一口馬主 広尾サラブレッド俱楽部

秋の嵐に砂塵舞う アンモシエラ 再び巡る女王の季節(広尾TC出資馬出走報)

秋の嵐に砂塵舞う アンモシエラ 再び巡る女王の季節

こんにちは、まちかね太です。

11月3日の船橋9レース・農林水産大臣賞典第15回JBCレディスクラシック(Jpn1・ダ1800)に、広尾サラブレッド俱楽部での出資馬アンモシエラが出走しました。

昨年佐賀で行われた同レースを制し、連覇を狙う前回女王という立場で臨む再びの大舞台……なのですが、今年に入ってから5戦未勝利、特に前走の負け方がよろしくなく、トーンが上がらない中で迎えることになってしまいました。

前走前の近況には今期での引退を仄めかすような内容もあり、場合によってはここがラストレースとなってもおかしくなさそうな雰囲気も。

とはいえ状態そのものは良さそう。厳しい戦いになるのは避けられないでしょうが、どうにか前回女王の意地を見せてほしいところです。

まちかね太
まちかね太

どうか悔いなき戦いを!

以下、本来の彼女らしい走りを見せてくれればそれで本望と思って見ていたレースのレポートです。

出走馬プロフィール・アンモシエラ

アンモシエラ

(牝4・ブリックスアンドモルタル×サンドクイーン by ゴールドアリュール)
栗東・松永幹夫厩舎

アンモシエラ251007

ここまでの戦績:17戦4勝(4・4・2・1・2・4)
        1着-JBCレディスクラシック(Jpn1)、ブルーバードC(Jpn3)
        2着-羽田盃(Jpn1)、京浜盃(Jpn2)、クイーン賞(Jpn3)
        3着-東京ダービー(Jpn1)、エンプレス杯(Jpn2)

前走:10月7日・レディスプレリュード(Jpn2)(大井・ダ1800)9着(→レース記事はこちら) 中3週

レースまでの状況

JBCへの前哨戦として出走した前走・レディスプレリュード(Jpn2)では、ハナを奪うことが出来ず道中もひたすらポジションを下げていく一方という全く見所のない内容で9着に惨敗。

アンモシエラのこれまでのレースの中でもワーストと言っていい内容で、「どうも前走あたりから走ることに対して後ろ向きになってきている感じがあり、今日もメンタル的な面が大きいように感じました(横山武騎手)」という騎手コメントも。

前々走(スパーキングレディーC5着)時点でメンタルについては(クラブ公式以外の媒体で)言及されていましたが当時は暑さの影響もあり、休養してリフレッシュを入れれば持ち直してくれるのではないかと一縷の望みを抱いていましたが、叶わず。

メンタルが崩れた牝馬の立て直しは相当に難しいというのが定説であり、本番に向けての見通しは非常に厳しくなったと言わざるを得ない状況となってしまいました。

レディスプレリュード前の9月18日の近況では「ゆくゆくは繁殖という道が控えている~」「競走馬としてさらに一花咲かせてほしい」(松永師)という、そろそろ繁殖入りを視野に入れていると仄めかすようなコメントも出ていましたし、或いはこのレディスP惨敗を以て引退という決断もあるかと恐れましたが、レース後初の近況更新となった10月9日のレポートで予定通りJBCレディスクラシックへ向かう事が報告されました。

まちかね太
まちかね太

とりあえず良かった……

とにかくもう一度チャンスがもらえることにまずは一安心。

陣営としては55キロで出走できることに機を見出したいようで、レースプランも逃げの一手での巻き返しを期している様子。
レースでのメンタル調整のために、レディスPで効果が見られなかったメンコやホライゾネット以外の手立ても試してみるとのこと。

馬の状態はその後も良好。むしろ叩いたことで調子は上がっているようで、JBCへ向けての調整は何のトラブルもなく順調に進捗。

「ここで好走できなければもう後がないというぐらいの気持ちで本番に臨みたい」(10月30日近況・松永師)という背水の陣で11月3日の決戦に向かう事になりました。

正直なところ勝利まではどうあっても厳しいでしょうが、前年女王の意地で見せ場の一つくらいは作ってほしい!

まちかね太
まちかね太

頑張ってや~!

ということで迎えた第15回JBCレディスクラシック(Jpn1)。今年の舞台は船橋1800m。
出走メンバーは中央6頭・地方8頭の計14頭となりました。

中央勢では出てくれば有力候補と目されていたダブルハートボンドが賞金不足で除外となりましたが、他の出走馬ももちろん実績馬ぞろい。

その中でも中心視されているのは5歳馬オーサムリザルト(父Justify)。
デビューから8連勝を飾った強豪で、昨年のこの時期には本場米国のBCディスタフに挑戦(競走除外)。2月のクイーン賞(Jpn3)ではアンモシエラを真っ向勝負で打ち負かしてくれやがってもいます。
ここ2走は2着・3着とやや勢いに陰りは見られるものの、牝馬同士では充分一線級。ここでJpn1のタイトル奪取を狙います。

対抗格は4歳テンカジョウ(父サンダースノー)。
こちらもここまで11戦全て3着以内という非常に安定した馬。5月のエンプレス杯(Jpn2)ではオーサムリザルト・アンモシエラをまとめて撃破し、春の古馬牝馬チャンピオンに輝きました。
前走レディスプレリュードでも派手に出遅れながらも僅差の2着に突っ込み、ゲートさえまともなら今回まとめて撫で切る可能性は充分。

他の3頭も前走ブリーダーズゴールドC(Jpn3)でオーサムリザルト・ダブルハートボンドを差し切ったライオットガール(父シニスターミニスター)、初ダートのレディスプレリュードで勝利したビヨンドザヴァレー(父イスラボニータ)、レディスクラシック3年連続2着の古豪グランブリッジ(父シニスターミニスター)と、いずれ劣らぬ強者たち。

地方馬にも3歳の前哨戦マリーンC(Jpn3)で中央馬を向こうに回して逃げ切り完勝したプラウドフレール(父ニューイヤーズデイ)などがおり、油断は出来ません。

連覇を狙う我らがアンモシエラは予想段階では地方組のプラウドフレールよりも人気が無く、中央勢の中では概ね最低評価を争うような感じ。
前走の内容を見れば仕方のない評価ではあります。

枠は4枠5番に決定。出来れば偶数枠が欲しかったところですが、仕方ありません。ハナ争いのライバルとなるであろうプラウドフレールがすぐ外隣りの6番に入ったのがどう出るか。

鞍上横山武史騎手と共に、今年も見事な逃げを披露してくれることを願いますが……。

ただ近走のレースぶりで評価が落ちているということはマークも薄くなるはずなので、首尾よくハナに立ちさえすれば人気薄の逃げ馬の利を掴み、勝ちはともかく掲示板には来れてもおかしくないはず。

前年女王として、どうにかいい所を見せてほしい!

まちかね太
まちかね太

さあいざ背水の陣!

レース内容

当日は仕事だったので録画観戦。9レース時点の船橋競馬場は晴れ、馬場は稍重。

アンモシエラは前走比マイナス5キロの505キロでの出走。事前に言及はありませんでしたがブリンカーを装着して臨むことになるようです。
今は昔のアンモシエラ最初の好走の契機はチークピーシーズを装着した事でしたし、同じように刺激になってくれることを願います。

単勝最終人気は1番人気オーサムリザルト(2.2倍)からテンカジョウ(3.0倍)、ビヨンドザヴァレー(6.0倍)、ライオットガール(9.4倍)と続き、アンモシエラは23.3倍の7番人気となっていました。

それらを確認してからレース映像へ。
大外ライオットガールのゲートインが映り、準備完了。しかしガチャつく馬が居たか少し空白の間があり……、

ゲートオープン!

まちかね太
まちかね太

んん!?

枠内でややソワソワしていたアンモシエラ、ちょっと飛び上がるようなスタート!
隣のプラウドフレールと軽く接触したようにも見えましたが、ものともせず鞍上横山騎手が手綱をしごいて前へ進出の構え。

行き脚がつかないプラウドフレールを尻目にスタート良かった4番ローリエフレイバーと外目からスッと前に行きかけていた9番オーサムリザルトの間に入って、一気にハナを奪取。
ホームストレートで単騎逃げの形を早々に確保し、1コーナーへ入ります。

まちかね太
まちかね太

ヨーシヨシ!

先頭でコーナーを回っていくアンモシエラに1馬身差でぴったりついてくるのはオーサムリザルト。出遅れたテンカジョウは中団の位置。

向こう正面に入り、淡々と逃げるアンモシエラ。相変わらず付かず離れずマークしてくるオーサムリザルトがイヤ~な感じ。テンカジョウは少しずつ位置を上げ始めて来ています。

3コーナー、アンモシエラが変わらず先頭。オーサムリザルト鞍上武騎手が仕掛けを開始したようですが、意外に差が詰まってこない……?

まちかね太
まちかね太

……ん?

4コーナーへ向けて、アンモシエラ鞍上横山騎手もアクション開始!
オーサムリザルトとの差が……開いていく!?

まちかね太
まちかね太

えっ、マジで!?

直線に向く!
アンモシエラ先頭、リードは2馬身!
オーサムリザルトに余力はあまり無さそうだ!

オーサムリザルトの2馬身後方にはライオットガールとグランブリッジが並走して来ているものの、彼女らにも余力は無さそう!

その外からはテンカジョウが来ているが……!

まちかね太
まちかね太

勝てるぞ!

この脚色なら交わされない!

勝てる、勝てるぞー!

まちかね太
まちかね太

うおおおおーー!!

アンモシエラ、逃げる逃げる!

残り200標識を通過!
ムチが入ったアンモシエラ、オーサムリザルトとの差を更に広げて独走態勢へ!

外からテンカジョウが追いすがり、残り100で2番手に上がってきたものの……。

アンモシエラ、余裕のセーフティーリードを保ったまま連覇達成のゴールイン!

まちかね太
まちかね太

やったーーーーー!!

優勝はアンモシエラ!

2馬身半差の2着にテンカジョウ、更に2馬身半差の3着にオーサムリザルト。以下グランブリッジ、ライオットガールと続き、掲示板は中央勢が独占しました。

結果

第15回JBCレディスクラシック(Jpn1)
(船橋・ダ1800・稍重)
 横山武(55)馬体重505(-5)

 1着(14頭・7人気)

所感

まちかね太
まちかね太

お見それ致しましたァ!!

力を出し切れれば掲示板は充分あるとは思っていましたが、勝ち切るまで願うのはさすがに都合良過ぎる展望だと思っておりました。
それ以前に力を出し切ることそのものが、現状ではそもそも難しかろうとすら思っておりました!

まちかね太
まちかね太

伏して不明をお詫び致しますー!

ハナを奪えたまでは良かったものの道中オーサムリザルトにぴったりマークされてプレッシャーを受け続け、思いのほか楽な展開とはならず、クイーン賞と同じような結果に終わるかと覚悟しましたが何のその。
あの時とは逆に突き放しての圧勝劇!

信じ切れていなかった分だけ勝利が見えた時のカタルシスも大きかったですが、やはり信じ切れていなかったこと自体は出資者として反省しなければなりませんかね。

レースに出たからにはハナから勝利を諦める姿勢ではいけませんでした。
反省反省!

まちかね太
まちかね太

出資者道とは信じることと
見つけたり!

ともあれ、今回の結果には最近の不振を脱却すべくブリンカーを試すなどの施策を講じてくれた松永師はじめ厩舎の皆様や、ハナを譲らない姿勢を徹底した横山武史騎手の尽力が大きかったと思います。その努力に大いに感謝を!

もちろん、それも崖っぷちの状況から見事な走りを見せてくれたアンモシエラの頑張りがあっての話。
女王復権となる見事な戦いぶりに改めて敬意を表します!

今回スタート後に押してハナを奪ったように多少強引でも自分の形に嵌めることが出来れば、メンタルの影響も抑えて牝馬トップクラスの実力を如何なく発揮できると示してくれたのは、今後に明るい光が差してきたという意味でも大きいと思います。

……まああくまでこの後も現役生活が続くなら、という前提ですが。

近況などを見る限りは、今のところ現役続行かこれを有終の美として引退となるかははっきりせず、いまだ未定というところでしょうか。

戦前にはここで引退が既定路線となっていたものの勝利したことで風向きが変わり、今後の方針を関係各所で調整中……というところでしょうかね?
何一つ状況への言及がないので推測ですが。

広尾TCは「方向性は概ね決まっていたとしても確定事項ではない」ことに関しては、それが良いことでも悪いことでも基本的に曖昧・ぼかし表現を使って出資者にはっきり言質を与えるようなことはせず、「行間から読み取って察してね」という胡乱ミラージュなことをよくやるクラブであることは身に染みてわかっていますので今更その姿勢をどうこう言うつもりはないですが、看板馬の進退に関して曖昧な態度を貫くのは悪手だなとは思います。

まちかね太
まちかね太

ある意味勇者。

まあアンモシエラを看板馬として扱っていないのかもしれませんが。公式HPや公式SNSでの今回の勝利の扱いも特に特別感は無いですしね……。
去年もそうだったと思いますが、G1級のレースを勝ってこの扱いは逆に凄いと感嘆します。

まあそんなことはアンモシエラの偉業には関係のないこと。

再び戴冠した砂嵐の女王の向かう先がどこであれ、幸せの風を運んで行ってくれることを願っています!
(自分ももうしばらくその風に吹かれていることが出来ればなお嬉しく!)

まちかね太
まちかね太

それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。

(記事中の写真・公式情報は広尾サラブレッド俱楽部様公式HPより許可を頂き掲載しております。)

-一口馬主, 広尾サラブレッド俱楽部
-, ,