こんにちは、まちかね太です。
11月29日の京都5レース・メイクデビュー京都(2歳新馬)(芝1600)に、YGGオーナーズクラブでの出資馬ルナフィオーレが出走しました。
この世代のYGGでは唯一の出資馬。高い期待を持って出資した馬ですが、春先まで頓挫続きでお先真っ暗感が漂い、一時は未デビュー引退も有り得るかと覚悟も決めていました。
それが夏以降はトントン拍子に状態が上がり、本州の外厩移動後少し怪しい展開もあったものの、望外の2歳中でのデビューを果たせることに。
陣営の手応え的には叩いてからという感じのようですが最終追い切りでの時計は良く、充分期待を持って見守ることが出来るデビュー戦となりました。
さあ開花の時だ!
以下、今後に繋がる走りを見せてほしいと願って見ていたレポートです。
出走馬プロフィール・ルナフィオーレ
ルナフィオーレ
(牝2・シルバーステート×マレキアーレ by Pioneerof the Nile)
栗東・庄野靖志厩舎

ここまでの戦績:初出走
レースまでの状況
24年のセレクションセールで税込み990万円で落札され、募集価格1680万円でクラブの24年二次募集にラインナップされたシルバーステート産駒の牝馬、それがマレキアーレ23ことルナフィオーレでした。
この世代のYGG募集馬では自分の出資基準を満たした唯一の馬だったので、ラインナップ発表時点で出資を決定。
募集当時に歩様を不安視する声もあったような記憶がありますし、それでなくともシルバーステートの仔という事で将来的な健康面には不安もあるかなとは思いましたが、どうせ自分には歩様の良し悪しなどわかりませんしケガするときはどんな馬でもケガしてしまうので、その辺は気にしないことに。
結構人気するのではと思っていましたが、この回の募集から採用されたドラフト制で1位指名した(応募が1頭だけなので当然ですが)こともあって問題なく出資できました……というか当初は満口にならなかったはず。
ともあれこうして無事我がチームに加わってくれたルナフィオーレ。
ところが森本スティーブルでの育成レポートは、初期からなかなかトラブル続きの様相を呈してきます。
24年11月・鶏跛のような歩様を見せる。臀部と首の張りが強いため、ショックウェーブ治療を施す
24年12月・右トモが緩く対角線上の左前の首周りに負担。治療を行う
25年2月・トモに疲れ。右トモと左前の首周りに長針治療
25年2月27日・左前を顕著に跛行。骨折はしていなかったものの深管部分に骨硬化が見られる
25年4月・深管痛が収まり騎乗運動を再開していたものの、右前球節に張り・左前歩様に違和感。左前深管を気にしており、深管骨瘤の疑い
……これアカンくね?
頓挫→一応の回復を見せて調教に入るとまた頓挫、という状況を半年近く繰り返すこととなり、これはデビューできるところまで行けないかもなあ……と覚悟をキメました。
まあこうなる可能性は考えてたからね、仕方ないね!
はあ……
とはいえ現実となるとやはり辛い……。
ところがこの後、状況はまさかの好転一途を辿ります。
5月に運動を再開出来るようになり、中旬に騎乗でのハッキング運動を開始して以降は、鶏跛のような歩様も見せなくなり常歩や駆歩のバランスも良くなったとのことで順調にペースアップ。
7月末には坂路で週4本から5本、ハロン15秒から13秒というペースをこなせるように。
8月14日近況では「急激に良い変化を見せてくれていて(中略)馬体の雰囲気が変わってきた」、22日近況では「この夏の間に良い成長を見せてくれた(中略)良い意味で一歳時のバランスに戻ってきた感じで整ってきた印象」と評価もうなぎ上りで、ついに本州移動の声も出てくるように。
こんな都合よく行くことある?
これまでの出資馬でデビュー前に頓挫した馬は、たとえ回復基調に乗っても大体そのままずっとトーンが低く、なんとかデビューに漕ぎつけられてもそれが精いっぱい……という場合が殆どだったので、ありがたいことながら正直戸惑います。
幸いこれは別に夢幻でもなんでもなかったので、そのままトントン拍子に本州移動の日程も決まり、9月8日に森本スティーブルを出発。10日にキャニオンファーム土山に移動しました。
ところがここではコメントのトーンが急降下。
「歩様のバランスが良くない(左右差を感じる)」「右前の肩周りの筋肉が張る」「心臓がまだまだ」と厳しい言葉が並び、特に歩様に関しては「どうしても動きのリズム的に普通の馬に比べてゴトゴトした感じが取れない」と懐疑的な見方。
ただこれレポートを見ている限りでは、環境が変わって初めて手掛ける人が見たことで、森本スティーブル時点では「常態として扱われていた違和感(当地での調整過程では最終的に問題ないとして扱われていたもの)」が再び過度に目につくようになっただけなのでは……という気が……。
ルナフィオーレの歩様の常態はハナから「普通の馬」の範疇ではないでしょうし、「普通の馬」と同じように扱うのではなくそういうものとしてそれに対応した調整をしていただきたいのですが……。(むろん素人の戯言とは承知していますが、一出資者の心情として)
……
なんかもう一から馬を作り直そうとするような気配に、正直「ええ~……。北海道での育成成果を全部リセットするつもりなんかいな?」と眩暈に襲われかけましたが、幸い10月早々に調教師サイドから入厩させたいとの話が出たようで、外厩的には「まだこちらでもバリバリ進められている訳ではないので、厩舎の判断にはなりますが恐らくゲート試験までになるんじゃないか」と仕上がり状態には不足を感じているようではあるものの、10月18日に外厩を脱出して栗東に入厩となりました。
ゲート練習では色々癖が出たようで、入りが悪かったり隣の馬を怖がったりなど手間取りそうな雰囲気もありましたが、11月6日に受けたゲート試験であっさり合格。
発進が遅かったものの入りも駐立も問題なかったとのことで、心配は杞憂に終わりました。
馬の状態は外厩で聞いていたほど順調さに欠ける感じはしないとのことで、その後はそのまま在厩調整を続けてデビューを目指していくことに決定。
11月29日の京都芝1600m戦を当面の目標とし、除外された場合は翌週の阪神芝1600m戦へ回るという算段になりました。
12日・19日の追い切りはまずまずの時計でこなし、ゲート練習も積みつつデビュー戦へ向けての調整は順調に進んで行きます。
レース当週の追い切りは木曜追い(27日)となり、ここでは坂路で52.4-37.6-24.2-12.1を計時。脚色一杯とはいえ文句なしの好時計。
これは……!
最終追い切り前はまずは結果よりも内容重視で、というくらいの気持ちでしたが、結構な好時計に俄然色気も出てきた中、29日のレースにも無事出走が確定。
期待と共に迎える京都芝1600m新馬戦の出走馬は12頭。
新聞の印的に人気サイドと目されるのは、好内容の調教を連発しているレッドリガーレ(父モーリス)、格上相手の稽古を入念に重ねてきたサトノセプター(父Kingman)、好調ポエティックフレア産駒のフレアオブセンスなど。
ルナフィオーレは新聞での評価は低く、下から数えた方が早そう。陣営のコメント的にもかなり弱気な感じで、まずは経験を積んで、といった雰囲気を漂わせています。
ただ、某競馬サイトでも出走想定段階での予想人気はブービーくらいでしたが、最終追い切り後に出走馬確定した後の予想人気は急上昇していたので、実際にはもう少し人気するでしょう。
枠は7枠10番に決定。勝率は高めの枠ですし、ゲートにも若干不安を残しているので偶数番の外枠は悪くない条件。開催最終盤の荒れ馬場を利することが出来ればもっけの幸い。
シルバーステート産駒の過去3年コース実績は、複勝率はともかく勝率的には正直かなり不安。
逆に鞍上荻野極のそれは、騎乗回数が少ないので参考程度とはいえ優秀な勝率となっています。
総合すればデータ的なコース相性は可もなく不可もなく、といったところだと思いたい。
まあ欲が出てきたとはいえ、元々色々あった馬なので何より大事なのは無事に完走すること。
その上で先に繋がるような内容を見せてくれれば上々です。
頑張っておくれよ!
レース内容
当日は仕事だったので録画観戦。5レース時点の京都競馬場は晴れ、芝は良。
ルナフィオーレは484キロでの登場となりました。パドック映像に映っている範囲ではイレコミもなく、現状の力を発揮する分には問題なさそうです。
単勝最終人気はサトノセプター(2.7倍)が1番人気となり、差なくレッドリガーレ(3.0倍)が続きます。少し離れた7.8倍でフレアオブセンスとルナフィオーレが並びましたが前者が3番人気、ルナフィオーレは4番人気となりました。
前日からそこそこ人気していましたが最終的には10~12倍程度の5~6番人気くらいに収まるかと思ってましたが、思ったよりも更に人気に。期待に応えてほしいものです。
それらを確認した後、レース映像へ。大外ライゼシュトゥルムが枠入りする姿が映り、全馬準備完了。
ゲートオープン!
おっ!?
ルナフィオーレ、存外にいいスタート!
軽く気合を付けられるとそのまま前目を窺う態勢となり、内目からハナに立とうとするルクスキャンディの外に馬体を併せてほぼ並走するような形に。
とはいえ鞍上に積極的にハナを奪おうとする意志まではなさそうで、ルクスキャンディをそのまま先に行かせそう……と思ったら更に外から押し上げてきたライゼシュトゥルムの動きに押し出されるようにルナフィオーレも再び前に進出しかけましたが、もう一度ルクスに並ぼうかとなったところで鞍上が大きく引っ張るような仕草を見せて馬がアタマを大きく上げ、勢いを落として結局2番手の位置に収まりました。
大丈夫かいな……
折り合いがついていないのかと思いましたが、ルクスから半馬身差の2番手に落ち着いてからは掛かるような仕種は見られなくなり、とりあえず一安心。
すぐ後ろのライゼシュトゥルムと合わせて3頭で先団を形成し、レッドリガーレやサトノセプターらが入った2番手馬群に2馬身程の間を空けて3コーナーへ向かいます。
4コーナーへ向けても順位は大きく変わっては来ませんが、2番手馬群が差を詰め始めて先団最後方のライゼシュトゥルムとの差はほとんどなくなりました。サトノセプターは内目、レッドリガーレは外を回ってジリジリ前に進出開始。
一方ルナフィオーレは、逃げるルクスキャンディの外に並びかけようとしながら最終コーナーを回り、直線へ入ります。
先頭はまだルクスキャンディ、しかし外から迫るルナフィオーレ。鞍上荻野騎手のアクションが大きくなり、スパート開始!
よし行けー!
ルクスキャンディがしぶとく粘るものの、ジワジワ差を詰めるルナフィオーレ、残り200で馬体を完全に並べ、捉える!
先頭だ!
行けぇぇーー!!
しかしその頃にはすぐ外からレッドリガーレが来ている!
更に内ではルクスキャンディがまだまだしぶとく、差し返そうとしているか!?
うおおーー!!
ルナフィオーレにムチ! しかし離し切れない!
残り100、3頭が横並び!
勢いが優れているのはレッドリガーレか!
くうう!
そしてレッドリガーレがゴール前でグイッと抜け出したところに、外から何かが急激に脚を伸ばして前3頭を強襲、ルナフィオーレらを一気に抜き去ってレッドリガーレにも並んだところでゴールイン!
結果、優勝はレッドリガーレ。ハナ差の2着に急襲してきたメイショウテンク(6番人気)。
ルナフィオーレはそこから半馬身差の3着で入線し、クビ差4着にルクスキャンディ。1番人気サトノセプターは更にクビ差の5着でした。
結果
メイクデビュー京都(2歳新馬)
(京都・芝1600・良)
荻野極(55)馬体重484(初)
3着(12頭・4人気)
所感
惜しいいー!
一旦は先頭に立ったシーンもありましたし、かなり長く競り合い最終的にも勝ち馬からコンマ1秒差という僅差での敗戦なので、悔しさがまず先に立ちますが……。
それでも初戦としては充分過ぎるほどいい内容で走ってくれました!
懸念されていたゲートも問題なく、二の脚もついてスッと前に付けることが出来ましたし、これが今回だけのマグレでなければ今後大きな武器になるでしょう。
序盤にアタマを上げたシーンで折り合いがつかなかったのかと思いましたが、あれは「外側の馬の刺激があって馬もテンパッてイレギュラーでガリガリっと(荻野騎手)」なったということのよう。
実際その後は折り合いを欠くような場面はなかったので、過度に引っかかる気性であるということもなさそうです。
ただ、他馬を気にする面はちょっとあるのかなとは思います。今回最後の直線で3頭併せのような形の真ん中で抜け出し切れなかったのは、もしかしたらそのあたりの影響もあったのかもしれませんね。
今後馬群の中での競馬となった際にはやや不安かもしれません。
とはいえ全体の敗因としてはその辺の細々としたことよりも「まだ幼くて園児のかけっこのようなちょこちょこした感じ(荻野騎手)」という幼さの面が大きいようで、今日は持ち前のレースセンスだけで上位に来た印象だそうです。
つまり今後伸びしろしかない!
今回に関しては口向きも悪かったとのことですが、それも幼くて体が使えないがゆえのものだとのこと。
「(幼さが)解消されたら一気にまとめて良くなってすぐ勝ち上がれる馬だと思います」と言ってもらえているので、レースを経験して順当に心身の成長が進めば今後にも大いに期待してよさそうです!
なお、ゲート試験からデビューまで一気に駆け抜けてきたこともあり、今後は一旦放牧の予定。
流石に今から一からの作り直しを試みることは無いと思いますので、状態に問題なければそう長い休養にはならないはず(ルナフィオーレ的に問題なくても他馬との比較上問題ありとジャッジされて引き止められそうな気もしますが……そうはならないと思いたい)。
来年早々となるだろう2走目を楽しみに待ちたいと思います。
一時は暗闇の中に消えかけた月の花に希望の光が差し、期待の蕾がほころびを見せました。
待ちわびた開花の日は、きっとすぐそこ!
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報はYGGオーナーズクラブ様公式HPより許可を頂き掲載しております。)