こんにちは、まちかね太です。
3月16日の中山11レース・第74回スプリングステークス(G2・芝1800)に、DMMバヌーシーでの出資馬キングスコールが出走しました。
衝撃のレコード勝ちデビューから8ヵ月、骨折明けの復帰戦として選ばれたのは皐月賞トライアルのG2レース。
常識的には厳しすぎる状況で、仕上がり状態も完調には至らずとの報も流布される中、それでも人気サイドに推されての再出発。
必然、出資者側も新しい情報が出てくるたびに一喜一憂の喧騒状態に。
おのおの見解の是非はあれど、こうなること自体がキングスコールの素質を誰もが認めているからこそのもの。
こちらはその力を信じるのみ!
龍吟雲起、英雄ひとたび起てば衆士これに従えり!
一介の出資者たる我らは帰ってきた王の力を信じ心を寄せて、ただ共に夢を見たいと願うだけ。
以下、力の片鱗を見せて大舞台への権利を勝ち取って欲しいと願って見ていたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・キングスコール
キングスコール
(牡3・ドゥラメンテ×レインオンザデューン by Frankel)
栗東・矢作芳人厩舎
ここまでの戦績:1戦1勝(1・0・0・0・0・0)
前走:24年7月21日・メイクデビュー札幌(2歳新馬)(札幌・芝1800)1着(→レース記事はこちら)中33週
レースまでの状況
昨年7月の新馬戦レコード勝ちの後はシュウジデイファームに放牧に出され、両前ソエにPRP治療を施しつつ8月31日の札幌2歳Sへの出走を目指して調整されていましたが、レース当週にソエの状態を鑑みて回避することに決定。
その翌日、ソエでは無く左前球節が気になってレントゲン検査を行ったところ骨が剥がれている箇所が見つかり、見舞金3ヵ月相当との診断が下され療養に入りました。
レースに出る前に見つかったのは
不幸中の幸い、と思うしかない……
9月初旬には左前第1指骨のクリーニング手術を無事に終え、予後は良好。
シュウジデイファームで11月からは騎乗運動を再開し、12月には坂路入り。
故障発症当初に言われていた「目標は年内復帰、現実的には年明け」という目算には足りませんでしたが順調に調整を重ね、12月25日には本州のチャンピオンヒルズに移動しました。
当初はそこから1ヵ月程度で栗東に送り出す心算で、復帰戦としては2月9日のきさらぎ賞が候補にあったようですが、状態の良化は存外にスローで予定はどんどん後ろ倒しに。
1月半ば頃に一旦は3月9日の弥生賞を目標にするという方向で固まりかけましたが、2月になってから結局さらに1週遅らせて3月16日のスプリングSでの復帰を目指す方針に変わりました。
状況の推移を見ているだけだとなかなか上手く事が運んでいないようにも見えるものの、チャンピオンヒルズでのコメントは裏腹にかなり強気なものが多め。
自分は基本的に育成・外厩でのコメントは親バカ視点でのものが多いと思っていますので、特に「この馬は強い」系のものについては話半分程度も真に受けはしません(じいちゃんばあちゃんが「ウチの孫は将来プロスポーツ選手! えらい科学者!」と言っているようなものと、ヌルく受け止める方針)が、幾分気が楽にはなります。
言われた通りになると
ええなあ~。
そして2月25日に遂に栗東に帰厩(というか初入厩)。翌日から調教を開始し、復帰に向けての最終調整に入ります。
厩舎では背中の安定感を褒められるなど素質は高く評価してもらえているようですが、身体の緩さなどの指摘も貰いました。
レース1週前追い切りとなった3月5日の追い切りでは、CWコース(不良、位置6)を藤岡騎手騎乗で一杯に追って82.5-66.7-51.7-36.9-11.5。
併せた古馬オープン馬に(相手は強めだったとはいえ)追走から先着し、時計も悪くないように思えましたが、陣営のトーンはむしろ下がり気味で、レースに向けては騎手・調教師ともに「まだ重い」「地力に期待」というようなコメント。
ゲート練習などで垣間見せる賢さも、気性的な問題でレースを止めてしまう事に繋がりかねない諸刃の剣的なものとして見られている様子。
とはいえこれらの慎重な現状評価も、高い期待の裏返しとも言えるもの。
現に、レース前週末に特別登録馬が発表(なおこの時点でフルゲートに満たなかった為、出走は確定)されて以降、常に有力馬の1頭としてメディアを賑わし続けることになります。
普通の1戦1勝馬でさえロクに上位に来ることのないレースで、昨夏以来の骨折休養明けという条件が付くのですからら、本来ならハナから論外視されていてもおかしくない状況。
しかも矢作師らは仕上がり途上であることを包み隠さずメディアに話していますので、尚更です。
それでも最有力候補の一角を占める評価を貰っているのですから、出資者の欲目なくとも素質の高さに疑いはないという事なのでしょう。
ならば信じるのみ!
もとより出資者に出来ることなどそれだけであれば、逆境を跳ね返してくれることを信じて見守るのみです。
レース当日は雨になりそうな予報が出ているので更に試練ではありますが、「キングスコール」の名に懸けて乗り越えてくれることを願います!
12日のCWでの最終追い切りでは併せた相手に遅れましたが、1週前追い切りでしっかりやっていた分の余裕残しで無理しなかっただけとのことなので問題なし。
そして遂に迎える復帰戦、第74回スプリングS(G2)。皐月賞への3枚の切符を目指して出走してきたのは12頭。
最有力視されていたデンクマールこそ心房細動で回避となりましたが、他にもキングスコールの前に立ちはだかる壁はまだまだ残っています。
まずはピコチャンブラック(父キタサンブラック)。
昨年アイビーSでマスカレードボールの2着とし、続くホープフルS(G1)では3番人気に推されていた馬(13着)。ここはそれ以来のレース。
そして、この2月にデビューしてあっという間に2連勝を飾ったマテンロウバローズ(父ロジャーバローズ)。
今までの2戦は共にマイルで、ここは距離延長となりますが、レースの好走データ的にはこの馬を後押しするものが多い模様。
更にキングスコール同様、1戦1勝で臨んできたダノンセンチュリー(父フィエールマン)。
2月の東京芝1800戦を逃げ切ってきた、セレクトセール2億越えの遅れてきた大物候補。
キングスコールは、彼らと共に上位人気を形成しています。
1番人気になる可能性もありそうですが、あくまで有力候補の一頭と言う感じ。
他に一角崩し候補としては、レーヴブリリアント(父スワーヴリチャード)、ジェットマグナム(父ヘンリーバローズ)、スワローシチー(父ミッキースワロー)、フクノブルーレイク(父ウインブライト)などもそこそこ評価を集めている様子。
先週行われた弥生賞に比べるとメンバーレベルは軽く、その分混戦というのが事前のレース評と言えるでしょう。
これなら充分以上にやれるはず!
枠は6枠7番。久々だけに偶数番が良かったですが、複勝率はともかく勝率は他枠と遜色ない枠なので最悪では無さそう。
ドゥラメンテ産駒の過去3年コース実績は可も不可もなしレベル、鞍上藤岡騎手のそれはデータが足りずに参考外。
ただ今回は道悪必至なので、まずそこにどれだけ対応できるかが最初の焦点になるでしょうか。
まずは無事に、出来ればいい結果を!
レース内容
レース当日はやはり雨模様となり、芝は重、ダートは不良の状態でスケジュールが進行。
11レース時点の天候は小雨表記でしたが、芝はもちろん重。ここまでのレースで競走中止や大差負けする馬も多く出ており、馬場状態はかなり悪そうです。
ホンマまずは無事に!
キングスコールは前走比プラス2キロの496キロで登場。二人引きで歩く姿は先入観があるせいか若干丸く見えなくも無いですが、メンタル的には暴れ出すようなことは無さそう。現状での力は発揮できるでしょう、多分。
単勝人気はやはり上位拮抗となりましたが、最終的にはキングスコールが1番人気(3.8倍)。以下ピコチャンブラック(4.1倍)、ダノンセンチュリー(5.3倍)、マテンロウバローズ(5.7倍)と続き、この4頭が10倍以下。
本場馬入場・輪乗りとつつがなく進行し、枠入りも順調。久々のキングスコールもすんなり収まったようです。
大外スワローシチーも収まり準備完了し、
ん?
キングスコール、横を向いてそしてクビを下に振って、
ゲートオープン!
あああっ!!
最悪のタイミングでゲートが開き、キングスコールは飛び上がるような形で完全に出れ!
同じく出遅れたスワローシチーが後ろにいるのみで、のっけから後方になってしまいます。
それでも鞍上藤岡騎手が馬の進路を外に持ち出すと、前を追いかけすぐに上昇。
1コーナーでは外目8番手くらいまで上がり、ハナに立ったダノンセンチュリーから6~7馬身と、そう差のない位置には付けることが出来ました。
ピコチャンブラックやマテンロウバローズはキングスコールの前、全体の4~5番手くらいの位置。
ダノンセンチュリーが引っ張る馬群は2コーナーから向こう正面へ。
隊列はこれで確定し、しばらくこのまま流れていくかと思いきや、向こう正面半ばで動きが。
後方から早くも前に動き出そうとしている黒い勝負服。
キングスコール!
キングスコール、ここで動き出しを開始!
マジか!
すぐ後ろに居たフクノブルーレイクを引き連れ少しずつ前に動いていったキングスコール、残り1000標識を超えると一気にその速度を上昇!
そのまま先頭まで押し上げようかと言う勢いでしたが、一度は交わしたピコチャンブラックが呼応するかのように自身も前へと進出。
3コーナーではピコチャンブラックがダノンセンチュリーを外から交わして先頭に立ち、キングスコールはそれ以上は捲らず3番手に落ち着きました。
ピコチャンブラックと抵抗するダノンセンチュリーが並走して3コーナーを回って行き、キングスコールは2頭から2馬身ほど後をクモヒトツナイと並んで追走。すぐ後ろにはフクノブルーレイクとニホンピロデヴィン。
しかしキングスコール鞍上藤岡騎手は既に手が動き始めている!
苦しいのか!?
それでも前との差をジリジリ詰めつつ4コーナーへ向かう中、キングスコールの外からフクノブルーレイクが来た!
勢いはあちらの方が上、これに外から被されては……!
……頑張ってくれ~~!
先頭ピコチャンブラックから1馬身程度の差で直線へ!
ここまで余裕たっぷりに来ていたピコチャンブラック、満を持して追い出しを開始!
ジワジワ後ろを引き離す!
4角でキングスコールを交わしたフクノブルーレイクが追いかける!
そしてキングスコールは……!
キングスコールは、まだ頑張っている!
2頭には離されつつあるも、止まらず頑張っている!
残り200、4番手! 逃げていたダノンセンチュリーの脚色は既に鈍く、これは交わせるか!
頑張れぇぇーー!!
しかし内から何か来た! マテンロウバローズ!
残り100、マテンロウバローズ、ダノンセンチュリー、キングスコールが3番手で並ぶ!
頑張れぇぇぇーーー!!
ダノンセンチュリー、脱落!
内マテンロウバローズ! 外キングスコール!
並んで! 競って!
そして抜けたのは!
キングスコール!!
ヨッッッし!!
ここでゴール!
スプリングSを制したのはピコチャンブラック。クビ差の2着にはフクノブルーレイク(7番人気)。
キングスコールは更に1馬身3/4遅れの3着となり、この3頭が皐月賞の優先出走権を獲得。
マテンロウバローズはキングスコールからクビ差の4着となりました。
結果
第74回スプリングS(G2)
(中山・芝1800・重)
藤岡(57)馬体重496(+2)
3着(12頭・1人気)
所感
よくやってくれました!
3~4角の手応えから直線は馬群に沈むことも一度は覚悟しましたが、素晴らしい粘りの走りを見せてくれました!
休養している間に期待値が上げられすぎていた事もあって、「このメンバーでギリギリ3着では……」と落胆する向きも一部では見受けられるようですが、常識外のローテ、仕上がり途上、挙句に出遅れという状況の中でキッチリ皐月賞の権利をもぎ取ってきてくれた事は、称賛されこそすれ間違っても誹謗されるようなものでは無いはず。
胸を張っていい結果だと思います!
これでクラシック挑戦だ!
レース後のコメントでは重馬場にノメっていたそうで(残念ながら名前とは裏腹な適性だったようです)、公式コメントでは出ていませんが、落鉄していた可能性もありそう? とのこと。
だとすれば尚更です。
まあ3着なので権利は取れども賞金は積めず、という形にはなったので、ダービーへの出走を確実にするために皐月賞は敢えてパスして別のレースで賞金を積む(もしくはダービー優先出走権を取る)方がいいとの声も聞かれましたが、矢作師が「この後は王道へ」とコメントしたことで、このまま皐月賞へ向かう事はほぼ決定したと言って良いでしょう。
自分としては、ダービーに「出走」もしくは「掲示板」に載ることが目標、というならともかく、あくまで「優勝」を目指すというのであれば、皐月賞で5着以内(ダービー優先出走権が付与される)に入れないようならどうせ果たせはしないと思っていますので、皐月賞に出走することには大賛成。
堂々と、世代の頂点で輝く北十字星に立ち向かっていけばよいと思います!
今回の馬場はかなり消耗を強いるものだったと思いますので疲労やダメージは心配ですが、順調なら8ヵ月ぶりを叩いたことで上積みはあるはず。
良馬場ならパフォーマンスも変わるでしょうし、挑戦状を叩きつける資格はあるはず!
黒緑の王、いざ北天へ参る!
二千口バヌーシーの想いと共に、存分にその力を振るわれんことを!
王の帰還による狂騒は、まだまだ続く!
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(DMMバヌーシー様にはブログ運営の通知を行い認知を得ております。公式HPの写真等は使用しておりません)