こんにちは、まちかね太です。
9月2日の札幌5レース・メイクデビュー札幌(2歳新馬)(芝1500)に、広尾サラブレッド俱楽部での出資馬アスロスが出走しました。
広尾の名繁殖ステラリードの息子として大きな期待をしている馬ですが、それと同時に馬格面や気性面などで大きな不安を抱えている馬でもあります。
現状レイデオロ産駒が苦戦しているということもあり、個人的にはやや不安の方が勝る中で迎えたデビュー戦。
人気サイドですし勝ってほしいとは思いますが、とにかくまずは先が明るくなるようなレースをしてもらえれば。
頼んます!
以下、期待と不安をないまぜにして見ていたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・アスロス
アスロス
(牡2・レイデオロ×ステラリード by スペシャルウィーク)
栗東・矢作芳人厩舎

ここまでの戦績:初出走
レースまでの状況
広尾TC22年本募集の目玉として募集されたレイデオロ産駒の牡馬、それがステラリード21ことアスロスでした。
募集時点で既に複数の兄姉が重賞戦線で実績を残していたとはいえ、7200万円という文字通り目玉の飛び出るような価格での募集。
まあ想定の範疇内では
ありましたが……
22年5月中旬計測の馬体重が378キロと小柄だったこともあり、出資するかどうか少し迷いましたが、この世代の広尾募集馬で自分的出資基準を満たせる馬が多くなかったこともあって結局出資することにしました。
無事に育って
活躍してくれよ~!
そんなこちらの勝手な願いが届いたのかどうか、馬の方はその後大きなトラブルもなくスクスクと成長。
22年9月1日に様似木村牧場から育成場のシュウジデイファームへ移動し、初期馴致・騎乗馴致をつつがなく終え、11月上旬からBTCでの調教が開始されました。この頃の馬体重は420キロくらい。
そのまま年が明けてからも順調に調教が進められ、馬体重も徐々に増加の傾向(23年3月頃には450キロ超)と全体的にはいい感じで進められていきますが、このあたりから気性面の不安が顔を出してくるようになりました。
「この中間は何かを気にしてなのか、たまに頭の位置が高くなることがありました(2月17日近況)」「怖がりというか周囲を気にするような一面が見受けられます(3月17日近況)」「他馬と併せて逃避するようなことはしませんが、多少気にしてみせたり、少し敏感なところがあったりする馬です(3月31日近況)」「ちょっとした物音にもバーッと反応するなど、敏感なところはあります(4月14日近況)」などなど。
悪く言えば臆病なタイプではあるのでしょう。
しかし調整自体は順調にペースアップを重ねられており、5月12日近況では調教師から比較的早めのデビューを意識しているとの言葉があったとの報告もあり、不安と同時に期待も高まっていきます。
ところが6月9日近況で右前の球節に軽く疲れが出たことが告げられ、一旦小休止。
初めての頓挫らしい頓挫となりましたが、幸い大事にはならず同月後半には既に調教も再開され、影響は最小限にとどめられた様子。
ただし、この頃には以前と違う方向での気性不安がコメントの多くを占めるようになってきます。
それはコントロールが利き辛いというもの。
「いつも全開といったタイプでガーッと止まらずに行こうとします(6月23日近況)」「口や耳が敏感なタイプで頭の位置が高くなりやすく、コントロールが難しいタイプ(7月7日近況)」「気が勝っており、バーッと行きたがるような面がある(7月21日近況)」などなど。
馬具も色々試されたようですが、かえって逆効果と匙を投げられてしまったようで、ちょっと多難な感じです。
この頃にはレイデオロ産駒全般的に気性面に難しいところがあるということが周知され始めてきており、私自身もDMMで出資しているレイデオロ産駒(レイデラルース)が1番人気で迎えた初戦でレースにならずに惨敗したこともあり、この更新内容には不安が募ります。
大丈夫やろか……
一応、7月以降の近況では「終いを中心に少しずつコントロールが利くようにはなってきている」という内容の報告も同時に上がってはいますが、不安は不安。
それでも調教の進捗自体はやはり順調で、7月後半からは追い切りレベルの時計も出し、ゲートもなんら問題なさそう。
期待……してもいいのか?
不安と期待が同時に高まりこちらの情緒が混乱しそうな中、8月12日に札幌競馬場(函館競馬場の誤記? 次週近況での在厩地は訂正されています)へ入厩。
ゲート試験などが順調にいけば、9月2日の芝1500戦でのデビューを検討していると発表されました。
このあたりのスピーディーさはさすがに矢作厩舎です。
17日にはあっさりゲート試験に合格。一時はさらに予定を一週早めることも検討されたようですが、最終的には予定通り9月2日のレースでデビューすることが決定しました。
札幌最終週ではありますが、矢作厩舎所属の兄たち(カイザーノヴァ・キングエルメス・テラステラ)同様北海道デビューが叶うことに。
最終追い切り後の岡助手のコメントが「前進気勢があって動き自体は決して悪くないのですが、口向きやコントロール面に難しいところがあり、まだ真っすぐ走れないようなところもあります」というもので、不安点はそのまま残ってはいるものの、それまでの調教で跨っていた坂井瑠星騎手(レースでは松山弘平騎手騎乗)の感触は「兄カイザーノヴァのようなイメージで悪くない」ということだそうです。
新馬勝ちした兄にあやかりたいところ。
そして遂に迎えたデビュー戦は13頭立てに。
人気の中心となりそうなのは、いまや2歳戦で絶対正義となりつつあるスワーヴリチャード産駒の牝馬ノッツェドーロ。
アスロスはドナミント(父オルフェーヴル)、ベルフィーヌ(父マインドユアビスケッツ)あたりと2番手グループを形成する感じ。
他の有力視されている馬たちは皆牝馬なので、男子の意地を見せてほしいところです。
枠は3枠3番。
好走率は最高水準の良枠。外枠が明確に不利なコースなので、ライバルのドナミント(7枠)やベルフィーヌ(8枠)が外になったのも相対的に有利。
鞍上松山騎手は過去3年でこのコースでの騎乗3回なので相性を論ずるにはデータ不足ですが、1勝しているので苦手ではないでしょう。
レイデオロ産駒はこのコース出走歴なし。
サンスポの記事などでは「先手を取ってワンペースで行ければ」などという調教助手さんのコメントが紹介されていたりするので、陣営は行きたがる気性に敢えて逆らわず、スピードで押し切る展開を狙っていそう。
無論それが上手くいって勝利することを願いつつも、まずはレイデラルースの初戦のような形にならないことを祈って!
次へつながるレースを……!
レース内容
当日は所用がありましたが、レース発走の時間にはギリギリ都合がつけられたのでグリチャでリアタイ応援。
5レース時点の札幌競馬場の天候は晴、芝は稍重。
アスロスの馬体重は436キロ。育成時は一時460まで増えていましたが、本番ではこんなものでしょう。小柄ですが常識の範疇内。
パドック動画を確認している時間はありませんでしたが、あとから動画を見ると物見は少し多めでしたがゆったり落ち着いて周回していたようです。
人気はノッツェドーロ(2.2倍)、ドナミント(4.0倍)に次ぐ3番人気(5.7倍)。続くベルフィーヌ(8.7倍)までの4頭が10倍以下でした。
さあレースへ。2歳新馬戦ですがゲート入りはスムーズに進行。大外ベルフィーヌも収まり、準備完了。
ゲートオープン!
ヨシ!
ばらついたスタートでしたが、アスロスは好スタートを決めた組の中に居ます。しかし図抜けた馬もおらず、4頭ほどが横に並ぶ形の先頭争い。
アスロス鞍上松山騎手はアクションを大きめにしており、積極的に前を狙っている様子。
しかし、外側からスタート自体は良くもなかったスプリングノヴァが二の脚を利かせてドドッと押し上げ、アスロスら好発組を並ぶ間もなくまとめて交わして、一気にハナを奪っていきました。
競る間もなかったこともあってか、アスロスはそれ以上無理に行こうとはせず、枠なりに内目から好位を取る方向に。
外から上がっていったドナミントとタニセンラッキーも前にやって、4番手の位置に付きます。先頭からは3馬身程度。
向こう正面へ入り、タニセンラッキーが頭を上げて下がってきたりもしましたが、アスロスは引っ掛かる様子もなく淡々と自分の位置取りをキープ。
馬群は3コーナーから4コーナーへ。先頭はスプリングノヴァ、1馬身ほど離れた2番手がドナミントと展開は変わらず。
アスロスも変わらずその2馬身後ろの3~4番手グループの最内ですが、横にズラッと他馬が並びかけてきました。大外から上がっていくのはノッツェドーロ。
アスロスはちょっと窮屈な感じになっているか?
大丈夫か~!?
そうこうしている内に、逃げるスプリングノヴァは4コーナーへ向けてリードを広げていきます。
2番手ドナミントとの差を2馬身、3馬身と広げながら、単騎で直線へ。
そして固まっていた後続グループも直線に向けて追い出しを開始しますが、ここで手応えの差が如実に出て一気に馬群が崩壊。
アスロスの周囲はいきなりスカスカに。
逃げ馬を追って、最内を通るアスロス、馬場の真ん中を走るドナミント、大外を捲るノッツェドーロの3頭が間隔を開けて並ぶような形で直線へ向きます。
アスロスは最終コーナーを回る際にやや外に膨れてドナミントに近い位置まで行ってしまいましたがギリギリ接触まではせず、コーナーワークで単独2番手に上昇。
逃げるスプリングノヴァとの差は3馬身。
ドナミントは失速し、外から来るのはノッツェドーロ、そして後方からさらに外を追い上げてきたベルフィーヌ。
よし行け!
残り200、一旦外からキレそうな素振りを見せたノッツェドーロはすぐに勢いが止まり、アスロスには追い付けそうもありません。ベルフィーヌもアスロスに迫るまではなさそう。
しかし、前を行くスプリングノヴァも止まらない!
残り100を切っても彼我の差はそのままだ!
あ~無理かぁ~~
結局スプリングノヴァは最後までセーフティーリードを保ったまま、ゴールまで完逃。
アスロスも3番手以下には2馬身半差を付けましたが、勝ち馬にも2馬身半及ばずの2着で決着となりました。
結果
メイクデビュー札幌(2歳新馬)
(札幌・芝1500・稍重)
松山(55)馬体重436
2着(13頭・3人気)
所感
よく頑張ったのでは。
勝てなかったのは無論残念ですが、レース前に多大な不安を抱いていたことを考えると悪い結果ではないと思います。
敢えて言えば、スポーツ紙などで示唆されていたアスロスが取りたかった戦法を、まんま勝ち馬にやられてしまったのが痛恨と言えなくもありませんが。
しかし、引っ掛かる様子もなく最内から好位をキープ出来たということは、以前から言われていた「他馬を気にする」「コントロールが利かない」という気性面の不安両方を本番ではある程度克服できたことを示す結果だと言えるでしょうから、次走以降の上昇へ向けて大いに期待が持てるレース内容だったとすら言っても過言ではないでしょう。
もちろん、レース後の騎手コメントで「コントロール面でまだ難しいところはあります」とは言われてしまっていますので、いきなり不安が払拭されたわけではありませんが、それは当たり前。
少なくとも「まともにレースが出来る」「まともに走れば勝ち負け出来る力がある」という二点を示せたことは、今後の出資者の(というか私の)精神安定に大きく寄与してくれることでしょう。
これで心置きなく
「次に期待」と言える!
この後の予定はまだ出ていませんが、騎手からは「距離はこれくらいがイイのでは」というコメントも出ていますので、芝1400~1600くらいの条件に向かうことになりそうな気がします。
本州への移動も必要ですし体の小さな馬ですから、まったく体調に問題が無かったとしても早くて10月の京都開催くらいになるかなとは思いますが、そこは矢作厩舎のことですからなんとも言えない気も。
ともかく、今回のレース内容にはとりあえず安心しました。
これからも長く夢を見せてくれることを期待できる、いい初戦だったと思います。まずはゆっくり休んでおくれ。
次は期待だけさせてもらうのでヨロシク!
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報は広尾サラブレッド倶楽部様公式HPより許可を頂き掲載しております。)