こんにちは、まちかね太です。
9月26日の船橋11レース・Road to JBC サッポロビール盃 第28回マリーンカップ(Jpn3・ダ1800)に、広尾サラブレッド倶楽部での出資馬アンモシエラが出走しました。
ダート三冠初年度のクラシック戦線を牡馬相手に戦い続けた春を終え、一息入れて迎える秋初戦は、自身初めてとなる牝馬限定戦。
ライバルには牝馬重賞勝ち馬や古馬相手の条件戦を勝ちぬいてきた馬たちが揃いましたが、世代トップの牡馬たちと走ってきた貫禄を見せつけて欲しいところ。
舞台はブルーバードCを勝利した時と同じ船橋1800。春はなかなか戻り切らなかった馬体も回復し、お膳立ては整いました。
勝って女王の座に名乗りを!
以下、JBCに向けて好発進してくれることを信じて見ていたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・アンモシエラ
アンモシエラ
(牝3・ブリックスアンドモルタル×サンドクイーン by ゴールドアリュール)
栗東・松永幹夫厩舎

ここまでの戦績:10戦3勝(3・3・1・0・1・2)
1着-ブルーバードC(Jpn3)
2着-羽田盃(Jpn1)、京浜盃(Jpn2)
3着-東京ダービー(Jpn1)
前走:6月5日・東京ダービー(Jpn1・大井・ダ2000)3着(→レース記事はこちら) 中15週
レースまでの状況
前走で春のキャンペーンを終え、リフレッシュの為6月7日にチャンピオンヒルズへと放牧。
若干硬さはあるものの問題視する程では無いという事で、暫くは軽いキャンター調整で骨休め。
夏場が得意では無さそうという見解は持たれながらも猛暑の中でも体調を崩すことは無く、7月には馬体重も500キロを超えるところまで回復してきました。
7月後半からは、秋に向けて15-15での乗り込みを開始。
目の周りが黒ずみを心配された時期もありましたが、電解質サプリメントの投与や背腰へのショックウェーブ治療などでケアされ、状態は良化の方向へ。
8月半ばには馬体重は520キロまで増量して余裕のある体つきとなり、暑さ対策として午前3時ごろに調教してもらっていることもあってか、その後も順調。
そして8月30日に無事栗東に帰厩となりました。帰厩後の9月5日の馬体重は502キロ。
以後は秋最初の目標となる9月26日のマリーンC(Jpn3・船橋・ダ1800)へ向けて調整を重ねられていきます。
中間には「もともと左脚の出があまり良くない感じではありました」(松永幹師)と若干気になるワードも出ましたが、気にするほどではないとのことですし、「身体が大きくなって、春と比べてもだいぶ成長したのでは」「タイムも動きも良く、全体的には順調」と状態は良さそう。
それからも問題は起こらず、そのまま無事にマリーンCへの出走も確定。
輸送による馬体減の懸念は拭い去れないものの、馬の成長に加え牝馬限定戦ということもあって、近況コメントからは陣営も自信を持っている様子が窺えます。
初っ端から期待出来そうやね!
ダート路線の再整備に伴い今年から3歳馬限定のレースとなったマリーンCの出走馬は、アンモシエラも含めて6頭。
1着馬にJBCレディスクラシック(今年は11月4日の佐賀1860mで施行)の優先出走権が与えられる実質トライアル競走ですが、地方馬の多くが回避して少々寂しい頭数となりました。
そんな中で中心視されているのは我らがアンモシエラで、ほぼグリグリの大本命という扱い。
春の実績・戦ってきた相手を考えればまあ当然の評価ではあるでしょう。
うむ、良きに計らえ!
それに対抗する形になっているのは他のJRA所属馬3頭で、中でも前走で関東オークス(Jpn2)を2着に7馬身差を付けて逃げ切ってきたアンデスビエント(父ドレフォン)が最右翼か。
続くのはここまで4戦3勝、スタートに不安があるものの鋭い末脚で1勝C・2勝Cを連勝中のテンカジョウ(父サンダースノー)。
底が見えていない未知の魅力が一番あるのはこの馬ではあるでしょう。
もう1頭の中央馬クラヴィコード(父ロードカナロア)は上位3頭に比べると安定度で見劣りますが、この馬もここ2走を連勝中と勢いに乗っており、決して侮れる存在ではありません。
地方馬は、前走8月27日のアレキサンドライトC(大井・ダ1700)で1・3着してきた地元船橋所属のザオ(父シニスターミニスター)と大井所属のフォルトリアン(父ベストウォーリア)が出走。
前走を7馬身差で圧勝してきたザオには一角崩しの期待もかけられています。フォルトリアンは正直厳しいでしょう。
なお6頭という少頭数ながら、その内前走で逃げていた馬が3頭。
アンモシエラ、アンデスビエント、クラヴィコードの中央3頭ですが、アンモシエラは本来逃げに拘る馬では無く、ブルーバードCや京浜盃のように先行ちょい差しの形で進めればいいだけの話。クラヴィコードも似たようなものでしょうか。
ハナに拘るだろうアンデスビエント(と場合によってはクラヴィコード)をマークして自分から早めに潰しに行き、早々に抜け出してそのまま、というのが理想的な展開ですが、そう考えると後ろからタイミングを見計らってくるだろうテンカジョウが展開的には一番怖い相手かも。
漁夫の利をかっさらわれないようにだけは注意!
枠は2枠2番。コースのデータ的には好走率が図抜けて最悪の枠ですが、6頭立てですしそう気にする必要も無いか。
種牡馬産駒・鞍上坂井瑠星騎手の過去3年コース実績は共に1勝ながら、それはアンモシエラのブルーバードCでのものなのでそれも問題なし。
いずれにせよ実力発揮を妨げる要素は特に無さそうです。
風(ビエントは「風」の意)を制してライバルの天下取りを阻み、夜の海に嵐を起こせ!
さあブルーバードCの再現だ!
レース内容
レース当日の天候は晴れ、馬場は良。
アンモシエラは前走比プラス10キロの498キロで登場。欲を言えば今後の続戦に備えてもう少し維持できていれば良かったですが、増えたこと自体は歓迎。
パドックでは終始クビを大きく上げ下げしてチャカ付いている様子。いつものことと言えばいつものことですが……。
まあそれで力が発揮できないようなことはこの馬には無いでしょう。
最終的な単勝オッズは1.6倍でアンモシエラが1番人気。2番人気はテンカジョウ(3.1倍)となり、アンデスビエントは3番人気(4.7倍)。展開面の有利不利を見込まれての評価でしょうか。10倍以下のオッズはこの3頭までとなりました。
本場馬入場以降も進行はつつがなく、6頭のゲート入りも問題なく大外のテンカジョウまでスムーズに収まり準備完了。
ゲートオープン!
ヨシ!
アンモシエラ、好スタート!
鞍上坂井騎手はやや気合を付けて前目に行こうとしているようです。
内の1番クラヴィコードはダッシュが付かず、すぐ外の3番アンデスビエント鞍上田口騎手は大きく手綱を動かして先手を主張する構え。
これはすんなり2番手追走という形に納まりそうか。
……ん?
ところがカメラが後方まで一巡して前に戻っても、まだアンモシエラがアンデスビエントよりやや前に出る形で併走しています。
既に坂井騎手の手は動いていませんが、アンデスビエント側に行く気が無いのか?
そのまま2頭が並走してホームストレートを突っ切り、3番手ザオ以下に5馬身以上の差を付けて1コーナーへ突入。
かなり外へと膨れ気味にコーナーを回って行く間に内側のアンモシエラがコーナーワークで完全に前へ出て、そのまま向こう正面へ。
しかしアンデスビエント鞍上田口騎手はここで手綱を動かし、アンモシエラに遅れないようぴったり半馬身差で付いてきます。
ええ~
アンモシエラは譲らず先頭をキープしたまま向こう正面を走って行きますが、アンデスビエントも押っつけ押っつけながら相変わらずくっついてきました。
そうこうしている内に後ろのザオとクラヴィコードが差を詰めてくる動きを見せ、3角手前で4頭がほぼ一団になる形に。
えええ~~
この展開はよろしくないのでは?
3コーナー、逃げるアンモシエラに外から一気に被さるように並びかけて来るザオ。アンデスビエントはここでもうこらえきれず後退を開始し、代わってクラヴィコードが前2頭の1馬身後ろの単独3番手へ。
ザオに迫られたアンモシエラ、鞍上坂井騎手の手が忙しく動き始める!
4角ではかなり大きなアクション、アンモシエラの反応は鈍いのか!?
なんとか~~!!
これまでは一度手応えが怪しくなってもしぶとく盛り返してきたのがアンモシエラ、どうにか今回も……!
しかし4角を通過する時にザオに抜け出され、直線に向いた時には既に2番手に後退。
ここからの巻き返しは厳しいか!?
いつの間にかテンカジョウもすぐ後ろまで進出、その外にクラヴィコードも続いている!
頑張れぇ~~!!
残り200、先頭は完全にザオ。外から襲い掛かるテンカジョウ!
内で粘るアンモシエラ、しかしもう余力が……!
ああ~~~
テンカジョウが突き抜けていくのを見送る事しか出来ず、後はゴールまで流れ込むのが精いっぱい。
優勝は、勢いのまま差を広げて圧勝したテンカジョウ。5馬身差の2着に最後外からジリジリ脚を伸ばして来たクラヴィコード。更にアタマ差の3着にザオ。
アンモシエラはザオからも2馬身半遅れ、4着に完敗。なお、アンデスビエントは大差の最下位に終わっています。
結果
マリーンC(Jpn3)
(船橋・ダ1800・馬場状態)
坂井(55)馬体重498
4着(6頭・1人気)
所感
……ナニコレ?
競馬に絶対はないとは言え、まさか3着すらも外すとは流石に想像の埒外。
別に逃げに拘る馬でも無いのにアンデスビエントと競り合って共倒れになるとか、なんというク○騎乗……とレース直後は思ったりもしたのですが、よくよくレースを見返すと坂井騎手は最初に少し気合を付けた以外はそんなに積極的に主張している感じでもないですね。
一度勢いがついた分を引っ張ってまで緩める気は無かったのでしょうが、向こうが行く気なら行かせるつもりだったようにも思えます。
どちらかと言うと、すんなりハナを取れず手応えで見劣るのにも関わらず、ずっとちょっかいだけ掛け続けてきた挙句に自分の騎乗馬を大差完敗させた田口騎手のクsゲフンゴホン、に巻き込まれた貰い事故という見方の方が正解に近い気も。
まあ向こうもオーダーなどがあったのかもしれませんので、仕方ない部分はあるかもしれませんが。
結局、
・ハナ争いするかもしれなかったクラヴィコードがダッシュつかず、前に行ったのがアンモシエラだけになってしまった。
・アンデスビエントが意外に行き脚が付かず、最初のコーナーを迎える前にすんなりハナに立てなかった
・こちらの方が内枠だったため引くに引けず、結果的に競り合いに発展してしまった
・後続(特にザオ)が仕掛けてくるタイミングが早かった
などが重なって、ことごとく逆風となってしまった形でしょうか。
仮にアンデスビエントとの枠の内外が逆だったならホームストレートの時点で前を譲れていたかもしれませんし、少なくとも1角のコーナーワークで前に出たのはアンデスビエントだったでしょうから、そこからは2番手追走で進めて行けたはず。
序盤がいかに厳しい流れでも、その展開なら結果も多少は変わったのでは。
6頭立てでも枠が結果を左右するという事はやっぱりあるようですね……。
言っても詮無き事ですが。
ともかく運は無かった……。
いずれにせよ2ハロン目に10.8を計時するような狂気のペースで逃げ切れと言うのも酷な話。
アンデスビエントが勝ち馬から5.6秒差の大敗を喫したことを考えれば、1.6秒差の4着に踏みとどまれただけでも実力の一端は示せたとも見れるでしょう。
上位馬、特にテンカジョウには離された負けにはなりましたが、向こうはこちらとは逆に完全に展開の利がありましたし、この一戦で力関係が変わったと見なせるものではありません。
レース後コメントでは「まだ良い頃のデキにはなかったのかもしれません。今日のところは休み明けかな」という鞍上のコメントが出ていましたが、それなら尚更よく頑張ったというもの。
まあどちらかと言えばそのコメントは、すんなりハナに立てずに早々に後退したアンデスビエントの方がふさわしい気もしますが。他人事ながら今後に悪影響が出ないことを祈ります。
さて気を取り直して。
今回は残念な、ええそれはもう残念な結果に終わってしまいましたが、まだ秋初戦が終わっただけ。
JBCへの優先権がもらえず、現状では本番に出走できるかどうかの瀬戸際という状況ではあるようですが、次走がどこになるにせよ叩いての上積みもあるはずですし、今度こそ真価を発揮してくれることを信じて次を待ちます!
まだまだ先は長い!
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報は広尾サラブレッド倶楽部様公式HPより許可を頂き掲載しております。)