルダル(東京ダービー2着)など。
2021年JRA総合リーディング37位、2歳リーディング27位。
2022年種付け料:250万円(受胎確認後)。
優駿スタリオンステーション繋養。2021年の種付け頭数は172頭。
種牡馬入りから5年連続で160頭以上に種付けしている超人気種牡馬。
母・ゼロカラノキセキ
2013年生まれの日本産馬。父キンシャサノキセキ、母スイートマカロン、母の父Tale of the Cat。
母スイートマカロンはJRA6戦0勝、地方(門別)1戦1勝。JRAでの最終クラスは500万下(現1勝C)。産駒に3勝を挙げたグランソヴァールなどJRA勝ち馬が3頭。
自身の競走成績はJRA13戦0勝、地方(川崎、浦和)2戦1勝。地方実績は交流戦でのものでり、最終クラスは500万下。
500万下戦で2着した事もあるが、JRAで勝ち星を挙げる事は出来なかった。
現役時は広尾所属。
ゼロカラノキセキ21は第3仔。
初仔に当たる半兄キセキノセンシ(牡3・父マジェスティックウォリアー)はデビュー戦から2戦続けて入着し、勝ち上がりが期待されている。
生産牧場・木村秀則
エンパイアブルー21の同項目参照。
調教師・尾関知人
広尾との付き合いも長く、この馬の叔父にあたるグランソヴァールも管理。
ゼロカラノキセキの産駒は3年連続で尾関厩舎に預けられている。
2021年JRAリーディング112位。
代表管理馬はグローリーヴェイズ(香港ヴァーズ-G1・2回)、レッドファルクス(スプリンターズS-G1連覇)など。
騎手は横山武史など、関東の上位ジョッキーを起用する事が多め。
所感
条件的にエンパイアブルー21と被る部分が多いので、評価も似たような感じに。
ただしこちらは牝馬、関東馬という点でより厳しい面も。
しかし価格はエンパイアブルー21の半額以下、1勝してコツコツやっていければ回収できる可能性は高いでしょう。
遺伝子検査はCC型なので適応レースも多くあります。
1勝できると見るか否か、というのが出資の可否を決める条件ですかね。
本音としては地方募集があればなぁ……ってところですが。
モデルケースはレディバグかな。その半分も走ってくれたら大勝利でしょう。
募集中(2021年11月募集開始)1歳馬
昨年11月に募集開始されている1歳馬4頭です。
記事執筆時点でステラエージェント21に満口直前警報が出てはいますが、まだ全馬出資可能。
7月までは早割特典12%のポイント付与があります(8月から23年1月までは9%)。
ステラエージェント21

| 父 | Gun Runner(種付け時7歳) |
| 母 | ステラエージェント(出産時5歳) |
| 母の父 | More Than Ready |
| 性別 | 牡 |
| 誕生日 | 2/26 |
| 生産牧場 | 三嶋牧場 |
| 調教師 | 矢作芳人 |
| 募集価格 | 9000万円 |
| 遺伝子型 | TT型(晩成長距離) |
父・Gun Runner
2013年生まれの米国産馬。父Candy Ride、母Quiet Giant、母の父Giant's Causeway。
母Quiet GiantはモリーピッチャーS-G2勝ちなど12戦7勝。Quiet Giantの7つ上の半兄に米国年度代表馬Saint Liamがいる。
自身の競走成績はアメリカ・UAEで19戦12勝。BCクラシックなどG1・6勝を含む重賞10勝。2017年米国年度代表馬。
3歳時まではG1ではあと一歩勝ちきれない競馬が続いていたが、3歳最後のレースとなったクラークHでG1初制覇すると一気に勢いに乗り、4歳以降は7戦6勝。
ドバイWCでArrogateの2着に敗れたものの、その次走スティーヴンフォスターHから引退レースとなった5歳時のペガサスWCまでG1・5連勝。BCクラシックではArrogateに雪辱も果たした。
2018年から米国で種牡馬入り。
2021年デビューの初年度産駒から早速Echo Zulu(BCジュヴェナイルフィリーズなどG1・3勝)やGunite(ホープフルS-G1)などの活躍馬を輩出し、旋風を巻き起こしている。
ステラエージェント21は第3世代の産駒。
母・ステラエージェント
2016年生まれの米国産馬。父More Than Ready、母Lawn Party、母の父Medaglia d'Oro。
母Lawn Partyはアメリカで7戦1勝。その母(ステラエージェントの祖母)Fiery PursuitはルイヴィルBCS-G2勝ち馬。
自身の競走成績はアメリカで8戦1勝。BCジュヴェナイルフィリーズターフ-G1・3着、ミスグリリョS-G2・3着。
2歳芝戦線での実績馬。
ステラエージェント21は持ち込み馬で、初仔。
生産牧場・三嶋牧場
ここ数年広尾に良血馬を提供してくれている日高の雄。
海外からの繁殖牝馬の導入にも積極的で、2~3代前にビッグネームの名があるという感じの、名牝の子孫的な繁殖牝馬を多くそろえている。
2021年JRAリーディング5位。
代表生産馬はダノンキングリー(安田記念-G1)、メイショウベルーガ(京都大賞典-G2)、ミッキーチャーム(阪神牝馬S-G2)など。
広尾ではバスラットレオン(ニュージーランドT-G2)がいる。
調教師・矢作芳人
エンパイアブルー21の同項目参照。
所感
血統、厩舎、そして価格と、色々とスペシャルな馬。
個人的に設定している出資可能上限価格を大きくオーバーしているので私は出資出来ませんが、Gun Runnerの仔に出資できる機会はそうそうないと思うので、魅力は高いと思います。
しかも栗毛だし。
あえてケチをつけるなら、母はそれなりの実績馬ですが、アメリカでは芝レースは裏街道なので、ジュヴェナイルフィリーズターフで上位に来たと言っても日本馬が阪神JF3着に来るのとは状況が違うという事くらいでしょうか。
日本馬なら東京2歳優駿牝馬3着くらいに当たるのかな?
あとは、今のところ近況更新では体格が大きくなさそうというのはありますかね。
価格も価格なので測尺の発表を待ちたいところですが、7月まで売れ残っている事は無さそう。
出資するなら早めの決断も必要かもしれません。
やや晩成寄りのダートチャンピオンだった父と、早熟芝馬という実績だった母のどちらの特徴を濃く受け継いでいるかで、進路も変わってきそう。
栗毛でTT型という事を考えると、父寄りなんでしょうかね。
デビューするまでは、その辺りを推測するのも面白そうです。
デプロマトウショウ21

| 父 | キズナ(種付け時10歳) |
| 母 | デプロマトウショウ(出産時12歳) |
| 母の父 | ファスリエフ |
| 性別 | 牝 |
| 誕生日 | 2/3 |
| 生産牧場 | 桑田牧場 |
| 調教師 | 栗田徹 |
| 募集価格 | 3500万円 |
| 遺伝子型 | CT型(普通成長中距離) |
父・キズナ
2010年生まれの日本産馬。父ディープインパクト、母キャットクイル、母の父Storm Cat。
母キャットクイルは英国で2戦0勝も、パシフィカス(ビワハヤヒデ・ナリタブライアン兄弟の母)の妹という良血。キズナの15歳上の姉としてファレノプシス(桜花賞などG1・3勝を含む重賞4勝)を産んでおり、他にもピーターパンS-G2勝ちのサンデーブレイクも出している。
自身の競走成績は日仏で14戦7勝。日本ダービー-G1など重賞5勝。
ニエル賞-G2で同い年の英ダービー馬Ruler of the Worldを下して勝利し、凱旋門賞でも4着に入るなど、海外でも一定の実績を残した。
2016年から種牡馬入り。
社台SS繋養ではあるものの、外様のせいか社台グループ(というかノーザンF)にはあまり力を入れられている様子は無かったが、産駒は初年度からコンスタントに活躍。
初年度・2年目産駒の世代別アーニングインデックスはそれぞれ1.7を超えるという高パフォーマンスでありながらG1ウイナーが出て来ない事だけが悩みの種だったが、21年11月にアカイイトがエリザベス女王杯を制してその呪縛も解けた。
他の代表産駒はディープボンド(フォワ賞-G2など重賞3勝)、ソングライン(富士S-G2など重賞2勝)など。
初年度・2年目の二世代だけで、重賞勝ち馬は10頭を超えている。
デプロマトウショウ21は5世代目の産駒。
2021年JRA総合リーディング4位、2歳リーディング10位。
2022年種付け料:1200万円(受胎確認後)。
社台スタリオンステーション繋養。2021年の種付け頭数は195頭。
種牡馬入りから6年連続で150頭以上に種付けしている超人気種牡馬。
母・デプロマトウショウ
2009年生まれの日本産馬。父ファスリエフ、母マザートウショウ、母の父スティールハート。
母マザートウショウはクイーンC-G3など重賞3勝し、通算17戦4勝。クラスターC3着の5勝馬トウショウトリガーなど、JRA勝ち馬を6頭産んでいる。
天馬トウショウボーイを出したソシアルバターフライの直系。
デプロマトウショウ自身はJRA23戦2勝。いずれもダート短距離での勝利で、最終クラスは1000万下。
繁殖入りしてからは毎年有力種牡馬を種付けされ、初仔のスピリトゥス(父ディープインパクト)が1勝を挙げている。
2番仔は広尾のヴィジャーヤ。
デプロマトウショウ21は第5仔に当たる。
生産牧場・桑田牧場
ここ数年、広尾に主に内国産繁殖で筋の通った血統の馬を提供してくれている牧場。
大体当歳募集で2頭くらいの事が多い。
なお、ここの生産馬はレースで松田騎手を起用する事が多くある。
2021年JRAリーディング44位。
主な生産馬はカチウマホーク(鳴尾記念-G2)、ショウナンアルバ(共同通信杯-G3)、ショウナンタレント(フラワーC-G3)など。
調教師・栗田徹
関東の中堅級といったところだったが、近年ノーザンF系の良血馬も預かるようになりブレイクの兆しも。
昨年タイトルホルダーで菊花賞を制し、中央G1を初勝利。
他の主な管理馬はアルクトス(南部杯-Jpn1連覇)、シャインガーネット(ファルコンS-G3)など。
2021年JRAリーディング41位。
騎手起用は関東の上位ジョッキー中心。
所感
出資馬です。
ソシアルバターフライ牝系はロマンの塊。
古き名門という響きがいい……というのは半分冗談として、実際に牝系の質はいいと思います。
ただ、ソシアルトウショウ→エイティトウショウ→マザートウショウと代を経るに従って繁殖成績が尻すぼみになって来ているのは事実ではあります。
マザートウショウはオープン馬は出したものの、重賞勝ち馬を輩出する事は出来ませんでしたからね。
競走実績としては母と比べるべくもないデプロマトウショウが繁殖としてどこまでやれるかは、多分にギャンブル的要素も含んでいるでしょう。
ただ、父キズナの上級産駒は母の父に現役時代マイル以下の距離や2歳戦でG1制覇していた馬を持つ比率が高く、母系にスピード要素が強めにある事は有利に働くのではないかと思われます。
1200mと6Fの2歳G1勝ち馬であるファスリエフに不足はなく、その前もスティールハート・ダンディルート・ヴェンチアとスピード要素の権化みたいな母系になっているデプロマトウショウは、キズナとは相性がいいのではと思ってみたり。
全体的に古臭さは否めませんがね。
ただし栗田厩舎は正直なところ不安です。特に出走機会の確保という面においては。
あまり数を使ってくれない印象がありますので。
また、この馬は牝馬の5%買戻しルール対象外、即ち現役時のみクラブに権利がある形のいわばリース提供馬と思われますので、首尾よく繁殖入りしても子供がクラブで募集されるとは限りません。
出してもらえる可能性も勿論ありますが、いわゆるアワブラを確実に望まれる場合は要注意。
出資馬の子供がクラブに回ってこない事に不満を感じてしまう方は、出資の可否をよく検討された方がいいでしょう。
サンライズシェル21

| 父 | ヘニーヒューズ(種付け時17歳) |
| 母 | サンライズシェル(出産時6歳) |
| 母の父 | キンシャサノキセキ |
| 性別 | 牡 |
| 誕生日 | 2/6 |
| 生産牧場 | メイタイファーム |
| 調教師 | 清水久詞 |
| 募集価格 | 3000万円 |
| 遺伝子型 | CC型(早熟短距離) |
父・ヘニーヒューズ
2003年生まれの米国産馬。父ヘネシー、母Meadow Flyer、母の父Meadowlake。
母Meadow Flyerは2戦1勝、リステッド2着の実績あり。ヘニーヒューズ以外の産駒に上級クラスで活躍した馬はいない。
自身はアメリカで走り10戦6勝。短距離戦を中心に走り、キングズビショップSなどG1・2勝を含む重賞4勝。
最終戦以外は負けたレースでも2着を確保した堅実派だった。
3歳で早々に引退し、種牡馬生活へ。
当初はアメリカ本国で産駒があまり走らず、逆に日本に来た数少ない産駒から複数頭の重賞勝ち馬が出た事から、あっさり日本に輸入された(その後、本国に残した産駒からチャンピオン牝馬Beholderが出ている)。
輸入後も日本では産駒が活躍し、ダートメインの種牡馬でありながら2020・21年と連続して総合リーディング10位に食い込んでいる。
主な代表産駒はBeholder(BCディスタフ2回などG1・11勝を含む重賞13勝)、モーニン(フェブラリーS-G1など重賞2勝)、アジアエクスプレス(朝日杯フューチュリティS-G1など重賞2勝)。
サンライズシェル21は日本供用7世代目の産駒。
2021年JRA総合リーディング10位、2歳リーディング14位。
2022年種付け料:500万円(受胎確認後)
優駿スタリオンステーション繋養。2021年の種付け頭数は117頭。
高齢に差し掛かってきた事もあってか種付け頭数は抑え気味だが、それでも100頭越えの人気種牡馬。
母・サンライズシェル
2015年生まれの日本産馬。父キンシャサノキセキ、母シェルズレイ、母の父クロフネ。
母シェルズレイは21戦3勝、ローズS-G2・2着などの実績がある。繁殖成績は優秀で、現4歳以上の産駒9頭の内8頭が勝ち上がり、レイパパレ(大阪杯-G1など重賞2勝)、シャイニングレイ(ホープフルS-G2など重賞2勝)と重賞勝ち馬も複数出している。
サンライズシェルはそんな母の子の中で現状唯一勝ち上がれなかった馬。
JRA5戦0勝だが、初戦でフィエールマンとクビ差の勝負をして2着に入ってはいるので、能力が無かった訳では無い。
遡ればフロリースカップに繋がる日本在来牝系。
サンライズシェル21は第2仔。
生産牧場・メイタイファーム
かつての名門メイタイ牧場?
個人的にはタイコサージュが思い出にあります。
最近のデータが見つけられず状況は不明。
サンライズシェル21の近況更新では普通にメイタイ牧場として名前が出てきています。
調教師・清水久詞
キタサンブラックで大ブレイクし、一気に一流への仲間入りを果たした旬の調教師。
積極的に使ってくれる傾向にあるので、一口馬主としてはありがたいお方です。
代表管理馬はキタサンブラック(ジャパンCなどG1・7勝を含む重賞10勝)、メールドグラース(コーフィールドC-G1など重賞4勝)など。
2021年JRAリーディング7位。
割と若手・中堅ジョッキーの起用が多め。
所感
母が未勝利に終わっている事に一抹の不安はありますが、この馬もまた古き名門の出であり、かつ現代でも全く活力が落ちていない系統の出身になります。
落ちていないと言うより、今回の馬たちの中でも今現在最も活力のある牝系と言っていいのではないでしょうか。
ただ、この馬もダート血統なんですよね。
エンパイアブルー21とは同じ関西馬ということもあり、場合によっては路線が丸被りする可能性も考えられます。
2頭はそれぞれCC型とTT型なので、遺伝子検査的にはそうそう交わらない見込みになりますけど、さあどうなるか。
エンパイアブルー21との比較では、価格はこちらが300万円安いですが父馬の今期の種付け料はこちらの方が高いです。
サンライズシェル21には早割特典もありますし、清水調教師はチャンピオンヒルズ使用の可能性も高いので、コスパ的には完全にエンパイアブルー21を上回っていると考える事も出来ますが……。
さてさて。
サンドクイーン21

| 父 | ブリックスアンドモルタル(種付け時6歳) |
| 母 | サンドクイーン(出産時6歳) |
| 母の父 | ゴールドアリュール |
| 性別 | 牝 |
| 誕生日 | 2/3 |
| 生産牧場 | 桑田牧場 |
| 調教師 | 松永幹夫 |
| 募集価格 | 2800万円 |
| 遺伝子型 | CT型(普通成長中距離) |
父・ブリックスアンドモルタル
2014年生まれの米国産馬。父Giant's Causeway、母Beyond the Waves、母の父Ocean Crest。
母Beyond the Wavesは米仏で25戦3勝。リステッド勝ちの他、ロワイヤリュー賞-G2・2着など重賞2着が4度ある。
自身はアメリカの芝レースのみを走り13戦11勝。BCターフなどG1・5勝を含む重賞7勝。
デビューは3歳2月と遅く、キャリア途中で1年の休養もあるなど必ずしも順風満帆な競走生活では無かったが、長期休養明けとなった4歳12月のアローワンスから引退レースとなった5歳11月のBCターフまで1年間を7戦無敗(うちG1・5勝)で駆け抜けた。
その結果、ダートメインのアメリカで芝しか走った事のないブリックスアンドモルタルが年度代表馬に選ばれる。
社台の吉田照哉氏が事前に種牡馬としての権利を購入しており、引退後はすぐに日本へ輸入され無事種牡馬入り。
サンドクイーン21は、その第1世代の産駒となる。
2022年種付け料:600万円(受胎確認後)
社台スタリオンステーション繋養。2021年の種付け頭数は180頭。
初年度から2年連続で180頭程の種付け数を確保。期待値は高い。
母・サンドクイーン
2015年生まれの日本産馬。父ゴールドアリュール、母フィエラメンテ、母の父タニノギムレット。
母フィエラメンテはJRA6戦0勝で入着も無く、繁殖実績もサンドクイーンなど2頭がJRA1勝しているだけと貧弱だが、名繁殖フェアリードールの娘。
サンドクイーン自身はJRA9戦1勝。最終クラスは500万下。
500万下級では4戦して5着が1度だけと、強調できる実績ではない。
サンドクイーン21は第2仔。
生産牧場・桑田牧場
デプロマトウショウ21の同項目参照。
調教師・松永幹夫
広尾とのお付き合いも長い松永幹師だが、最近はあまり広尾との相性はよろしくはない。
全体成績は決して悪くはないが年によって好不調の波が大きく、安定感にはやや欠ける。
代表管理馬はラッキーライラック(大阪杯などG-1・4勝を含む重賞6勝)、アウォーディー(JBCクラシック-Jpn1など重賞5勝)、レッドディザイア(秋華賞-G1など重賞2勝)など。
2021年JRAリーディング32位。
武豊騎手をよく起用。基本上位ジョッキーがメインだが、裏開催では新人騎手も積極的に乗せる傾向アリ。
所感
出資馬です。
フェアリードール牝系はロマンの塊。
と言っては見ましたが、母が1勝、祖母が未勝利では、いくら元が名牝系とは言っても正直強調材料にはなり切らないでしょう。
個人的には、ブリックスアンドモルタルが日本で成功できるかというのもやや不安です。
アメリカの芝馬で日本で成功したと言えるほど成功した馬って、あんまりパッと思いつかないんですよね。
チーフベアハートくらい? カナダ産馬ですが。
ただし、サンドクイーン21自身は近況更新では悪いことは何も言われず、それどころか馬格に恵まれているというようなコメントが多く、個体としてのポテンシャルは高そうに見えます。
あと、私的には栗毛なのも出資理由の一つ。
広尾を始め、入会しているクラブの今年の募集馬予想を眺めてみると、ちょうどいい価格帯の栗毛馬があまりいなさそうなんですよね……。
なので、早々に栗毛メンバーの確保に動いた次第。
結局のところ、出資理由なんて自分が納得できればなんでもいいワケでね?
ある意味結果は二の次、でも大きな仕事をしてもおかしくない馬だと思ってますよ。
なお、この馬もデプロマトウショウ21同様、牝馬の5%買戻しルール対象外なので、将来のアワブラ候補希望の方は注意が必要です。
本募集以降に募集が掛かりそうな馬予想
以上で先行募集6頭に関しての記事は終わりですが、ここ最近の広尾TCは最終的に世代15~17頭くらいの募集になる事が多いですから、7月と思われる本募集と、11月にあると思われる秋の追加募集で、1歳世代10頭前後の新規募集が掛かると思われます。
傾向的に、7月は大体木村秀則牧場を中心とした広尾(或いはパングロス)預託繁殖の子供を中心に5~7頭、もしかしたら三嶋牧場から1頭来るか来ないかというところかなあと。
11月は時々よくわからない所から来る馬も混じってますから何とも言えません(去年は外国産馬が来ましたからね)が、2~4頭くらいの募集がかかるのではないかと。
という事で、以下に来る可能性がありそうな馬をずらずらと列挙していきたいと思います。
なお、願望込みの予想であり、書いた馬が募集されなくても(或いは書いてない馬が来たとしても)まったく責任は取れませんのであらかじめご了承ください。
木村秀則牧場
来そうな気がする
・ステラリード21(牡・父レイデオロ)
・ミスペンバリー21(牡・父キズナ)※現時点で血統登録申し込みがされていないようですが……
・セイリングホーム21(牡・父シュヴァルグラン)
・パーフェクトラヴ21(牡・父サトノクラウン)
・ルックオブラヴ21(牝・父リアルスティール)
・スーンシャイン21(牝・父ダノンレジェンド)
リースなら来てもおかしくないかも?
・ベネディーレ21(牝・父リオンディーズ)
・ホットサマーデイ21(牝・父アジアエクスプレス)
パカパカファーム
来そうな気がする
・フォーエヴァーユアーズ21(牡・父リアルスティール)
・クエストフォーワンダー21(牝・父サトノアラジン)
三嶋牧場
リースでどっちか来ないかなあ……(完全に願望です)
・アタブ21(牝・父ドゥラメンテ)
・オペラデイム21(牝・父キズナ)
答え合わせは最短で4か月後に!
という訳で、本日はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報は広尾サラブレッド倶楽部様公式HPより許可を頂き掲載しております。)
※当記事はあくまで個人の感想であり、特定のファンドへの出資を推奨または制止するものではありません。
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