こんにちは、まちかね太です。
6月22日の函館3レース・3歳未勝利(ダ1000)に、広尾サラブレッド俱楽部での出資馬アスゴッドとワラウカドでの出資馬カハンガハンガが出走しました。今回の記事ではアスゴッドにスポットを当てます(カハンガハンガにも少し触れています)。
3月のレースで9着に敗れた後に右前球節を傷め、繋靱帯炎の疑いがあると言われた時には引退の二文字も頭をよぎりましたが、結果的に捻挫だったという事で幸いそこまでの事態には至らず。
とはいえケガを負ったことには変わりなく、回復してレースに向かう態勢が整ったのは既に未勝利戦実施期間も最終盤に差し掛かろうかというこの時期に。
矢作師は勝ち上がりへ背水の陣を敷く舞台として北海道遠征を選択。
函館でダート戦を使うなら、選択肢は1000mか1700mの二択のみ。自分は今年2戦の内容(追走に手間取り気味)から短縮するくらいなら延長の方が勝ちの目があるのではと思っていましたが、陣営が選んだのは1000m戦。
迎えた前走では、やはり追走には若干苦労したように見えたものの直線ラストで猛然と脚を伸ばし逃げ馬に迫りました。
が、僅かに及ばずクビ差の2着に惜敗。
そして陣営は次週6月22日の同条件戦への連闘を敢行してきました。
今度こそ決めたい!
以下、一刻も早く安心させてくれることを願って見ていたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・アスゴッド
アスゴッド
(牡3・モズアスコット×ゴッドフロアー by ハーツクライ)
栗東・矢作芳人厩舎

ここまでの戦績:10戦0勝(0・3・1・2・3・1)
前走:6月15日・3歳未勝利(函館・ダ1000)2着(→レース記事はこちら)連闘
レースまでの状況
惜敗した前走後に「上がりの状態を確認しながら、同条件への続戦を意識していく予定」とのコメントが出ていたので、今までの傾向から十中八九連闘もしくは中1週での出走となると思っていましたが、予想通り次の水曜日の出走想定にアスゴッドの名前がありました。
ただ同時に、14日の1000m戦に出走していた同厩かつ同じ広尾所属、ついでに鞍上も同じ古川奈穂騎手のストラテージュ(こちらも出資馬)の名も想定にはあり、当週は1000m未勝利戦は一鞍のみの為にどちらかは次週に回すのだろうとも思われ、自分としてはストラテージュの方が連闘・アスゴッドは中1週となるのではという予想だったのですが、結果は見事にハズレ。
アスゴッドの方が22日のレースへ連闘敢行となり、ストラテージュは中2週となる7月5日の同条件戦へ向かう事になりました。
とはいえ自分のチームとしてはワラウカドのカハンガハンガも22日のレースに出走するので結局2頭出しは免れられず、正直この時期の未勝利戦に複数頭出しになるのは機会損失の観点では残念極まりなくはありますが、こうなってしまったからには両馬ともに健闘を祈るのみ。
目指せワンツー!
というわけで迎えた22日の1000m未勝利戦、出走頭数は当然フルゲートの12頭。
中心視されているのはアスゴッド自身。
同条件の前走では若干距離不足感があったとはいえ勝ち馬にクビ差まで迫り、時計的にも優秀。3着以下は5馬身千切り捨てており、前走と同じだけ走れさえすれば今回こそ順番が来てもいいはず……、と客観的に見てもそうなのでしょう。
新聞紙上ではほぼグリグリと言ってもいい予想印を集めています。
対抗格に推されているのははショウナンラリー(父ナダル)。
アスゴッドに負けず劣らず堅実な走りを続けており、ダート1200~1300では8戦して2着3回3着2回という実績を誇る馬。
1000mは初めてですが逃げ馬タイプでもあり、脚質的にもここではアスゴッドの前に立ちはだかる大きな壁になりそう。
他では、府中マイルの新馬戦3着の実績がある外国産牝馬エンジェルラダー(父Nyquist)、3走前に2着歴のあるローレルゼロ(父ブルドッグボス)、アスゴッド同様連闘してきたゴッドテソロ(父フィエールマン)やメイショウユウモウ(父ゴールドドリーム)といったあたりに印が散っているようですが、彼らは好走時にも上位馬と着差が開いている場合が多く、今回も上位2頭を脅かすまではどうでしょう。
逆転があるとすれば、それこそ初ダートとなるカハンガハンガが望外の適性を見せた時くらいでしょうか(人気薄ですが、そうなってくれればそれはそれでもちろん嬉しい)。
まあアスゴッドとショウナンラリーの一騎打ちの構図と見るのが妥当でしょう。
枠は4枠4番に決定。好走率はイマイチな枠ながら、先週と同じ枠番なので問題ない……と言いたいところですが、前走押していってようやく4番手追走の形を取ったアスゴッドには、包まれる危険を考えるとやはり不安な枠。
一方いつもスタートが良いカハンガハンガが大外に入り、出資馬2頭の枠は完全に逆の方が良かった感。なかなか都合よくは行きません。
しかし騎手・父産駒のコース相性データは良好。
鞍上古川奈穂騎手は全体成績では正直苦戦気味ですが、こと函館ダ1000mに関しては騎乗機会の半数近くで連対まで持ってきているという十八番コース。
モズアスコット産駒も、出走機会が少ないので参考程度とはいえコース好走率は高く、前走でアスゴッドを破ったのも同じモズアスコット産駒。
騎手成績・父産駒成績ともに、今回のアスゴッドの走りで更にアベレージを上げる手伝いをしたいところ。
アスゴッドは今までの経緯を見る限りでは使い込んでいくとメンタルが煮詰まってくるタイプのようで、本質的には短期間での連戦が向いているようには思えませんので、連闘を掛けてきたからにはここで決めてしまいたい。
スタートを決めて包まれずに先行さえできれば、勝利はきっと目の前!
どうか頼んます!
レース内容
レース当日は他の出資馬のレース観戦のため阪神競馬場に行っていたので、阪神競馬場のゴール前でスマホでのグリチャ観戦。
阪神は真夏のような暑さに見舞われていましたが、函館は前日夜に雨が降っていたようで、それは上がっていたものの3レース時点の天候は曇り、ダートは重。
レース前は阪神3レースのパドックを見ていたので、函館3レースのパドックは発走直前に録画で確認。アスゴッドは前走比マイナス4キロの500キロで今年に入ってからの最少馬体重を更新しましたが、細くは見えません。テンションも大丈夫そう。
単勝人気はアスゴッドが終始1番人気で一時は1.4倍くらいまで行っていましたが、最終的には1.8倍。ショウナンラリーが2.7倍で続き、エンジェルラダー7.8倍までが10倍以下。
ちなみにカハンガハンガはダート未知を買われたか、意外にも4番人気でした(といっても20.9倍でしたが)。
そして迎えた発走時間、枠入りは順調。最後に大外カハンガハンガもゲートに導かれ、全馬準備完了。
ゲートオープン!
んん~
好発馬を決めた外枠勢に比べ、アスゴッドを含めた内枠組は微妙なスタート。
鞍上古川騎手は今回も押して前に行こうとする素振りを見せていますが、アスゴッドの反応はあまり芳しくなさそう。
外枠からハナを争うミヤマイルス・ショウナンラリー・エンジェルラダーらから2馬身ほど置かれた5番手くらいの位置を他馬と固まって追走していく形に。
んんん~
しかも周囲の馬からも徐々に置かれ気味となっているような……?
大丈夫か……?
ああっ!??
少しずつ後退していくようなアスゴッドを心配しながら見守っていたその時、その外に居た馬が体を沈めるような格好で一気に失速!
カハンガハンガ……!?
ああ……
どう見ても重度の故障を発症したとしか思えない形で止まっていく出資馬の姿に衝撃を受け、それでもなんとかレースに目を戻した頃にはもう各馬が4コーナーを回るところ。
アスゴッドは外を回して上がって来てはいたようですが、先頭から6馬身ほどはありそうな絶望的な位置に。
……
こっちもダメなんか……。
無力感に襲われながら迎えた残り200地点。
その手前でムチが入るもアスゴッドはまだ6番手、先頭に抜け出したエンジェルラダーとの差は依然5馬身ほどあるか。
……
しかしアスゴッド、ここから加速!
すぐ前に居たメイショウユウモウ、ローレルゼロに一気に追いつき、交わす!
先頭争いから脱落してきたショウナンラリーもパス!
3番手集団からいい脚で前に迫ろうとしていたカービスベイを、その外からそれを上回る脚で並び、交わして!
……!
残るはエンジェルラダー、ゴールまで残り数十mでは絶望的な2馬身の差を!
飛ぶような完歩で!
迫る!
並ぶ!
馬体を併せて!
ゴールイン!!
交わした!?
中継映像ではギリギリ交わしたように見えましたが……。
そして流れるスロー映像で、アスゴッドがエンジェルラダーを交わしているのを確認。
おおお……
優勝はアスゴッド!
ハナ・アタマの勝負のように見えましたが、確定したエンジェルラダーとの差は意外にもクビ差。1馬身1/4差の3着に10番人気カービスベイが入りました。ショウナンラリーは5着。
結果
3歳未勝利(函館・ダ1000・重)
古川奈(54)馬体重500(-4)
1着(12頭・1人気)
所感
明日が繋がった……
未勝利戦終了までの時期的な意味でもレース内容的にもギリギリだったかもしれませんが、11戦目にして遂に勝ち上がりを達成!
序盤から中盤にかけては理想とは程遠い位置取りとなってしまい、直線に入った時にはもうあきらめの境地でしたが、函館の短い直線で一気に差し切ってくれるとは……。
前走も最後は脚を伸ばしていたとはいえ、今回の目が覚めるような末脚にはビックリ。
これでダート1000m戦では2回続けて上がり最速で連対。無論相手関係もあるでしょうが、以前までは前に行きつつも末を甘くして惜敗続きだったことを考えれば、追走に苦労するとはいえむしろ適性はこの距離の方が上なのかもしれません。
ダート1000mを選択した時に「1700なら追走が楽なのに……」とか、連闘となった時に「テンション大丈夫?」とか思いましたが余計な心配でした。
神と称されることもある矢作師の采配に疑問を持つなど……。
大変おこがましゅう
ございました。
というわけで、見事な采配で明日を繋ぐ勝ち上がりを果たしていただいた矢作師はじめ厩舎スタッフの皆様、その一員でもあり直線では秘めた末脚を引き出してくれた古川奈穂騎手、ケガの回復後に短期間で勝ち負けできる状態まで馬を仕上げてくれた外厩の皆様、そしてクラブ関係者の皆様には大いに感謝を!
そしてケガの直後はもう厳しいかと思われた状況、そして今回のレースでも残り200前まではもう厳しいかと思われた状況、様々な苦境を覆して勝利の栄光を掴んだアスゴッドの健闘に、限りない感謝を!
ありがとうありがとう!
なお、競走中止となったもう1頭の出資馬カハンガハンガは、残念ながらそのまま天に召されることになりました。
クラブも違いますし本来的には縁もゆかりもない関係性ですが、こと私の中に限っては同じチームの同期生。
益体も無い感傷に過ぎないのは承知の上で、アスゴッドには志半ばで散った彼の分まで、これからもタフに長く走り続けてくれることを願っています!
想いを連れて、また明日へGO!
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報は広尾サラブレッド俱楽部様公式HPより許可を頂き掲載しております。)