こんにちは、まちかね太です。
10月13日の京都6レース・メイクデビュー京都(2歳新馬)(芝1600)に、ワラウカドでの出資馬パウワウビートが出走しました。
待望のデビュー戦は、同時に欧州の早熟スプリンター・スーネイション産駒としての本邦初出走ともなります。
血統的にはもっと早めのデビューを期待していましたし、距離も長いのではという不安もありますが、マイルをこなせるようなら先の選択肢が大きく広がるので是非いいレースをしてもらいたいところ。
この馬に出資した理由の一つにはダンシングブレーヴ産駒の愛オークス馬ウィミズバイトとその全妹ホープの全姉妹クロスをもっていたという事が挙げられるので、その血が都合よく強調されて距離をこなしたりしてくれないかなあ……、という淡い希望を持ちつつ見守る旅立ちの日。
勇者の末裔、いざ征かん!
ウーララー!!
以下、先に繋がる走りを見せてほしいと願いながら見ていたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・パウワウビート
パウワウビート
(牡2・Sioux Nation×Blissful Beat by Beat Hollow)
栗東・友道康夫厩舎

ここまでの戦績:初出走
レースまでの状況
2024年の新規募集で最高額募集馬(4000万円)となった外国産牡馬、それがBlissful Beat23ことパウワウビートでした。
ワラウカドの外国産募集馬としては珍しくセリで落札されてきた馬。
半兄には英豪で短距離重賞を複数勝利していたホームオブザブレーヴを持ち、およそ良血馬と言って不足ない血統。
そしてトップトレーナーである友道厩舎所属と、世代の目玉募集馬としては充分以上の背景を持っていました。
とはいえ父スーネイションは日本での産駒実績が無く(成績が悪いという意味ではなく出走そのものがゼロ)、ド早熟スプリンターというキャラクターが日本の競走体系に果たしてマッチするかという懸念があり、母も繁殖実績はあるもののパウワウビート出産時には既に高齢の域。
外国産馬であることから出走レースの制限や出走手当の目減りもあることを考えると、分の悪い賭けとなるのは否めない……とは思いましたが、あまり躊躇わずに出資を決定。
ウィミズバイト×ホープのダンシングブレーヴ産駒全姉妹クロスとか、オールドタイプ競馬ファンにはロマンの塊ですし……。
まあ単純にワラウカド外国産馬で自分は当時未勝利だった(歴代クリプティクコード・カポデテュティカピ・キングズロア・リーティアコナル・カハンガハンガに出資)ので、勝利への機会損失が怖かったというのもあります。
あと栗毛だし!
出資を決めた後に25年から小倉2歳Sが無くなることが発表され、早熟馬向きの1200重賞が一つ消えてしまったことは目標レースの減少という意味で大誤算でしたが……(なお結果的にデビューは全然2歳夏に間に合わなかったので、まったく心配した意味はありませんでした)。
そしてもう一つの誤算が、この世代から育成先がダーレーキャッスルパークとなったこと。完全に想定外でしたが、しかしこれは嬉しい誤算の類と言えるでしょう。
育成先への移動時期そのものは例年と変わらず年末ではありましたが、その後の進捗は頓挫もなく順風満帆。
スタッフの方々には「ヨーロッパで好まれる馬体」(1月10日近況)「欧州では典型的な好馬体で、成長が楽しみ」(1月24日近況)と、馬体のつくりを褒められ、それによって期待感と同時に「欧州向きの体で日本適性はあるんかいな?」という若干の不安も抱きつつも、順調にメニューを積み重ねていきます。
4月からは坂路15秒ペースの調教も開始。前進気勢もあり良い雰囲気での調教が続く中、5月には本州移動についての話も出てきました。
順調順調!
そこから引き延ばされることもなく、5月16日にはダーレーCPを退厩し、本州の吉澤ステーブルWESTへ出発。到着時には20キロほど馬体重が減ってしまった(到着時476キロ)ようですが、1週間ほどで調教を開始。
6月6日の近況時点で500キロと馬体も回復し、6月20日近況時点で坂路14-13を入れるなど順調にペースアップ。
そして6月25日に栗東へ入厩しました。
ゲート練習では発馬がイマイチだったそうですが、ゲート試験は7月3日に一発合格。
こうして無事デビューへの第一関門をクリアした後は、9月の阪神あたりをデビューのメドとの目安を示されつつ、一旦外厩へ戻ることになりました。
自分としては血統的に夏デビューしてほしいところでしたが、まあ順調ではありますし「距離は意外と持ちそう」という騎乗員さんのコメントもあったそうなので、信じて待つしかありません。
外厩では7月ごろに一度夏バテしそうな気配もあったようですが持ちこたえ、集中して乗り込みを続けることが出来ており成長が見られる様子。
8月15日の近況で師のコメントとして「9月に入ってからの移動を考えている」と出てきたときには「これ絶対9月デビューには間に合わんやつやん」とは思いましたが、まあ想定の範疇。
9月5日近況では「状態はかなり上がってきましたので、これ以上は負荷を調整する段階になってきました」という外厩コメントが出て準備は万端、これを受けてか9月11日にようやく栗東に帰厩となりました。
9月18日の坂路での初追い切りを経て、25日には岩田望騎手騎乗でCWでの追い切りを実行。
デビュー戦はその岩田望騎手鞍上で、10月13日の京都芝1600戦を目標にすると発表されました。
……
当初予定より遅れたとはいえ、秋のうちにデビューが出来そうなのは重畳。
しかし京都芝1600か……。
出資時の距離適性イメージよりも長い距離で不安、というのもありますが、それよりも思い出すのは去年のこと。
ワラウカドのマル外、友道厩舎、京都芝1600新馬戦……。
リーティアコナルの……
あの衝撃のデビュー戦を想起させる舞台設定には震撼せざるを得ませんが……。
まあリーティアコナルのアレも勝ち上がった今となっては笑い話で済ませられますし、リーティアとパウワウには同厩同馬主以上の繋がりはないので杞憂に終わるはず。
気にしたら負け負け!
というわけでその根拠なき不安さえ忘れれば、パウワウビートはその後も何の問題もなく順調。
10月1日にCW、レース当週となる9日には芝コースで共に岩田望騎手鞍上に追い切りを行い、どちらも併せた同厩新馬相手にはやや見劣る内容ではあったものの時計的には充分で、パウワウビート自身の状態はデビュー戦を迎えるに不足なくきっちり仕上がっている模様。
これなら充分やれるはず!
そして迎えた新馬戦、出走頭数はパウワウビート自身を含め15頭。
予想段階での人気は割れ気味なようですが、有力視されているのは米国産牝馬ラヴインアクション(父Nyquist)、レシステンシアの半弟バルセシート(父キズナ)、杉山晴紀厩舎の牝馬アロハ(父エピファネイア)、サンデーRの牝馬ラヴィニール(父キズナ)といったあたりでしょうか。
パウワウビートはラヴネヴァーダイズ(父ミッキーアイル)、メイショウソウテン(父ブリックスアンドモルタル)あたりと共に次位グループの一角という感じ。
とはいえ上位組とそこまで評価の差があるわけでもなさそうで、客観的にもチャンスはありそうです。
枠は4枠6番に決定。過去3年データでの勝率は高く、偶数番でもありなかなかいい枠では。
鞍上岩田望来騎手の過去3年コース実績は、今回のメンバー中では上位と言って良いもの。
父スーネイション産駒はこれが日本初出走となるので、当然データは無し。
枠・騎手に関してはコース相性データは良好。あとは父産駒の日本適性と、距離さえどうにかこなせればといったところ。
どうにか先に繋がる走りを!
レース内容
当日は残業なく仕事終われたので現地応援に間に合いました。6レース時点の京都競馬場は晴れ、芝は良。
パウワウビートは478キロでパドックに登場。新馬戦らしくキョロつく馬やブヒヒーンという嘶きが目立ち、特に15番マサノハヤブサなどは何度もロデオもどきを披露するなどなかなか混沌に満ちた状態でしたが、パウワウビートは概ね落ち着いて周回出来てはいた様子。
……というかむしろ元気無いくらいに見えましたが……。大丈夫かな?
単勝最終人気はラブインアクションが3.1倍の1番人気。以下アロハ(3.9倍)、バルセシート(4.7倍)、ラヴィニール(5.7倍)と続き、パウワウビートはやや離された5番人気(13.9倍)という評価でした。
その後輪乗り、本馬場入場はつつがなく進み、枠入りも存外に順調。大外マサノハヤブサもゲートにはすんなり収まり準備完了。
ゲートオープン!
うむ!
パウワウビート、特に可も不可もない感じのスタート。鞍上に積極的に前に行こうという素振りは見られず、このまま中位を追走する構えか。
前に行く馬たちと後ろに控える馬たちとの差があっという間に開き、馬群は早々にかなり縦長となる展開になりました。
……うむ?
パウワウビートは敢えて控えたかと思っていたのですが、よく見ると鞍上の手は少し動いているな……?
もしかして促しても前に行けてない?
……
これはまさかいつか見た景色再び……?
去年のことを思い出して不安が大きくなっていく中、馬群は早々に3コーナーを通過。
パウワウビートは中位ながら先頭から10馬身ほど遅れての追走となっていましたが、3~4角中間地点で徐々に前との差を詰め始めます。
お?
スーッと悪くない感じで上がっていく様子を見れば、少なくともレースを止めそうな感じではありません。
これならまだやれる!
4コーナー手前、パウワウビートは外目を回しながら先団馬群の最後尾に取り付いた!
鞍上の手はかなり動いてはいるものの……。
頑張れー!
直線、パウワウビートは大外へ!
外を回した分コーナーワークで前との差が再び開き順位も8番手ほど、それでも先頭から5~6馬身ほどまでは来ている!
あとはどこまで脚を伸ばせるか!?
頑張れぇーー!!
パウワウビート、ジリジリ脚を伸ばし、バテた馬たちを捉える!
残り200、6番手に浮上!
残り100、更に1頭を交わした!
行けー!!
まだ止まらない!
失速しながらも内目で粘っていた逃げ馬を抜く!
3番手ラブインアクションまでも、あと1馬身!
そして勢いのまま半馬身、クビ、並んで、一気に交わしたところでゴールイン!
よーしよし!
頑張った!!
レースはバルセシートが直線突き抜け優勝。3馬身半差の2着にはアロハが入り、パウワウビートはそこから2馬身差の3着となりました。
結果
メイクデビュー京都(2歳新馬)
(京都・芝1600・良)
岩田望(56)馬体重478(初)
3着(15頭・5人気)
所感
良かったー
良かったああーー!!
前半の行きっぷりの悪さにリーティアショック・リターンを覚悟した瞬間もありましたが、3~4角以降はいい走りを見せてくれて安堵安心雨あられ。
特に直線ではいい伸び脚を披露してくれました。不安視していた距離もこの調子なら問題なさそうで、今後のことを考えると嬉しい限り。
と言うか、鞍上の感触ではもう少し距離があってもいいくらいとのこと。
これがダンシングブレーヴクロスの威光……? 単純に考えれば母の父ビートホロウ(ウィミズバイトとサドラーの息子)の影響かもしれませんが、理由はどうあれ助かります。
ただレース前からレース中までずっと他馬を気にする面が見られ、行きっぷりが悪かったのもそれが主因のよう(その辺もリーティアコナルのデビュー当時を思い起こさせます)。
中盤以降の巻き返しはレース展開が早々に縦長馬群の形になり周囲に馬がいない形を作れたことが大きく、そう考えると直線で伸びたのも大外に持ち出せたことが良かったのでしょう。
一歩間違えばショック再来だった可能性は高そうなので、今回の結果を以て完全に安心するというわけにもいきません。
それでもポテンシャルの一端は確実に示してくれたので、勝ち上がりへの展望を得るには充分なデビュー戦でした。
今回の勝ち馬からはコンマ9秒千切られはしましたが、同日同距離の牝馬限定未勝利戦の勝ちタイムよりはコンマ1秒速い時計で走破。
展開や相手次第で、現状でも勝ち上がりは射程圏に入っていると言ってもいいはず。
周囲を気にする面も、今回は初戦だったことも理由のひとつではあるでしょうから、これから経験を積んでいけば(リーティア先輩同様)いずれ問題なくなる……といいなあ。
ともあれレース前から緩い緩いとずっと言われていたように、早熟父系ながら完成度もまだまだ高くはなさそうですし、この先の上積みに期待させてもらいたいと思います。
幸いレース後も問題はなさそうで、このまま続戦で1800m戦に向かうという事なので、陣営の目論見通り距離延長がさらなる好結果となれば!
アップビートでGO GO!
ド早熟短距離馬のつもりで出資しましたが、晩成中距離馬とかになっても活躍してくれるなら当然一向にかまいません(むしろそっちの方がありがたい)。
若き勇者のこれからの冒険の日々が、栄光に満ちたものであることを願います!
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報はワラウカド様公式HPより許可を頂き掲載しております。)