ワラウカド 一口馬主

未知領域の開拓者 ゼノヴァース、頂へと続く飛翔(ワラウカド非出資馬出走報)

未知領域の開拓者 ゼノヴァース、頂へと続く飛翔

こんにちは、まちかね太です。

10月16日に東京で行われた障害重賞・東京ハイジャンプ(JG2)で、ワラウカドのゼノヴァースが見事優勝しました!

この勝利はゼノヴァース自身の重賞初勝利であると同時に、管理する小林真也調教師、そしてワラウカドにとっても初の重賞勝利という事になります。

まちかね太
まちかね太

おめでとうございます!!

その名の通り、クラブにとって未知の領域を拓いてくれたゼノヴァース。

当方非出資の身ではありますが、クラブの同輩(自分の出資馬たちにとっては先輩)の活躍はとても嬉しいです。

このブログの趣旨は自分の感情の備忘録。非出資馬とはいえこの気持ちは書き残しておくべきであると思いましたので、あつかましいですが今回は出資馬と同じように出走報を残しておこうと思います。

内容は結果を見る前の思考履歴になります。

というわけで、以下、レースのレポートです。

出走馬プロフィール・ゼノヴァース

ゼノヴァース

(牡5・ディープインパクト×リズムオブライト by Beat Hollow)
栗東・小林真也厩舎

ゼノヴァース221016

ここまでの戦績:21戦5勝(5・2・1・4・4・5)
 うち障害戦 :7戦2勝(2・1・1・2・1・0) 
2着-新潟ジャンプS(JG3) 4着-東京ジャンプS(JG3)

前走:7月30日・新潟ジャンプS(JG3)(新潟・障害3250)2着 中10週

レースまでの状況

私がワラウカドに入会したのは2020年の新規募集の時ですが、7月ごろには入会意思を固めていたので、その頃のクラブ所属馬のレースぶりには注目していました。

当時のゼノヴァースは3歳馬。
東の名門・藤澤和雄厩舎所属のワラウカド次代のエース候補として勝ち上がり直後に重賞にも挑戦(京成杯3番人気9着)するなど将来を嘱望された身ではありましたが、まだ1勝馬の身の上でした。

京成杯後4ヵ月を空けて臨んだ東京芝2400の1勝C戦でアンティシペイト(現OP)の2着に敗れ(ウインキートスにはハナ差先着)、迎えた休み明け2走目の臥牛山特別(函館・芝2000)。

確勝を期したここで、ゼノヴァースはなんと最下位に敗れてしまいます(8頭立て、着差1.8秒)。

はっきりとした理由が不明な不可解な敗戦でしたが、この次走に陣営が選んだのは9月札幌のダート1700戦でした。

一度完敗したとはいえ芝で底を見せたわけでもなく、血統的にもダート向き要素があまりない事もあって、当時はなかなか物議を醸していたように記憶しています。

しかしこのレースで、ゼノヴァースはダート否定派を嘲笑うかのように2着馬に2.0秒差をつける大差圧勝を演じました

返す刀で昇級戦の2勝C平場戦(中山・ダ1800)も連勝。
この時は2着トランスナショナル(現OP)との差はクビでしたが、3着にはそこから更に5馬身差(ちなみに4着はテリオスベル)をつけており、誰が見ても前途は洋々としていたと思います。

しかし、体のケアなどを経て12月に迎えた準オープン初戦・仲冬S(中山・ダ1800)では圧倒的人気を集めながらも5着に敗退。

その後蹄のケアや馬体重の回復にやや手間取ったこともあって、次走は4歳5月の夏至S(東京・ダ1600)になりましたが、出遅れてリズムがつかめず12着に惨敗。

以降も準オープン戦を4戦しましたが、掲示板が精いっぱい。
ブリンカーを試したり再び芝のレースに挑んだりするなど試行錯誤はされていましたが、常に除外の不安が付きまとっていたこともあって、勝ち負けまで行くことは出来ませんでした。
まあ除外の恐怖は他馬も同じ条件だったので言い訳にはなりませんが……。

そして、ここで再び大きな進路変更が行われます。

11月の錦秋Sを12着に敗れた後に調教に取り入れられた障害練習でセンスのいい動きを見せているという事で、調教のみにとどまらず、障害試験に受かった際には実際に障害戦を使おうというのです。

クラブ側は「平地でのレースを続ける意向もありますが、本馬の可能性を広げるために一度挑戦させる」という事で、「先々については結果と内容で判断して行く」という条件付きながら障害転向を了承。

この時も、周囲の評価は「まだ平地でも全然やれるのに勿体ない」という意見が大勢を占めていたような気がします。
準オープン計6戦で複勝圏内がないとはいえ掲示板には3回載っていることを考えれば、それもまた充分に理のある意見だったと言えるでしょう。

それでも転向準備は粛々と進み、12月9日には無事障害試験に合格。

早くも12月19日の障害未勝利戦(中山・障害2880)でジャンプレースデビューを迎えることになりました。

上野翔騎手を鞍上に臨んだ実戦ではレース半ばから先頭を併走し、併せた相手が脱落してからは単騎先頭で直線に入りましたが、すぐ後ろに付けていた勝ち馬などに直線で抜かれて3着。
ところどころ飛越が怪しい部分も見受けられましたが、入障初戦としてはいい内容だったのではないでしょうか。

障害2戦目は年明け5歳となった1月9日。舞台は引き続き中山で、鞍上は五十嵐雄騎手。
大外枠発走でしたがスタート直後から先手を取ってマイペースのレースを展開しましたが、ここではタイミングの合わない飛越が目立ち、直線では余力をなくして4着に終わりました。

外傷などもあったようですが、調教師の引退時期が近付いていることもあってかそのまま2月13日の小倉(障害2860)へと続戦。鞍上は引き続き五十嵐雄騎手。
レースでは出負けした上に最初の障害もあまりうまくクリアできなかったことからここまでの障害2走とは違い後方から進める形になりましたが、道中徐々に位置を上げていくと4角手前で先頭に立ち、直線では後続に差を広げる一方でゴールイン。

8馬身差の完勝で障害初勝利を飾りました。

その後は、滞在で続戦出来るという事でなんと中1週で春麗ジャンプS(小倉・障害3390)に出走することに決定。
一応「馬の状態を優先として投票判断をします」と言われた上で出走に踏み切った形ではありますが、調教師の引退時期都合と思われても仕方がないローテではあったでしょう。

大江原騎手鞍上で臨んだレースでは、またも出負けし後方から。途中で中位にまで押し上げて直線では2着争いに加わりましたが、結局5着まで。
しかし、同じようなローテでこのレースに出ていた同厩の先輩ルヴォルグがかなりダメージを負っていたことを考えると、レース後のダメージが小さかったゼノヴァースは幸運でした。

なお、このレースは現在ゼノヴァース最大のライバル的存在であるホッコーメヴィウスと初めて戦ったレースでもあります(ホッコーメヴィウスは7着)。

レース後に、藤澤師の引退に伴い、開業2年目の栗東の新鋭・小林真也厩舎に転厩することが発表されました

その後チャンピオンヒルズでの放牧を経て、迎えた転厩初戦は5月7日新潟2890mの障害オープン戦。鞍上はこれ以降ゼノヴァースの主戦となる森一馬騎手。

この時もスタートは良くありませんでしたが、勝負所で先団直後まで押し上げると4角手前で外からスーッと上昇。
直線の最終障害を先頭に並んでクリアした後はあっという間にライバルたちを置き去りにし、レコードで6馬身差圧勝

転厩初戦を見事勝利で飾り、今年このレースまで勝ち星のなかった小林厩舎に年度初勝利をプレゼントした形にもなりました。

オープン戦を制したことで名実ともに障害オープン馬と胸を張れる立場になったゼノヴァースは、次のレースでいよいよ障害重賞に初挑戦することに。

6月25日の東京ジャンプS(JG3)。ゼノヴァースは並み居る障害実績馬たちの中にあって2番人気に推されます。

スタートも悪くなく、道中では大逃げを打つケイティクレバーの後ろで2番手以降の先頭に立つホッコーメヴィウスを2馬身ほど前に見る好位をずっとキープし、いい感じでレースを進めていましたが、4角手前のラストから2つ目の障害で痛恨の飛越ミス。

勝負所に差し掛かっていたこともあって殺到する後続の前に一気に順位を落としてしまい、直線に入るときには中団まで下がっていましたが、最終障害飛越後の残り100mくらいから猛然と追い込みを開始。
一気に前へと迫って、勝ったケイティクレバーから6馬身差の2着争いに加わりましたが、ホッコーメヴィウス・エイシンクリックからハナ・アタマ差の4着まででした。

しかし重賞クラスでも十分戦えることを示したゼノヴァース。
レース後も体調に問題はなく、続いての標的は新潟ジャンプS(JG3)(新潟障害3250)に決定。

7月30日のレースの出走馬には前走で先着を許したケイティクレバー・ホッコーメヴィウスも名を連ねましたが、ゼノヴァースは堂々の1番人気。主役として臨む事になりました。

横一線のスタートからいつも通り前目へと進出していくゼノヴァース。ケイティクレバーは逃げられず、このレースで先手を取ったのはホッコーメヴィウス。
ゼノヴァースはホッコーメヴィウスから2~3馬身ほどの差で3番手をキープし、4角手前から上昇を開始していきますが、マイペースで逃げたホッコーメヴィウスからはむしろ差を広げられて直線に突入。
それでも今回もまた最終障害を越えてから一気に差を詰めにかかりましたが、レコードで駆けたホッコーメヴィウスに3/4馬身及ばず2着に敗れました。

このレース中に落鉄しており出血もあったという事で、レース後は暫く回復に努められていましたが、9月に入る頃には蹄も歩様も問題はなくなったようで調教ペースも戻り、次の目標は10月16日の東京ハイジャンプ(JG2)(東京障害3110)に定められました。

春の東京ジャンプSの際にラスト手前の障害でリズムを崩した事を踏まえて障害練習を多めにして臨むなど、過去の失敗も活かせるようにしっかりとマネジメントされて臨む一戦。

まちかね太
まちかね太

直近の経過は順調そう!

もちろんJG2なだけあって、ライバルも粒ぞろい。

新潟ジャンプSの後に阪神ジャンプS(JG3)も制して重賞連勝としたホッコーメヴィウス(父ダイワメジャー)を始め、既に障害重賞を制した経験を持つスマートアペックス(父ハーツクライ)やマーニ(父アドマイヤムーン)、重賞上位常連のメイショウウチデ(父ダノンシャンティ)、レオビヨンド(父ダンカーク)、マイネルレオーネ(父ステイゴールド)など、勝ってもおかしくない力を持った馬は枚挙にいとまがありませんが、このレースにはゼノヴァース自身も含めた出走馬すべての名を足したよりも大きなネームバリューを持ったレジェンドが参戦してきました。

中山グランドジャンプ6勝・中山大障害3勝、計JG1・9勝を誇る障害界のリビングレジェンド・オジュウチョウサン(父ステイゴールド)。

11歳となった今年も春の中山グランドジャンプを制した力と実績には敬意を以ってひれ伏すしかありません。

しかし、2020年の秋以降、オジュウチョウサンが勝ったレースは中山で行われるJG1のみ。
前年の東京ハイジャンプも3着と取りこぼしており、年末の中山に向けての叩き台であろう今回に関しては、他の馬にも十分以上の勝機がある……ハズ。

そしてここ2走を見る限り、ゼノヴァースも機を掴むチャンスがある馬の一頭であるはずです。

まちかね太
まちかね太

目指せ初重賞制覇!

レース内容

当日は仕事がありましたのでLIVE観戦は出来ませんでしたが、情報をすべてシャットアウトして時間が出来てから録画観戦しました。

見る前に、まずは状況の確認から。

レース時点の東京競馬場の天候は曇り、馬場は良馬場。

出走馬12頭中の1番人気はオジュウチョウサン……ではなくホッコーメヴィウスで、2.4倍。

まちかね太
まちかね太

冷静というか、冷徹な人が多いですな。

馬の人気と馬券の人気はまた別物。オジュウに関して上記したようなことは誰もが考えますからね。

オジュウチョウサンは2番人気2.7倍、そしてゼノヴァースがそれに続く6.3倍。
4番人気スマートアペックスは10倍越えなので、馬券上の評価は2強プラス1というところでしょうか。

出走馬の中で実績面では威張れないゼノヴァースですが、勝負に徹する馬券師の方々にはかなり支持されているという事で、結果にも期待したいところ。

馬体重は+2キロの456キロということで、直前の変調などはなさそうです。

そのあたりを確認後、いざレース観戦へ。

まちかね太
まちかね太

出遅れはナシで……

大外ホッコーメヴィウスのゲートインから始まる録画を見ながら、今回は出遅れないことを祈ります。

ゲートオープン!

まちかね太
まちかね太

おっ!

ゼノヴァース、ポンと好スタート!

そのまま最初の障害へ向かう道中、前を行くメイショウウチデ、外からそれを躱そうとするホッコーメヴィウスらの後方1馬身くらいの位置に早くも進出することに成功。

連続して3つの障害を越えていく間にホッコーメヴィウスが単騎先頭を奪い取り、ゼノヴァースは第2障害を越えたあたりでメイショウウチデを内から躱して2番手の位置に。
オジュウチョウサンは中団くらいの位置取り。

隊列はそのままでレースは流れていきますが、スタンド前の連続障害あたりからホッコーメヴィウスが徐々に後続との差を広げていき、1角に入る頃にはゼノヴァースに6馬身以上つける大逃げの形になっていきます。

向こう正面の連続障害をクリアした後も差はそのままで、さらに2番手ゼノヴァースと3番手メイショウウチデの差も3馬身、そこから4番手オジュウチョウサンとの差も4馬身ほどになり、前はかなりポツンポツンとした展開に。

3~4角の中間地点、ゼノヴァースは春の東京ジャンプSで飛越ミスした障害を今回はなんなくクリアすると、早くもホッコーメヴィウスとの差を詰めにかかります。
グングン前へ迫るゼノヴァースに後ろから付いてこられる馬はおらず、前2頭とそれ以外の差はかなり大きく開く形に。

ダートを横切って最後の直線、ホッコーメヴィウスとゼノヴァースの差は1馬身ほど。2頭ともに手応えはあり、後続は遥か後ろ。

ここからは完全に一騎打ち!

4角を回る際に内側を通ったホッコーメヴィウスがコーナーワークで少しリードを広げましたが、ゼノヴァースも食らいつきます。

というか、手応えはゼノヴァースの方がいいように見えるぞ!

まちかね太
まちかね太

イケる!

最後のハードル障害、ホッコーメヴィウスが、そしてほんの少し遅れてゼノヴァースがクリア。

あとはストレートな走力勝負!

馬場の中ほどを頑強に粘るホッコーメヴィウスにジリジリと迫っていったゼノヴァース、ついに200m標識の地点で完全にホッコーメヴィウスに並びかけ、そのままグイッと前へ出ます!

ホッコーメヴィウスも頑張っていますが、脚色はもう覆しようがありません。

まちかね太
まちかね太

……勝った!!

鞍上森騎手は最後までしっかりと追い続け、最後は2馬身差を付けてゴールイン!

ゼノヴァースの、そしてワラウカドの初重賞制覇の瞬間です!

まちかね太
まちかね太

やったああ~~~!!

(録画観戦なんで厳密には「その瞬間」を見たわけではありませんが、細かいことは言いっこナシ)

2着は最後まで粘りとおしたホッコーメヴィウス、そこから大差(2.2秒差)の3着に10番人気ダイシンクローバー。
オジュウチョウサンは直線伸びずに9着に終わりました。

結果

東京ハイジャンプ(JG2)(東京・障3110・良)
 森一(60)馬体重456

 1着(12頭・3人気)

所感

まちかね太
まちかね太

出資者の皆様は
おめでとうございます!

小林調教師、厩舎・外厩スタッフの皆様、クラブ関係者の皆様、ありがとうございました!

そして何よりゼノヴァース、おめでとう、ありがとう!

出資馬でなくとも同輩として応援する気分になりやすいというのは一世代の募集馬が少ない小所帯のクラブのいいところですね。

なのでクラブの方々、ハコ推しし易いように出資馬以外の最新情報も会員なら見られるようにしていただけると嬉しいんですけど(せめて引退情報くらいは見られるようにしてほしい……)。

それはともかく、見事な完勝劇でした。

ゼノヴァースに出資した方々はクラシック王道での活躍を期待した方が多かったかと思いますが、違うジャンルで重賞馬に登り詰めるというのもそれはそれでオツなものではないでしょうか。

「未知の領域」の面目躍如という事ですかね。

さて、歓喜の重賞初制覇を飾ったゼノヴァースですが、当然ここが終着地ではありません。

私は非出資者なので公式の情報は得られていないのですが、新聞各紙の報道によれば次走は「蹄に問題なければ」という条件付きではありますが11月12日の京都ジャンプS(JG3)(阪神・障害芝3140)になるとの事。

そのローテを取るなら年末の大障害に向かう事は無いような気がしますが、今回のレース後にオジュウチョウサンが大障害を最後に引退すると発表されましたし、その舞台で王者を送るゼノヴァースの姿を見たいとは思ってしまいますね。

まあまずは馬の体調が第一ですので、無理をする必要はありません。
無事ならこの先タイトルを積み上げることも出来るでしょうし。

そしていずれ頂に至る事も決して夢ではないでしょう。

重賞連勝を目指すにせよ、JG1を目指すにせよ、成し遂げればそれはまたクラブにとって未知の領域を既知の領域に変えたということになります。

クラブの未来を開拓する先駆者として、これからもゼノヴァースの活躍を期待したいと思います。

我が出資馬を含むクラブの後輩たちも、どんどん続いてほしいものです。

まちかね太
まちかね太

それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。

(記事中の写真・公式情報はワラウカド様公式HPより許可を頂き掲載しております。)

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