こんにちは、まちかね太です。
5月7日の東京6レース・平場3歳1勝クラス(ダ1400)に、広尾サラブレッド俱楽部出資馬ウィンダミアが出走しました。
前走を2着した後、予定していた4月24日の平場1勝C(東京・ダ1400)を除外になり、2週スライドして迎えたのが今回のレース。
最近の広尾組ではアリシアンが抽選機会3連続除外を喰らっているので目立ちませんが、実はウィンダミアも抽選機会2連続除外なんですよね。
調整面での狂いは多かれ少なかれあるでしょうし、不運は不運。
しかし、現級2連続2着している力は間違いなく出走メンバー中最上位のはずです。
不運を跳ね返し、その手に勝利を!
以下、レースのレポートです。
出走馬プロフィール・ウィンダミア
ウィンダミア
(牡3・ミッキーアイル×クエストフォーワンダー by Makfi)
美浦・林徹厩舎

ここまでの戦績:6戦1勝(1・2・0・0・1・2)
前走:3月27日・平場3歳1勝クラス(中山・ダ1200)2着(→レース記事はこちら) 中5週
レースまでの状況
3か月の休み明けながらも1番人気に推されて臨んだ前走。
好スタートを切りながらも前に行かず(行けず?)、4角ではもう無理かといういう位置に置かれながらも、最後の直線で大外から猛然と脚を繰り出し前をゴボウ抜き。
勝ち馬までは届かなかったもののどうにか2着を確保、一応の面目を保ったウィンダミア。
レース後、林調教師は短距離ダートのこのクラスにおける除外の多さを考慮して、在厩継続で次に向かうか一旦放牧に出すか迷われたようでしたが、「馬の状態が良い時に放牧に出すのも勿体ない」という事で、中3週となる東京開幕週4月24日の平場1勝C(ダ1400)を在厩したまま目指すことに決定。
中間はロバートソンキーやラズベリームースら林厩舎の精鋭たちと併せるなどして順調に調整され、鞍上には福永祐一騎手が内定するなど勝負気配も高かったのですが、案の定出走希望馬過多となったレースの出走抽選で3分の1程のハズレ枠にものの見事に引っかかって除外。
アリシアンといい、最近の我が出資馬たちには運がない。
しかし、これもある程度は織り込み済みであったという事か、林師は(少なくとも近況コメント上は)特に動揺も見せずに2週間後の5月7日に行われる同条件のレースに矛先を変えることを早々に表明。
少なくとも表に出てくる情報としては除外の影響もなく順調、鞍上にはミルコ・デムーロ騎手が手配され、勝負気配も相変わらず高いまま。
そうはいっても「この経緯ですから、使った後はさすがに一旦放牧を挟んであげることになるかと思います」というコメントもあるので、やはり多少の調整狂いはあったのかもしれませんが、逆に言えば今回はもう決める態勢で臨んできているという事でもあるでしょう。
そして迎えたレース当週、水曜日の出走想定では意外に出走予定馬が少なく、フルゲートに満たない13頭。
木曜発表の確定メンバーもそのまま13頭で決まり、前回の同級除外により得ていた優先権がある意味ムダになったのですが、無事に出走が可能なら別に問題はありません。
1頭でも頭数が少ない方が、上位入線する確率が単純に上昇しますしね。
レース中に不利を受ける可能性も小さくなりますし。
まあ、今回のウィンダミアに期待しているのは一つでも上の着順を、という次元ではなく「勝利」なのですが。
そう、確定メンバーを見渡せば、ウィンダミアの実績が明らかに頭一つ以上抜けている構成になっていたのです。
除外された2週前のレースにはレッドゲイルという強敵がいましたが、今回のメンバーにそれに匹敵するような実績馬は見当たりません。
メンバーの全体レベルも1枚落ちる感じでしょうか。
災い転じて福となったかも?
注意を要するほどの相手は、前々走で今回と同条件の東京ダ1400でリメイク(その後オープン連勝中)の2着しているアポロリヤム(父キンシャサノキセキ)くらい。
因縁的にはウィンダミアの勝った未勝利戦で最後まで抵抗されたプリーチトヤーン(父パイロ)との再戦というのもありますが、彼女は昇級直後に3着してはいるものの、その後の2走は2ケタ着順。
他にもこのクラスで入着級の馬は何頭か居はしますが、アポロリヤムも含めて安定感がある馬はいません。
もちろんそれらの馬が今回は激走パターンに嵌ったり、初ダートの馬(オレタチハツヨイ)が鬼のようなダート適性を発揮する、なんてこともあるかもしれませんが、それは考えても仕方ない。
イレギュラーを考慮しなければ、出走他馬には失礼ながら、ウィンダミアが普通に走れば勝てる相手です。
という事で、焦点はウィンダミアが普通に走れるか否かという事。
距離が200m伸びるという事が、パフォーマンスにどう影響するのか。
ここまで1勝クラスの3戦はすべて中山ダ1200を走り、5→2→2着と来ているウィンダミア。
2着したここ2走では前半置かれる形となっていて、明らかに距離が忙しそうな雰囲気を漂わせていますが、追走に余裕が出来れば結果が好転するとは必ずしも限らないのが競馬。
ある距離でいかにも距離が足りないという感じで惜敗した馬が、実際距離を伸ばしてみたらスタミナが足りなかったりペースが合わなかったりして惨敗する、というのは日常茶飯事。
1200・1400の境界はそういう事例が多い(ような気がする)ので、走ってみなければわからない部分は大いにあります。
個人的にはウィンダミアにはマイルもやや長いだろうと思っていますし。
とはいえ、ウィンダミアは未勝利戦でこの東京の1300m戦を余裕をもって押し切っており、当時あと100m伸びたところで失速するようには見えませんでした。
コース形態的には向こう正面が単純に100m延長するだけの形なので、府中1400は守備範囲のはずです。
きっと問題ないハズ!
ポスト・ダイワメジャーを狙う父ミッキーアイルの産駒は距離が延びるほど成績が落ちる傾向にはありますが、1400は適性範囲。
東京ダ1400では産駒がのべ9回走って1勝・3着1回。試行数が少なすぎて参考になりませんが、特に苦手というほどのものではなさそう。
デムーロジョッキーは、このコースは比較的得意。
今回の騎手中、過去3年でのこのコースの複勝率はトップです。
枠は7枠11番と外寄りになりましたが、このコースは枠の有利不利がそんなに大きくない(むしろやや外有利)なので、問題ないでしょう。
総じて、レースの施行条件はやや有利。
という事で、やはりウィンダミアが1400をこなしさえすれば勝利は濃厚と言えます。
言わせて!
最良の結果を期待!
レース内容
5月7日の6レース時点で、東京競馬場の天候は曇り、ダートは良馬場。
ウィンダミアが追走に苦労していたここ2走はそれぞれ稍重・重だったので、展開を考えると馬場がいいのはプラスか。
馬体重はマイナス8キロの454キロ。2走前と同じ体重に戻ってしまいましたね。
そこまで細くは見えませんが、これからダートで戦っていくうえで馬体重は欲しいので、減ってしまったのは少し残念。
でも、それだけ仕上げてきたとも取れるかな。
歩様は後肢の送りが硬いようにも見えますが、この馬にはいつもの事。
これで結果が出ているので問題ないでしょう。
騎手が乗ってから少しチャカつき始めましたが、テンションも許容範囲内でしょうか。
状態は問題なさそう。
ウィンダミアの人気は2倍つくかつかないかというところをウロチョロしていましたが、最終的には1.9倍と1倍台のオッズに。
以下アポロリヤム4.5倍、カイタロー6.1倍で、4番人気モウショウは13.3倍となっており、もしウィンダミアを破るなら2・3番人気の2頭であると見られているようですね。
破られないけどね!
ええ、多分、きっと!
支持率が高すぎると逆に不安になってくるのが小心者の心理よ。
私のそんな漠然とした不安感などウィンダミアには当然関係もなく、本場馬入場(やや荒れ気味ではあったようですが)、返し馬、輪乗りを経てスムーズにゲートイン。
毎度スタートはいいとはいえ、人気を背負っているので緊張の一瞬。
ゲートオープン!
OK!
本日も好スタート!
スタートの良さは3番手くらいか?
中山での前2走ではここから前に行かずに後方まで順位を落としましたが、今回はデムーロジョッキーが軽く手綱をしごいて下がらせません。
とは言っても先行争いをする意思まではなさそうで、内からカイタロー、オレタチハツヨイ、プリーチトヤーンが前へと抜けていくと追いかけまではせずに、その後ろの集団の外目、先頭からは6~7番手あたりの位置を取ります。
対抗格のアポロリヤムは、ウィンダミアを内側すぐ後ろから見るような位置取り。
先行グループはカイタロー、オレタチハツヨイ、プリーチトヤーン、ベアグッジョブとあっさり隊列が決まり、その隊列のままコーナーを通過していきます。
ウィンダミアは前の4頭に対し、コーナーで外からじりじりと接近。
逃げるカイタローが直線に向いたときには、2番手で並ぼうとしていたオレタチハツヨイ、プリーチトヤーン、ベアグッジョブの1馬身後ろにまで忍び寄ってきました。
ウィンダミアの1馬身後ろには、マークするように付いてきていたアポロリヤムの姿もあります。
残り400mを切って、デムーロジョッキーが追い出しを開始。
前の馬たちはオレタチハツヨイとベアグッジョブの脚が止まり、プリーチトヤーンだけが粘るカイタローを捕まえに行きますが、その外からサッと並びかけていくウィンダミア!
イケる!
残り200m、カイタローが失速し、プリーチトヤーン、ウィンダミアが先頭に並びかけます。
そのままプリーチトヤーンとウィンダミアが一瞬先頭で併走しましたが、手応えの差は歴然。
ウィンダミア、あっさりと単騎先頭に躍り出ます!
未勝利戦の時にはウィンダミアに最後まで抵抗したプリーチトヤーンでしたが、今回はそれ以上の抵抗を見せられそうにはありません。
後ろからはアポロリヤムとモウショウが併せ馬の形で上がってきてはいるものの、どう見てもウィンダミアを抜けるような脚ではない。
……勝った!
残り100m、後は余裕をもって2着争いを眺めているだけで終わりでした。
ウィンダミア、危なげなく快勝!
1馬身1/2差の2着がアポロリヤム、クビ差3着に最後外から追いこんできたサカエショウでレースは決着。
よっしゃー!!
結果
3歳1勝クラス(東京・ダ1400・良)
デムーロ(56)馬体重454
1着(13頭・1人気)
所感
文句なし!
ありがとう、ありがとう!
距離不安? 何それ? と言わんばかりの快勝でしたね。
東京変わりも良かったのでしょう、直線は未勝利戦勝ち上がり時のリプレイを見ているかのような完勝劇。
あの時も普通に回って普通に勝った、という感じでしたが、今回も普通に回ってきたら普通に先頭でゴールしちゃったよ、という感じで、今回の条件・組み合わせでは役者が違いました。
そして今回の上がり36.5(メンバー中2位タイ)は、強烈な追い込みを見せた前走時と同じ。
直線の長い東京のそれと、コーナーがきつく坂が強烈な中山の上がりを一緒くたに考えることはもちろん出来ませんが、ある程度前目につけてもそれなり以上の末脚を繰り出せることがわかったので、それも収穫と言えるのではないでしょうか。
元々後ろから行くようになっていたのは、「前に行くだけの馬の場合、特に短距離ではクラスの壁にあたると全く通用しなくなります。教えられるのは今のうちですし、どんな競馬にも対応できるような馬に育てていければと思っています(昨年12月9日更新の近況から調教師コメントを抜粋)」という理由なので、今回の結果で調教師の求める水準に達していれば、今後先行策も解禁してもらえるかもしれませんね。
レース後はテンションが高くなっているという事なので、おそらく予定通り放牧に出るものだと思われますが、「1600mでもやれるかもしれません(デムーロ騎手)」「決まった条件しか走れない馬にはしたくないですから、機会があれば違う距離にも使ってみたい(林師)」というコメントが出ていますので、更なる距離延長を図られる可能性が高いかもしれません。
そうすると、誰もが頭に思い浮かべるのが6月19日に行われるユニコーンS(G3)の存在でしょう。
今回勝ったとはいえ2勝クラスでは抽選でしょうが、間隔的には中5週とちょうどいい感じでもありますし。
……抽選……。
うっ、頭が……。
まあ、実際にユニコーンSに向かうかどうかは置いといても、実力と共に運も磨いておいた方が今後の為にはなりそう。
運を磨く方法は知らぬ。
それは半分冗談として、騎手・厩舎関係者の方々、外厩の皆様、勝利のためにご尽力いただきありがとうございました。
次からもよろしくお願いいたします。
そしてウィンダミア、ありがとう!
おかげで私は今年出資馬初勝利です!
やったぜ!
次がどこになるにせよ、まずは激闘の疲れを癒してゆっくりしてください。
次回も期待してます!
それでは今回はここまで。お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報は広尾サラブレッド俱楽部様公式HPより許可を頂き掲載しております。)