一口馬主 広尾サラブレッド俱楽部

短縮は功を奏さず ドンカルロ、主演はまたも持ち越し(広尾TC出資馬出走報)

短縮は功を奏さず ドンカルロ、主演はまたも持ち越し

こんにちは、まちかね太です。

12月3日の阪神2レース・2歳未勝利(ダ1200)に、広尾サラブレッド俱楽部での出資馬ドンカルロが出走しました。

デビュー戦を2着して1番人気で臨んだ前走では、レースの流れに乗り切れずに6着と掲示板に届かない結果に。

残念でしたが幸い馬体にダメージは無く、続戦という事になりました。

それは非常にありがたいのですが、レースの舞台はこれまでの1400mから短縮して1200mに。

前走記事の所感で書いていたように、「距離を伸ばして前目に行ってほしい」と思っていた私の望みとは真逆の進路選択です。

ドンカルロのここまでのレースぶりは「スタートは良いが二の脚はイマイチ」というものなので、

まちかね太
まちかね太

正直言って不安アリですが……

しかし出走メンバーを見渡せば力上位なのは確実。

好走確率的には決して分の悪い賭けでも無く、勝ちの目も充分あるはずです。

まちかね太
まちかね太

この選択が功を奏することを願って。

以下、不安は大きいながらも期待も等分に大きかったレースのレポートです。

出走馬プロフィール・ドンカルロ

ドンカルロ

(牡2・ドレフォン×レトロクラシック by ディープインパクト)
栗東・高柳大輔厩舎

ドンカルロ221117

ここまでの戦績:2戦0勝(0・1・0・0・0・1)

前走:11月12日・2歳未勝利(阪神・ダ1400)6着(→レース記事はこちら) 中2週

レースまでの状況

11月12日の前走直後の公式更新は「前走から2kg減とギリギリの体つき。今後については上がりの様子を見ながら、慎重に検討していく予定となっています」というものだったので、馬体回復の為に少し間を開けるものかと思っていましたが、続く17日の更新で「今はもう元気にしてくれています」「続戦の目も残して、もう少し厩舎のほうで回復状況を窺っていきたい」(高柳大師)という事で、馬の状態次第ではありますが初戦で好走した中京開催での出走を視野に入れていると発表されました。

まちかね太
まちかね太

おお、ありがたや~

積極的に使っていただけるのは非常にありがたい。

その後の経過も良好という事で、24日の更新で正式に続戦すると明言され、目標は中京開催初日の12月3日に行われるダ1400戦に

2着した初戦と同じ舞台ですね。
距離延長希望の身としては諸手を上げて歓迎というものでもありませんが、この時期の関西圏(阪神・中京)のダートだと1400の次は1800になりますし、ちょっとラディカルな挑戦になるのも事実。

既に実績を残している舞台で勝ち上がりを狙うのは悪くないと思います。

そしてレース当週水曜日(11月30日)、俱楽部から出走予定メールが送信されてきました。

前週の更新後も問題なく進んだようで、予定通り出走の運びとなるようです。

まちかね太
まちかね太

ふむふむ、坂井瑠星騎手か。
……ん?

前走後の調教師コメントから、岩田望騎手側の都合にかかわらず騎手変更は確実かなと思っていたのでまずそこから確認していましたが、よくよくメールの文面を見ると出走予定レースが事前発表されていたものと違います。

同じ12月3日ではありますが、阪神ダ1200戦になっているではありませんか!

まちかね太
まちかね太

えっ、短縮?
マジで?

他媒体の想定では中京ダ1400戦の方にもドンカルロの名前はあり、そこでは菱田騎手予定となっていましたが、公式メールで阪神の方しか載せていないという事はそういうことなのでしょう。

その想定を見る限り、どうも中京戦の方は出走希望頭数が多そうで、中2週・優先権なしのドンカルロでは確実な出走が出来るかわからないこともこの選択の背景にありそうです。

翌日12月1日に更新された近況での調教師コメントでも「想定メンバーや頭数など総合的に勘案して、最終的には中京ではなく阪神の方に出馬投票しました」となっていました。

が、個人的にははっきり言って距離短縮は不安です。

まちかね太
まちかね太

うーん……

しかし、「想定メンバー」も考えての選択だと言われた通り、木曜に確定した出走メンバーは阪神戦の方が軽くなったと言って良さそう。

中京戦では前走でドンカルロに先着した馬が3頭おり、またそのうちの2頭を含め過去に3着以内を経験した馬が8頭もいるという構成。

対し、阪神戦では明らかに実績上位の馬が1頭いますが、その馬以外で3着内経験があるのはドンカルロ以外には1頭だけ(しかも芝で、かつ人気薄での成績)。

阪神のメンバーに入ればドンカルロは大威張りできる実績と言えます。

展開面でも前走までで前に行っていた馬が意外と少なく、二の脚に不安のあるドンカルロでも、今までのようにスタートを決められればそのまま意外とアッサリ前目に付けることが出来るかも……?

まちかね太
まちかね太

……総合的には決して悪くない選択かな?

という訳で気を取り直して、改めて期待を持ってレースに臨む事にしました。

出走頭数はフルゲートを割る14頭(ちなみに中京の方はフルゲート、ドンカルロが出馬投票していれば抽選対象だったようです)。

最大のライバルはペプチドハドソン(父モーリス)。
彼が「明らかに実績上位」の馬で、前走2着、それを含めここまで4戦して2着2回4着2回。キャリア・実績共にドンカルロよりも上位と言えるでしょう。

新聞紙上で他に人気しているのは前走4着のフルオブプレイズ(父カレンブラックヒル)や矢作厩舎のカフジクロストリ(父ダイワメジャー)などですが、彼らに対してはドンカルロの方が実績上位と言える立場。

あとはこの時期のダート戦で常に怖い芝からの転向初戦組。今回のメンバーでは先述の3着経験馬であるエイヨーチャクラの他、ボタニカルガーデンラコンチャが該当します。
前走でやられたエンペラーワケアと同じタイプですが、こればっかりはやってみないとわからないので気にしすぎても仕方ないか。

普通に考えればドンカルロは2番人気となるメンバー構成でしょう。
ペプチドハドソンさえなんとかできれば充分勝ちの目もありそうです。

枠は4枠5番に決定。
外枠の方が好走率が高いコースで若干不利ではありますが、大差があるわけでもないのでそこまで問題は無いか。人気のペプチドハドソン、フルオブプレイズも両隣になって同じような状況ですし。
ここまで2走は外枠だったので、内寄りになった今回同じような好スタートを切れるかは焦点の一つにはなりますが。

ドレフォン産駒のコース勝率は20%越え、連対率は30%越えで、今回の出走馬の父馬の中では圧倒的なトップ。

坂井騎手の過去3年コース実績が取り立てて良くはない(出走メンバーの騎手中では中位くらい)ですし、初の外枠以外での発走という不確定因子もありますが、父産駒のコース相性がかなり高いので、全体的な字面上のレース条件はドンカルロにとって決して悪くは無さそうに見えます。

まちかね太
まちかね太

イケんじゃね?

距離不安さえ杞憂に終われば、きっと勝ち負けできるでしょう!

レース内容

当日2レース時点の阪神競馬場は晴でしたがダートは稍重の馬場状態。

ドンカルロは前走比+2キロの448キロでパドックに登場。
懸念の一つだった馬体も維持し、映像に映った範囲ではテンションも高くなくゆったりと歩けています。
状態は悪くなさそう。

最終人気はペプチドハドソンが2.2倍の1番人気で、ドンカルロはそれに次ぐ2.7倍の2番人気。
もう少し離された形になるかと思いましたが、最終的には意外と競った人気になりました。
以下カフジクロストリ(6.4倍)、フルオブプレイズ(9.6倍)までが10倍以下。5番人気以降は20倍を超えているので、「2強+2、あとはそれ以外」という感じの人気になりました。

本場馬入場、返し馬、輪乗りとトラブルもなく進行し、枠入りも大きな問題は無く全馬ゲートイン完了。

ゲートオープン!

まちかね太
まちかね太

ヨシ!

ドンカルロは今回もいいスタート!
これまでのように明確に他馬から突き抜けたスタートではありませんが、スタート直後にはドンカルロの黒メンコが他の好スタート馬たちからも頭一つ分飛び出しています。

が……。

まちかね太
まちかね太

ありゃりゃ……

やはり二の脚がつかない。

鞍上はスタート直後から手綱をしごいていますが周りの方が圧倒的に速く、一つ外の隣枠から押して先頭を奪いに行くフルオブプレイズにはあっという間に置いていかれ、スタート直後は並んでいた一つ内のペプチドハドソンやグレイシャスオーラがフルオブプレイズを追いかけるように好位を形成していく流れにも乗ることが出来ません。

鞍上の手は動きっぱなしですが、さらに外から一気に上がっていったボタニカルガーデンら3頭に被されるように追い抜かれ、内からも1頭先行を許してあっという間に8番手まで後退。

まちかね太
まちかね太

うわぁ~~

うん、ついていけてないね! 距離が短いよ! 以上!

こりゃダメだと諦めそうになりましたが、3コーナーに入る手前頃からようやく流れに適応できたのか、徐々に前へと進出。

先行するフルオブプレイズ・ペプチドハドソン・ボタニカルガーデンの作る流れから振り落とされて脱落してくる馬たちを次々と躱して、3~4コーナー中間地点では前の3頭に次ぐ4番手まで上昇。

まちかね太
まちかね太

おお?

前の3頭からは4~5馬身離れてはいますが、勢いはあります。

しかし鞍上のアクションはかなり大きく、そもそももうずっと追い通しです。

まちかね太
まちかね太

最後まで勢いが保つか~!?

迎えた4コーナー、先行集団は逃げるフルオブプレイズに外からペプチドハドソン、さらに外からボタニカルガーデンが並びかけようとする形で通過。

ドンカルロは前から4馬身遅れて、コース内側を4番手で通過。後ろには2馬身差を付け、単独で前を追いかけます。

坂井騎手のムチが唸る! ドンカルロも頑張って脚を伸ばしている!

……が、前が止まらない!

まちかね太
まちかね太

4着かぁ~

残り200で前との差は3馬身以上、そして逆に後ろから来そうな馬もおらず、どうやらドンカルロの順位は4番手で決まりと言う雰囲気。

まちかね太
まちかね太

明らかに距離不足な割に
頑張ったんじゃない?

と気分は既に総括モードでしたが、レースはまだ終わっていなかった。

残り100、先団3頭の中からフルオブプレイズがついに力尽き、他の2頭から遅れだします。

脚が止まったフルオブプレイズに対し、100地点で再びムチが入ったドンカルロは全くバテず、みるみるうちに2頭の差が詰まり始め……。

まちかね太
まちかね太

お?

一完歩ごとに差は詰まり、あっという間に差は2馬身、1馬身……。

まちかね太
まちかね太

おお!?

半馬身、クビ、そして完全に並んだところでゴールイン!

まちかね太
まちかね太

替わった? どうだ!?

勢いでは完全に上回っていましたが……。

レースは1着争いも激戦になっており、ペプチドハドソンがボタニカルガーデンをハナ差下して優勝。

3馬身遅れた3着争いを制したのは……ドンカルロ!

まちかね太
まちかね太

おっしゃ!

4着フルオブプレイズとの着差はアタマ差でした。

結果

2歳未勝利(阪神・ダ1200・稍重)
 坂井(55)馬体重448

 3着(14頭・2人気)

所感

まちかね太
まちかね太

明らかに距離不足な割に
頑張ったんじゃない?

ずっと追い通しだった坂井騎手と追われ通しだったドンカルロはお疲れさまでした。

それはもう頑張って3着まで来てくれて「感謝感謝!」ではあるのですが、所感としては「4着かな」と思った時点と同じにはなってしまいますね。

ついていけてなかったね! 距離が短いよ! 以上!

……で終わってしまうのもあまりにもアレなので一応他の所見も。

今回は内寄りの枠に入りましたが、それでもスタートが良かったのは朗報でしょう。
スタートまで悪かったら一体どうなっていた事やら。

ただし、初戦より2戦目、2戦目より今回と、徐々にスタートが普通寄りになってきているような気もします。
悪い意味で慣れてきてしまっている可能性もないとは言えないので、以降も油断せず注目していきたいところ。

後は今回は特に顕著でしたが、毎度最後までジリジリとでも止まらずにしっかり走ってくれるのは武器と言えるでしょう。
代わりに二の脚がつかず前半遅れがちになると言われればプラマイゼロかもしれませんが、安定感があるのはいい事です。

ただ「毎度好スタート」「毎度ジリでも確実な脚」というのは前走時点でも得られていた所見ですし、あくまで結果論ですが残念ながら(賞金以外で)特に得たものは無かったレースだったとは言えます。厳しすぎる意見かもしれませんが。

敢えて言えば、1200は明らかに短いというのが確定したことだけが新しい収穫でしょうか。

当然私の希望も前走後とまったく変わらず「距離を伸ばして」「前目に行く」方向性にして欲しいという事で変わりません。

レース後の調教師コメントでは「結果的に1200mはやや忙しく」「右に若干ささり気味」という事で、年明けの中京ダート1400戦を次走に考えているとの事。1月8日にその条件のレースがあるので、そこでしょうか。

更に続戦を重ねてくれるのは意外でしたが、とてもありがたい。
そして距離を戻してくれるというのは(少なくとも1200を使い続けるよりは)朗報。

……とまあ偉そうに好き勝手書きましたが、メンバーレベルを考慮したレース選択でしっかり3着は確保してくれたという見方も当然できるわけです。

賞金以外得るものが無かったとしても、出走の目的(ファンドとしての目的)がそもそも賞金を得る事なのですから上位入線して稼いでくれれば何も問題は無いとも言えるワケで、その点では調教師のレース選択に感謝しなければらないでしょう。

なにしろこのままチャリンチャリン路線でも遠くない内に手当込みの募集額回収率は100%を超えてくれそうではあるので、まずはケガせず無事に出走を重ねていってくれれば。

しかしそれでもいつかは(出来れば近いうちに)勝利を!

まちかね太
まちかね太

それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。

(記事中の写真・公式情報は広尾サラブレッド俱楽部様公式HPより許可を頂き掲載しております。)

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