こんにちは、まちかね太です。
10月25日の新潟6レース・3歳以上1勝クラス(若手騎手・芝1800)に、サラブレッドクラブライオンでの出資馬コンフォルツァが出走しました。
まったく走る気を見せないまま完敗した前走後に立て直しを図られ、再起を賭けて臨む一戦。
状態そのものは良さそうで、若手騎手限定競走という事もあってかメンツのレベル感もお手頃。
1勝クラス昇級以降はなかなか良い結果を出せていない事実はあるものの、出資者としては(何度負けようが執拗に信じ続けている)本来の実力を十全に発揮できれば充分好勝負は可能と思いたいところです。
初勝利からはや一年以上。そろそろもう一度力強い希望の音色を聞かせてもらいたいものですが……。
普通に走ってくれさえすれば!
以下、どうにかまともに走ってくれることを願って見ていたレースのレポートです。
出走馬プロフィール・コンフォルツァ
コンフォルツァ
(牡3・ドゥラメンテ×デルマキセキ by Scat Daddy)
栗東・松永幹夫厩舎

ここまでの戦績:6戦1勝(1・0・1・1・1・2)
前走:8月2日・3歳以上1勝クラス(札幌・芝1800)7着(→レース記事はこちら) 中11週
レースまでの状況
若葉S以来の実戦となった札幌での前走は調教での気配が良く期待しましたが、レース当日のゲート以降で雰囲気が変わりまったく走る気を見せず完敗。
難しい部分をまたも露呈してしまい、それ以上の続戦はキャンセルして一旦立て直しを図ることとなりました。
幸い馬体に問題はなく、8月7日に無事社台ファームへ移動。その後8月27日には山元トレーニングセンターに移り、調整そのものはそこからも順調に進みます。
騎手からは再度去勢の提案も出されていましたが、「牧場とも相談の上で方向性を探る」という方針となり、外厩調整の間ではリラックスして落ち着いたメンタルを保って見せていることもあってか、(明言はありませんが)当面立ち消えとなった模様。
自分は若葉S終了時点で去勢許容派(むしろ推奨寄り)でしたが、一度去勢せずに作り直すと決断したなら一度の失敗だけで方針転換せずそれを貫き通してもらいたかったので、ひとまずブレずに進めてくれることには感謝です。
とはいえ問題が解決しているわけではありませんので不安はそのままですが……。
それでも山元トレーニングセンターでの調整中は「飼葉の完食が続いて馬体の張りも上向き体も増えた(9月12日近況時点で510キロ)」「精神的にも落ち着きがある」「本数を重ねるごとハミがかりが良化しているうえ、ラストまで余力を持ってこなせる」と、状態の良さを示唆するコメントが並び、それだけ見れば順調至極。
良きかな良きかな。
そして9月30日には栗東へ帰厩。乗り始めの時期こそ若干テンションが高かったようですがそれ以上昂っていくようなこともなく、追い切りでも帰厩後早々にいい時計を出すなどしており、好調なのは間違いなさそう。
次走は「前走の内容があまりにも良くなかったですし、次は広々としたコースで走らせたい(松永師)」との話でしたが、ブロック制の制約によって関西馬のコンフォルツァが府中で出走できる保証はない為に矛先を新潟に向け、10月25日の1800m平場1勝クラス戦を目標とすることになりました。
このレースは若手騎手限定戦の為、当然横山典騎手は乗れず、鞍上は永島まなみ騎手にスイッチすることも決定。自分的にはマイ出資馬との相性は良い方なので、歓迎できる鞍上。
「雑なレース運びは避けたい(松永師)」という観点での選出のようです。コンフォルツァは言うまでもなく難しい馬の部類となるでしょうが、永島騎手は横山典騎手の弟子みたいなものという話も伝え聞くので、上手く引き継いでくれるんじゃあないでしょうか……多分、きっと!
難度高めでしょうが
よろしくお頼み申し上げます!
調整はその後も順調に推移。10月9日、16日のCWコースでの追い切りでは併せた相手には遅れたものの80秒切りを連発。
デビュー直前の調教時計をロクに出せなかったころとは雲泥の差で、成長を見て取れるのは確か。
……あとはそれを実戦で発揮してくれさえすれば……。
ともあれ現状テンションに問題もなく、これなら良い勝負が期待できるという状態で迎えることになった10月25日の1勝クラス戦、確定した出走馬はコンフォルツァ含め15頭。
若手騎手限定戦ということもあってかなかなか混沌としたメンバー構成となりました。
人気はかなり割れそうな感じですが上位サイドに推されているのは、4歳未勝利馬ながら近5走連続1勝C3着以内を確保し続けているアンドローゼス(父スワーヴリチャード)、5か月ぶりの出走ですが前々走マイルの同級で2着しているマーシーラン(父レッドファルクス)、このクラスの掲示板安定勢力トゥルーサクセサー(父モーリス)あたりとなるでしょうか。
コンフォルツァもこれらと同格の優勝候補として扱われているようです。
前走はともかく、それ以前の今年2走で戦ってきた相手を考えれば妥当な評価ではあるでしょうか。
枠は7枠13番に決定。ゲート関係に多大な不安を抱えるので奇数枠は歓迎できませんが、外枠なのは不幸中の幸いでしょうか。なお、データ上の好走率は高めの枠です。
ドゥラメンテ産駒のコース好走率も悪くなく、鞍上永島騎手のそれも勝率はともかく複勝率は今回の騎手中ではまずまず。
データ上のコース相性は決して悪くはなく、相手関係的にもここはぜひとも好勝負してもらいたい舞台。
レース前にテンションが上がりすぎずにまともに走ってくれさえすれば、充分やれるはずと信じていますが……。
なんとか……
レース内容
全国的に週末の天候は崩れ気味でしたが、当日6レース時点の新潟競馬場は晴れ、芝は良。
コンフォルツァは前走比プラス4キロの498キロでパドックに登場。若干足捌きが固いような気もしましたが、たぶん気のせい。少なくとも映像に映っている範囲では、テンションは大丈夫そうに見えます。このまま本番まで保ってほしいところ。
単勝最終人気はマーシーランが1番人気となり3.9倍。以下アンドローゼス(4.2倍)、トゥルーサクセサー(6.4倍)と続き、コンフォルツァは8.1倍の4番人気。その次のスピアッジャローザ(9.2倍)までの5頭が10倍以下の評価を受けました。
以降本馬場入場、輪乗りへとつつがなく進み……つつがなく進んでいるのかな、コンフォルツァ?
映像では大丈夫そうに見えます(少なくとも限界突破しているようには見えない)が、今までのことがあるので不安が募ります。
そして枠入り開始となりましたが、コンフォルツァはどうやら先入れのようでスターターが来る前からゲートへ。問題なく入りはしたようですが、結構ガチャ付き気味。
大丈夫かいな……
そうこうしているうちに他馬のゲートインも進んでいき、大外アンドローゼスが収まって全馬準備完了。
ゲートオープン!
ん、んん!?
隣の馬が立ち上がったこともあってかコンフォルツァもややヨレ気味にも見えたスタートですが出脚は悪くなく、そのまま前目へ進出する構えか。
進出……というか、掛かってる?
一度は2番手を窺うような位置まで上がった後、すぐクビを上げて後退していくコンフォルツァ。
あーあーあー……
これはヤバいかなと思いましたが、一旦中位まで下がると引っ張り気味ながらも一応折り合いはついた様子。
とりあえず先頭から5馬身差ほどの外目7番手前後の位置でレースを進めていく形に。
しかし3コーナーへ向かう道中、周囲の馬がジリジリ上がってくる中でコンフォルツァは動きを見せず、少しずつ位置取りは下がっているように見えます。
が、コーナーに入ると一転、外からスーッと上昇していくコンフォルツァ。鞍上は特に大きなアクションは見せておらず、持ったままの状態で4コーナーを回るころには4番手くらいまで進出、先頭まで2馬身ほどと射程に捉えて直線へ向きます。
手ごたえは余裕充分!
これは……!
内外回り合流地点のあたりで鞍上永島騎手が手綱を動かし気合を入れると、コンフォルツァは即座に反応し一気に先頭へ!
うおおおー!
新潟の直線は長いがコンフォルツァの手ごたえはまだまだ余裕がありそう、これはイケる!
行けー!
残り200地点は、完全に抜け出したコンフォルツァが先頭で通過!
2馬身ほど後ろ、外目から追走してくるのはトゥルーサクセサー、内目からはマーシーランも脚を伸ばそうとしている!
しかしムチが入ったコンフォルツァ、突き放す!
差は2馬身以上、これはセーフティーリードか!?
残り100過ぎ、ゴールまではあと僅か!
そのままー!
ここでトゥルーサクセサーが脚を伸ばしてきた!
ジリジリ差を詰めてくるその更に外からは、追い込んできたスピアッジャローザが一気に強襲!
そのままーー!!
それでもコンフォルツァ、結局最後まで抜かせず先頭でゴール板を駆け抜けました!
ヨーシヨシ!
優勝はコンフォルツァ!
半馬身差の2着にトゥルーサクセサー、更にクビ差の3着にスピアッジャローザで決着しました。
結果
3歳以上1勝クラス(若手騎手)
(新潟・芝1800・良)
永島(54)馬体重498(+4)
1着(15頭・4人気)
所感
夢、続く!
怪しいシーンも多かったものの、とりあえずまともに走ってくれて一安心。
その上で優勝という最良の結果が付いてきてくれてホクホクです!
最後詰められはしましたが「抜け出すとフワフワ」していたということもあるでしょうし、3角からの持ったままでの上昇と直線先頭に立つ時の脚から見ても、ここでは一枚上の力だったと自賛させてもらっても今回は問題ないのではないでしょうか。
まともに走れさえすれば
これくらいはやれる!
この結果をリードしてくれた永島騎手、ここまで尽力してくれた松永厩舎の皆様(横山典騎手も含め)、外厩関係者の皆様、そしてクラブ関係者の皆様には大いに感謝を!
そしてもちろん、今年初めてまともに最後まで走ってくれたコンフォルツァの健闘にも限りない感謝を捧げます!
今回もまともに走れないようならだいぶ先の見通しが厳しくなってくるところだったでしょうし、まだまだ夢を見続けられそうで本当に一安心(2回目)。
まあゲート前後でのテンション限界突破問題を克服できたかどうかは正直怪しく、多分に不安は残ってはいますが。
それも含め「ゲート内でガチャガチャ」「スタート直後に行きたがる」「抜け出すとフワフワ」と課題はいまだ満載ですし、永島騎手からも「まだまだ幼さが残っていますね」と言われてしまっているので完成はまだまだ遠そうですが、よく言えば伸びしろがあるということでもあるのでこの先さらなる活躍に期待させてもらいたいと思います!
多分この先もきっと波瀾万丈。おそらく順風満帆にはいかないでしょうが、それを一時の刺激のように捉えられる精神性をこちらも身に付ければそれも楽しめる……かもしれない?
オスティナート(執拗反復音型)の楽曲のごとく、これからも怪しい挙動→不安→(敗戦)→怪しい挙動→不安の連鎖形が繰り返されるとは思いますが、メロディの最後が勝利で締めくくられるなら何度繰り返してもらっても結構!
溢れ(過ぎ)る情熱を力に変えて、これからも希望の音を響かせてくれることを願っています!
それでは今回はここまで。
お読みいただき、おおきにありがとさんです。
(記事中の写真・公式情報はサラブレッドクラブライオン様公式HPより許可を頂き掲載しております。)