こんにちは、まちかね太です。
1月18日の中山5レース・3歳未勝利(芝2000)に、YGGオーナーズクラブでの出資馬トレサフィールが出走しました。
昨年11月末にデビューしてからおよそ2ヵ月、満を持して迎えた2戦目……なのですが、ライバルにはここまでで既に上位争いを演じている馬たちが多く、初戦7着の戦歴しかないトレサフィールでは実績的に見劣るのは認めざるを得ないところ。
しかしそのデビュー戦では上がり1位の末脚を発揮して素質の片鱗は見せており、今回のレースに向けての調教も好内容。
それなり以上の期待は充分持てる状況です。
馬名の「サフィール」とはフランス語でサファイアのこと。
実績もない今はまだ色も無きコランダムのようなものですが、経験をインクルージョンとしていずれ鮮やかに輝くための足掛かりとしたい!
どうか希望の煌めきを!
以下、勝ち上がりにメドを立てられる内容を期待して見ていたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・トレサフィール
トレサフィール
(牡3・サトノダイヤモンド×トレサンセール by Rip Van Winkle)
美浦・稲垣幸雄厩舎

ここまでの戦績:1戦0勝(0・0・0・0・0・1)
前走:11月24日・メイクデビュー東京(2歳新馬)(東京・芝1800)7着(→レース記事はこちら)中7週
レースまでの状況
デビュー戦の記事が簡易版だったのでそこまでの経緯も改めて。
23年夏の募集にラインナップされたサトノダイヤモンド産駒の牡馬、それがトレサンセール22ことトレサフィールでした。
母の仔としては兄姉に続く4頭目のクラブ募集というお馴染みとなった血統で、半姉トレブランシュ(父オルフェーヴル、当時1勝)と同じ稲垣幸雄厩舎での募集。
自分は、馬の見た目としては同時募集で即出資したウェルアウェイ22(ブラックジェダイト)よりもむしろ好みでしたが、当時の個人的出資基準に1点だけ足りなかったので、その時は見送りする方向でした。
しかし秋の募集ラインナップが発表された時にその自己基準でトレサフィールを上回る馬がおらず、幸か不幸かトレサフィールに残口もあった為、変節して出資することにしました。
そんな遅れての出資が可能なくらい意外なほどに売れ行きがスローだったのは、カタログでは球節に要観察所見が出ていて将来的な脚部不安の怖さがあったからかもしれません。
が、育成でのトレサフィールはそんな懸念もどこ吹く風で非常に順調。
23年8月24日に森本スティーブルに移動して馴致を終え、9月半ばからはBTCでの坂路入りを開始。
10月末にはハロン17秒を週2本、11月には週3本。12月からは16秒も織り込まれ、順調にペースアップ。
2歳となった24年2月には16秒を週4本こなすようになり、4月には15秒を週5本。
ここまで大きなトラブルも無く至極順調、馬体重も480キロを超えるまでに増量。
この状況を受け、4月16日の近況更新ではここらで早々に本州へ移動して、都合が付き次第美浦入厩するという段取りが発表されました。
これは夏デビュー出来そうやん!
と、この時は控えめに言ってもルンルン気分だったのですが、直後に情勢は急転することに。
トレサフィールは4月24日に北海道を発ち、翌25日に森本スティーブル美浦エリアに到着後、発熱。
よくある輸送熱かと思われ当初は深刻な雰囲気も無かったのですが、とんでもありませんでした。
発熱は3日間続き、解熱の注射を毎日投与して一旦落ち着いたかに見えたものの、2日ほど置いてまた状態が悪化。
血液検査の結果も悪く、獣医師に注射を打って処置してもらうことに。
処置後は熱も治まり食欲も出て来ていたようですが、状況の変化が大きすぎることへの不安や白血球検査の結果があまり良くなってこないことから、一時はトレセン診療所への入院も検討される事態に発展してしまいました。
しかし幸いなことに、5月8日の近況更新で「体温は平温、飼葉食いは良く元気もあり、血液検査も標準値に収まってきた」と、快方に向かっているという報告が入ります。
ああ良かったー!
以降は適宜検査を続けつつ、徐々にウォーキングマシンでの運動も開始。
6月に入ってから乗り運動も再開され、直後にまた体温の上昇がありましたが検査結果では問題なく、6月13日には左トモに傷を作ったことによる熱発があったと報告されましたが、そちらは傷の良化とともに収束。
7月に入ってからはどうやら体調に問題は無くなり、ゆっくりめのペースからではありますが坂路調教も再開されました。
早期デビューはおじゃんになってしまいましたが、無事でなければレースもへったくれもありませんので、とりあえず一安心。
これ以上は何もない事を願って!
無病息災祈願!
かしこみかしこみもうすー!
祈りが届いたのかどうかは知りませんが、その後トレサフィールは以前のように順調さを取り戻し、7月18日の近況では「元気も出てバリバリ乗っている」「坂路ハロン15秒くらいでサッと上がっている」とのこと。
8月に入ってからも、暑さによる疲れこそ見えるものの週2回坂路で強めを上がるなど大きな問題は無く、21日には遂に美浦・稲垣厩舎への入厩を果たしました。
29日には早々にゲート試験にも合格。
とはいえスタートも速くなく促されないとスピードも乗らず、心身ともに弱さが残っている、と調教師のジャッジは辛口。
試験後にトモの疲れが抜けなかったこともあり、9月3日に森本スティーブル美浦エリアへ再放牧に出されました。
それでもリフレッシュ後は「トレセンに行って大人になった」との外厩コメントが出るなど、悪くない雰囲気。
馬見に来た稲垣師もそれを認めてくれたのか、意外にも放牧は1ヵ月程度で終わりとなり10月18日に美浦へ帰厩。
デビューへ向けて進められていくことになりました。
それ以降の調教師コメントも「まだ体を持て余している感じでまとまる動きがまだ出来ていなくてハミに頼った動きをしている印象(10月30日)」「まだハミに頼る所があって上手く収縮しきれていない部分がある感じ(11月6日)」などなど全体的に辛口加減ではあるものの、姉トレブランシュに対するネガティブコメントの羅列のような内容に比べると随分とマイルドなもの。
褒めていると取れなくもない表現も随所にあり、それなりの期待は受けているように思えます。
デビュー戦となる11月24日の東京芝1800m戦の鞍上が武豊騎手となったことも、その現れではないでしょうか。
なんというツンデr……
ゲフンゴフンw
ジャパンカップ当日という事でメンバーレベルは高いと思われましたが、直前の調教も良く相応の期待を持って見ていたデビュー戦は、出遅れて最後方近くからの競馬を余儀なくされたこともあり7着に敗退。
しかし勝負所での動きや上がり3F最速を叩き出した末脚など見どころは充分で、着順=実力ではないと感じることが出来る内容でもありました。
上積みがあれば
充分やれそう!
レース後は右背腰の疲れや左前管の外傷などはあったものの大きな問題では無さそうでしたが、姉トレブランシュのような使ってからの気性面の変化を懸念されていたこともあり、11月29日に森本スティーブル美浦エリアへ放牧。
外厩では体のダメージよりも精神的に煮詰まっている感じが気になるとのことで、まずはパドック放牧でリフレッシュを図られた後、12月半ばから乗り込みのピッチ上昇を開始。
もうしばらく外厩での調整を続ける雰囲気のように思えましたが、特に前触れも無く帰厩が決定し、12月21日に美浦に戻りました。
目標は中山2・3週目あたりの芝2000m戦と発表(最終的に3週目となる1月18日のレースに決定)。2戦目に向けての最終調整に入ります。
その後の追い切り内容が良く、特に15日の最終追い切りでは、レースで騎乗する横山和生騎手が鞍上だったとはいえ南W併せで84.2-67.4-51.8-37.6-11.3、併せた相手をスッと突き放す好調教を披露。
もっとも追い切り後の騎手コメントは「相手が動けない新馬だったから」「見た感じは良く見えるがまだ時間が欲しい」「トモが緩く器用さにも欠けそうなので中山はどうか」などと、あまり威勢のいい言葉は出てきませんでしたが、代わりに調教師コメントが「前走よりトモの踏ん張りは出てきた」「まだ緩いが良い方向に向いている」といつになくポジティブ感のあるもの。
調教通りに走れれば普通に勝ち負けまで期待してもいいような追い切りでしたので、ここは師のポジティブ感にがっつり乗っかって行きたいところ。
いいレースを期待!
昨年末以降の出馬ラッシュで出走するだけでもなかなか厳しい状況の中でしたが、無事に目標レースへの出走も確定。
ただし、フルゲート18頭が揃ったレースは強力なライバルぞろいとなりました。
世間的に最も注目を集めているのは、アーモンドアイの初仔アロンズロッド(父エピファネイア)。
昨年10月に東京マイルでデビューし4着、2戦目の1800戦で2着。更に距離を延ばして初勝利を狙います。
血統云々を置いといても実績的に普通に最右翼で、ルメール騎乗という点も踏まえ、最有力の存在。
予想段階の人気で続くのは、前走中山1800の新馬で2着してきたウインスティーガ(父ウインブライト)や、デビューから2戦続けて中山2000の舞台で4→3着としている牝馬ウアーシュプルング(父スクリーンヒーロー)などでしょうか。
他にも前走3着以内に入っている馬がマイネルアウルム(父ゴールドシップ)、シェーンシュティア(父ブリックスアンドモルタル)と2頭居り、前走掲示板の馬も他に複数いるなど、この時期の芝での未勝利戦らしくかなり粒ぞろいのメンバー構成。
この中にあっては実績で見劣るトレサフィールですが、調教内容が評価されてか重い印を打つ予想家もちょくちょく見受けられ、5番手くらいの評価でレースを迎える事になりそうです。
枠は1枠1番に決定。好走率的には悪くない枠ですが、トモが緩いと言われ前走で出遅れた前科があるトレサフィールには少々どころでなく不安な枠。
出遅れて包まれませんように……
なお鞍上横山和騎手はこのコースをあまり得意にはしていないようですが、サトノダイヤモンド産駒はなかなかの好相性を示しています。
トレサフィールは東京向きかもとは言われていますが、関東馬である以上中山コースは今後避けては通れませんので、是非いいところを見せて欲しい!
まずは掲示板目指して!
先に繋がるレースになりますように!
レース内容
レース当日5レース時点の中山競馬場は晴、芝は良。
トレサフィールは前走比マイナス6キロの466キロでパドックに登場。しっかり仕上がっている感じで外縁部を大きく回って歩いており、気合乗りも悪くなさそう。状態は良さそうです。
単勝人気は当然アロンズロッドが1番人気で1.8倍。以下ウアーシュプルング(6.0倍)、ウインスティーガ(6.2倍)と続きましたが、その次がトレサフィールとなりました(7.9倍)。
前日からずっと10倍を少し超えるくらいで推移していましたが、パドック評価も高かった為か一気に人気上昇した様子。
その後にマイネルアウルム(8.9倍)となり、10倍以下はこの5頭。
その後本場馬入場、輪乗りとつつがなく進行し、枠入り開始。トレサフィールは早々に収まり、大人しく他馬を待っています。
最後に大外エリナもすんなり入って準備完了。
ゲートオープン!
ヨシ!
トレサフィール、出遅れず、というかむしろ好スタート!
鞍上はスタートの瞬間に気合を付けたくらいであとは特に大きな動きは見せていませんが、トレサフィールはスッと前へ。
スッと……?
!?
なんと先行どころか先頭に立つ!?
1コーナーに向けて外からグリスタンやウアーシュプルングが上がって来ましたがハナを奪おうとするほどの勢いはなく、トレサフィールが先頭のまま1角通過。
マジで!?
予想外の展開となりましたが、トレサフィールは後続に1馬身少々のリードを付け堂々先頭で最初のコーナーを回り、向こう正面へ。
2番手はグリスタン、外目3番手にウアーシュプルングが続き、アロンズロッドはマイネルアウルムやシェーンシュティアと並んで中団を追走、ウインスティーガはその後ろに居ます。
淡々と逃げるトレサフィールは早くも1000m標識を通過。
「59秒から1分ちょうどくらい」との実況が入ります。
んン~~
未勝利戦としては速いか?
大丈夫やろか?
そんな不安がよぎるも、お構いなしにレースは進行。
トレサフィールは相変わらずグリスタン以下に1馬身の差をキープし、3コーナーへ。
そして4角へ向けて、徐々に後続が動き出しを開始。
ウアーシュプルングが外からグリスタンに並びかけ、中団に構えていたグループからはシェーンシュティアが先んじて前へ詰め始めています。
しかしトレサフィールは持ったままでコーナーを回って行きます。
外からウアーシュプルングが差を詰めてきましたが、そのまま先頭で4コーナーを回り、さあ最後の直線へ!
余力はありそうだぞ!
そのままーー!
トレサフィールの外からウアーシュプルングが並びかけて来る!
しかし抜かせない!
両馬にムチが入った!
応えたのはトレサフィール!
残り200、トレサフィールがウアーシュプルングを突き放し、再び完全な単騎先頭へ!
しかし外から何か来ているぞ!
そのままアアァァーーー!!
トレサフィール、2馬身のリードで坂を駆け上がる!
残り100、外から伸びてきたシェーンシュティアがウアーシュプルングを交わし、2番手へ!
更に前へ、前へ来る!
ゴールはまだかよ!!
トレサフィール、逃げる!
シェーンシュティア、迫る!
尻尾が捕まった!
あっという間に半馬身!
クビ!
並んで!
くぉアぁ~~~
……。
…………。
………………。
優勝はシェーンシュティア。
トレサフィールは僅かに粘り切れず、クビ差での2着に惜敗。
更に2馬身半差遅れた3着はアロンズロッドとなり、以下ウアーシュプルング、ウインスティーガと続きました。
結果
3歳未勝利(中山・芝2000・良)
横山和(57)馬体重466(-6)
2着(18頭・4人気)
所感
悔しいぃぃ~~~!!
戦前はまずは掲示板、次に繋がるレースを、と思ってはいましたが、ここまで勝利に近づいただけに勝ち切りたかった……。
逃げることになるのは全く予想外ではありましたが、枠を考えてもこれは鞍上の好判断でしょう。
直線でウアーシュプルングを競り落とした時点でほぼ勝ち確展開だったと思いますので、今回は勝ち馬を褒めるしかないですね。
とはいえ好メンバー相手に文字通りあと一歩早ければ勝利するところまで行けたので、十分すぎるほどメドは立ちました。
懸念のスタートも克服(し切ったかどうかはまだ次走以降を見ないとわかりませんが)、その気になれば先行出来るスピードも見せましたし、戦前向いていないのではとコメントされていた中山コースも問題なし。
ペースは実際には1000m通過1:00:7ということのようなのでスローペース判定となっていますが、未勝利戦としては淀みない流れだっとことには違いなく、それを自分で作り出してここまで粘ったのですから、もはや未勝利レベルを抜ける力があることに疑いはありません。
レース後の騎手・調教師コメントでは体の緩さが最後の甘さに繋がったという見解のようですが、逆に言えばまだまだ伸びしろがあるという事でもありますので、これからの成長にも更に期待したいと思います!
次走は馬の状態次第ではありますが、東京の芝1600もしくは1800を狙うとのこと。
少し間隔を開けたいとの話もありますが、優先権との兼ね合いを考えれば中2週となる2月9日の1600戦、もしくは中3週となる16日の1800戦が有力となるでしょうか。
マイル戦が候補に挙がってくるのは意外でしたが、前走時に武騎手も「もって2000」という感じのコメントを出していましたし、そういうことなのでしょう。
コメントの感じだと鞍上は横山和騎手継続ですかね?
もしそうなら次も宜しくです!
まだまだ未完成の原石には違いないので次にすぐ、と出資者サイドが掛かるのは酷なのかもしれませんが(鞍上にも「広い心で見とけ」と言われてますし)、今回のレースで見せた煌めきは淡くとも確かなものでした。
いずれ鮮やかな蒼耀を放つ日を、心から待ってます!
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報はYGGオーナーズクラブ様公式HPより許可を頂き掲載しております。)